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キューバのサンバ

キューバ、ハバナのかつて自転車工場だったという場所で展示をすることになった。現場に行ってみると屋根は朽ちて半分以上無く、柱の鉄骨も錆びている。その広大な空間の真ん中あたり、天井を走る水道管は壊れて水が漏れ、コンクリートの床には大きな水たまりができていた。その連続して落ちる水滴の下に、拾ってきた空き缶をいくつか置いてみる。すると心の踊る音がした。音楽が聞こえてきた。

島袋道浩

島袋道浩(b.1969 Kobe)は1990年代初頭より国内外の多くの場所を旅し、そこに生きる人々の生活や文化をみつめ、新しいコミュニケーションやアートのあり方に関する作品を制作してきたアーティストです。その表現は映像、彫刻、インスタレーション、パフォーマンスなど多岐にわたります。詩情とユーモアに溢れ、メタフォリカルに人々を触発するような作風は世界的な評価を得ています。ヴェニス·ビエンナーレ(2003 & 2017)やサンパウロ·ビエンナーレ(2006)などの主要な国際展に多数参加し、作品はパリのポンピドー·センターやロンドンのテート·モダンなどにも収蔵されています。
今回は「音楽が聞こえてきた」というタイトルの下、音や音楽に関連する作品で構成された展覧会を開催します。これまで島袋は作曲家の野村誠や小杉武久、ミュージシャンのカシン、モレノ·ヴェローゾ、アート·リンゼイ、ブラジルの吟遊詩人のへペンチスタなど、さまざまな音に関係する人たちとコラボレーションを行ってきました。日本初公開の「キューバのサンバ」や、関東圏では発表されたことのない作品を含む約10点がBankART Stationの地下空間に会します。またとないこの機会、ぜひ会場にてご体験ください。

ARTIST

島袋道浩 (SHIMABUKU)

1969年生まれ、神戸市出身。現在は那覇市を拠点に世界各地で活動。
1990年代初頭より国内外の多くの場所を旅し、その場所やそこに生きる人々の生活や文化、新しいコミュニケーションのあり方に関するパフォーマンス、映像、彫刻、インスタレーション作品などを制作。その作品は時に生き物と人間との関係にも及ぶ。 詩情とユーモアに溢れながらもメタフォリカルに人々を触発するような作風は世界的な評価を得ている。

EXHIBITION

島袋道浩 : 音楽が聞こえてきた

会期:2024年7月4日(木) – 9月23日(月・祝) 11:00 – 19:00 
*7月4日(木) – 6日(土)のみ夜間オープン11:00 – 22:00
休館日:毎週月曜(但し7/15、8/12、9/16、9/23は祝日のためオープンし、翌日火曜日休)
会場:BankART Station
入場料:一般1,000円、大学生・高校生500円、 中学生以下、及び障がい者手帳をお持ちの方と付き添い1名 無料、 後日再入場500円
*入場チケットは展示会場のみでの販売になります
主催:BankART1929
共催:横浜市にぎわいスポーツ文化局
助成:芸術文化振興基金、令和6年度神奈川県マグカル展開促進補助金

EVENT

●オープニングレセプション
+野村誠ライブ・パフォーマンス

開催日時:2024年7月5日(金) 19:00 – 21:00
会場:BankART Station
※当日入場券、本展招待状、Tokyo Gendai VIP Passのいずれかをお持ちの方が参加できます。

野村 誠 (Makoto Nomura)

作曲家/ピアニスト。雨どい、風船、お湯など、環境で出会う音を奏で、人々との交流から創作する。作曲作品に1010人で演奏する《千住の1010人》(2014)、綱引き・相撲・ウイスキーボトル・ガムランによる《タリック・タンバン》(2023)、《はじまりはマルチニーク》(2024)。
島袋道浩とは、それぞれが名古屋市美術館でパフォーマンスを行った1993年に出会い、《路上バンド》(1993-)、CD《ノムラノピアノ》(2013:共同プロデュース)、島袋の作品で本展出品の《白鳥、海へゆく》(2012&2014)、《キューバのサンバ:リミックス(野村誠)》(2023)の音楽を作曲するなど、さまざまなコラボレーションがある。
2021年より熊本県在住、肥後琵琶の調査を続け、作曲の探求を続ける。千住だじゃれ音楽祭ディレクター、日本センチュリー交響楽団(コミュニティプログラム)ディレクター。著書に『音楽の未来を作曲する』(晶文社)ほか多数。

●トークイベント
今福龍太 (文化人類学者) × 島袋道浩

開催日時:2024年8月24日(土) 19:00 – 21:00
会場:BankART Station
参加費:1,000円 要予約(定員100名)
予約先:https://bankart1929.square.site/

今福 龍太 (Ryuta Imafuku)

文化人類学者・批評家。1980年初頭よりラテンアメリカ各地でフィールドワークに従事。クレオール文化研究・群島論研究の第一人者。文学、アート、メディア、スポーツ等をめぐる旺盛な批評も展開。奄美・沖縄・台湾の群島を結ぶ遊動型の野外学舎〈奄美自由大学〉を2002年に創設し主宰する。現在、台湾の国立中興大学やブラジルのサンパウロ・カトリック大学等で随時特別セミナーを開催。著書に『ミニマ・グラシア』『薄墨色の文法』『ジェロニモたちの方舟』『ヘンリー・ソロー 野生の学舎』(讀売文学賞) 『ハーフ・ブリード』『宮沢賢治 デクノボーの叡知』(宮沢賢治賞・角川財団学芸賞)『原写真論』 ほか多数。主著『クレオール主義』『群島-世界論』等は著作コレクション《パルティータ》全五巻(水声社)に収録されている。最新刊に『霧のコミューン』(みすず書房)。

関連企画「BankART Under 35/2024」
@BankART KAIKO

「BankART Under 35」は、35歳以下のアーティストによる個展シリーズで、これまで55組の作家を紹介してきました。今回の公募では、本展作家の島袋道浩氏に審査員としてお招きし、6組の作家を選出いたしました。島袋展と同時期にBankART KAIKOにて3期に分けて開催いたします。 詳細はこちら

VISIT

BankART Station 〒220-0012 横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅B1F(横浜駅から1駅)

INFO

お問合せ:BankART1929 office
Tel. 045-663-2812 info@bankart1929.com