中原佑介氏は、戦後美術批評の地平を開き、透徹した論理と平易な語り口をもって、戦後日本の現代美術批評を牽引してきました。1955年、「創造のための批評」での鮮烈なデビューから、日本初の本格的な国際展となった1970年の「人間と物質」展、科学技術と芸術の問題を論じた『大発明物語』(1975年)、現代美術や現代彫刻についての入門書、そして2000年代の「大地の芸術祭」をめぐる一連の批評まで、氏の仕事は、戦後美術のあらゆるテーマを包括していたと言えるでしょう。その膨大な仕事をまとめた『中原佑介美術批評選集』(全12巻―うち1巻は英語版)の刊行が2011年8月よりスタート、2015年3月の完結を目指して出版が続いています。
「中原佑介を読む」第2弾は、選集で刊行されている巻に従って、そのテーマにふさわしい批評家、キュレーター、アーティスト等を招き、中原氏のテキストを自らの問題意識に照らしあわせながら読み込んでいきます。受講者は、同テキストを事前に読んでくることを前提として参加していただき、発表に対する質疑応答、議論を行いたいと思います。深い議論が展開されると思いますが、美術研究者だけでなく、様々なクリエーションの現場に関わる若い世代の参加を期待します。
第1回 『第1巻 創造のための批評―戦後美術批評の地平』〈1〉
椹木野衣|5月14日[火]|クラブヒルサイドサロン
第2回 『第1巻 創造のための批評―戦後美術批評の地平』〈2〉
岡﨑乾二郎|6月15日[土]|BankART Studio NYK
第3回 『第4巻 「見ることの神話」から―アイディアの自立と芸術の変容』
福住治夫|7月9日[火]|クラブヒルサイドサロン
第4回 『第3巻 前衛のゆくえ―アンデパンダン展の時代とナンセンスの美学』
林 道郎|9月10日[火]|BankART Studio NYK
第5回 『第5巻 「人間と物質」展の射程―日本初の本格的な国際展』〈1〉
加治屋健司|10月8日[火]|クラブヒルサイドサロン
第6回 『第5巻 「人間と物質」展の射程―日本初の本格的な国際展』〈2〉
光田由里|11月12日[火]|BankART Studio NYK
第7回 『第6巻 現代彫刻論―物質文明との対峙』〈1〉
近藤幸夫|12月10日[火]|クラブヒルサイドサロン
第8回 『第6巻 現代彫刻論―物質文明との対峙』〈2〉
早見 尭|1月14日[火]|BankART Studio NYK
第9回 『第9巻 大発明物語―芸術に対する科学的思考』〈1〉
池上高志|2月18日[火]|クラブヒルサイドサロン
第10回 『第9巻 大発明物語―芸術に対する科学的思考』〈2〉
木幡和枝|3月11日[火]|BankART Studio NYK
日程:2013年5月〜2014年3月 各月1回 ※8月を除く〈全10回〉
時間:19:30 - 21:30
定員:25名(応募多数の場合は選考あり)
参加費:全回通し 一般 20,000円 学生 10,000円、会員・スクール生 18,000円
申込:応募用紙に、氏名、所属等の他、自己紹介(+参加動機=400字程度)を記入し、以下までメールないしファックスで提出してください。
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応募用紙ダウンロード(Excel)
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応募用紙ダウンロード(PDF)
問合せ:BankART スクール事務局
school@bankart1929.com TEL 045-663-2812 FAX 045-663-2813
会場
BankART Studio NYK〈6月、9月、11月、1月、3月〉
〒231-0002横浜市中区海岸通3-9
横浜みなとみらい線「馬車道駅」6番出口[赤レンガ倉庫口] 徒歩5分
クラブヒルサイドサロン〈5月、7月、10月、12月、2月〉
〒150-0033東京都渋谷区猿楽町30-2 ヒルサイドテラス アネックスB棟2F
東急東横線「代官山駅」下車 徒歩3分
主催:BankART1929、クラブヒルサイド