北緯35度27分43秒 東経139度37分38秒
ゲリラ的に描かれたアイコニックな要素のあるキャラクター、看板や標識等の規制する物の枠内に自らの存在や意思を示す感情、これらの落書き(グラフィティ)は、人間が都市に残した意識の痕跡である。永続的には残らない存在だが、都市の一時的な記憶として残り続けていくだろう。 落書きの短時間で描かれたストロークは、木を彫り彫刻にすることでその時間を止める。都市の記憶を彫刻に落とし込み、それらを記録として残していく。
BankART Station
葭村太一
よしむら・たいち
1986年兵庫県生まれ。人間の意識、痕跡や記憶、それらを想起させるような作品を手掛ける。近年は街中に残された落書きを木彫の彫刻へと立体的に再構築するシリーズを展開している。主な展示として「 Frieze seoul 2023 -フォーカスアジア- 」coex (2023年/ソウル)、個展「34°40ʼ33”N 135°29ʼ55”E」Marco gallery (2022年/大阪)など。