松本倫子展「ニューヨークに銭湯」

2019年9月27日[金]〜10月27日[日]
11:00ー19:00
会場:BankART SILK
入場無料
オープニング:2019年9月27日[金]18時30分〜20時

東南アジアみたいなカラフルな色が好きだと云う。緻密な筆致、ゆらぎのない線、明快でにごりのない領域。完全な塗の技法。絵を構成している要素は、明晰であいまいさがない。これらは一体どこからくるのだろうか。細胞分裂のように、領域が次の領域へデジタルにうつっていく。夢はニューヨークに銭湯を作ること。湯船や手桶、猫の手のシャワーヘッドなど細部に至るまで絵を描く。妄想と現実は限りなく続く。

この度BankART SILKで、「松本倫子展〜ニューヨークに銭湯」を下記の通り開催します。松本氏はいわゆる美術教育を受けた美術を専門としたプロの作家ではありません。2000年に統合失調症を発症。2010年、施設内でスタートした絵を描く習慣、そして自身に課した一日一枚のノルマは8年間継続され、数千点に及ぶ作品群を生み出しました。こうした試みは、施設を退所してからも続き、絵を描くことを中心にした日常生活が本格的に始まり、海外の施設や国内の美術展にも招待されるようになりました。これは少なからず、夫の現代美術作家、松本秋則氏の影響があるといえましょう。

2019年秋、遅ればせながらBankART1929でも、彼女の個展を開催したいと思います。生活の中で描かれた作品を切り取り、ギャラリー内で提示することが、はたして真実の姿を伝えることになるのかはわかりませんが、素直に喜びに満ちた松本氏の作品を皆さんにも見ていただきたいと感じたからです。襖絵、キャンバス、シェイプドキャンパス、レリーフ、小物等約80点を展示予定。広報のご協力等、是非よろしくお願いします。

2019年9月10日掲載