インドネシアに現在も生きる伝統的な染織の技法を使った子供向けのワークショップ

第50回アジア開発銀行年次総会横浜開催連携事業
インドネシアに現在も生きる伝統的な染織の技法を使った子供向けのワークショップ
時期  2017年3月18日+25日、3月19日+26日
場所  BankART studio NYK 

横浜の街の中からピックアップした親しみのある「かたち」をテーマにデザイン化し、実際に子供たちの手で染める作業を行いながら、表情豊かなバティック(ジャワ更紗)として仕上げていく。最終日には完成品を使った食事会等を開催。若いクリエイター山本愛子がチューターを務めた。

【以下山本のリポート】
4日間にわたり、「藍染めバティックをつくろう」ワークショップを開催。インドネシアのジャワ島ジョグジャカルタから、バティックの先生アリフ氏を迎えてのワークショップ。
現地で使われている染色の道具や素材たちを持ってきてくれた。

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バティックの道具チャンティーと藍の葉

【一日目】
「バティック」について、アリフ氏から参加者に向けて丁寧に指導。参加者は、実際に布にデザインするところから、藍に染めるところまでを体験。子供達からは、楽しかった、思ったより難しかった、など様々な感想が飛び交った。母親たちも、各々の創作に集中していた。
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バティック体験中

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作業するアリフ氏

【2日目】
参加者が各自、家からもってきた古着やいらなくなった布、無地の洋服などを持ち寄り、自由に染めてリメイクしなおした。皆、慣れてきたのか先週以上に手の動きが活き活きしていた。教えずとも次々と染めていき、空間は徐々に色や模様に染まっていった。
捨てようと思っていた布や古着たちが蘇る光景に、皆、嬉しそう。

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各自が染めた布を干していく

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絞り染め体験中

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藍染め体験中

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横浜の風景に馴染む藍の布たち

参加者との共同制作
インドネシアの藍染めと日本の桜染めのコラボレーションが実現!

アリフ氏は、「今回、はじめて本物の桜を日本の街中でみることができた。写真で見て憧れていた桜を使って、皆と一緒に布を染めることができたことが嬉しかった。インドネシアの藍と日本の桜が、1枚の布の上で共存した共同制作は、素晴らしいコラボレーションになったと思います。」と皆の前で感想を述べてくれた。
参加者にとっては、はじめてのインドネシアの植物や技法との出会い。
それぞれの出会いをとおして、皆で新しい経験の場を共有できたのではないか。

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アリフ氏にとって、はじめて触れる日本の桜。