岡崎乾二郎

おかざきけんじろう|1955年東京生まれ。82年パリ・ビエンナーレ招聘以来、数多くの国際展に出品。2002年にはセゾン現代美術館にて個展。同年「ヴェネツィア・ビエンナーレ第8回建築展」(日本館ディレクター)、現代舞踊家トリシャ・ブラウンとのコラボレーションなど、つねに先鋭的な芸術活動を展開。2017年には豊田市美術館で開催された「抽象の力──現実(concrete)展開する、抽象芸術の系譜」展の企画制作を行った。著書に『ルネサンス 経験の条件』(文春学藝ライブラリー)など。

上:「乾いたじゃがいもの皮を剥ぐ(洞窟の神も縮こまる)カリカリした音に紛れ、春はまだあった。氷の張る脳皮質に緑の茎のように生える思考、崖を被う雑草の下の黄色い石の歯、間にはとがけの尻尾がちょろっと見える。」2017年/Acrylic on canvas/160×130×7cm/photo by Shu Nakagawa |下:「はじまるよ、びじゅつかん」2015年/東京都現代美術館