没後すでに13回忌を迎えた現代彫刻家畦地拓治氏。氏の作品数10点、制作映像、メモ等を展示する「畦地拓治WAVE展」が開催されました。また、現代演劇、現代舞踊とのコラボレーションも多い畦地氏と親交のあったアーティスト達が集結し、展示の中で連続パフォーマンスを繰り広げました。日本の70年代、80年代の熱い、濃密な空気が伝わってくるようなエネルギッシュな時間でした。会期が2日間と短かったですが、多くの皆さまにご来場頂き、さらに大規模な展覧会がいつか実現できるようにと願う声も聞かれました。
月: 2013年4月
カフェライブ2012 AAPA 「見えなくなるけど消えない」
カフェライブ2012最後の公演は、AAPA(アアパ)の新作「見えなくなるけど消えない」です。AAPAは、「Away at Performing Arts」 の頭文字。パフォーミングアーツの現状に一定の距離を置くという意味でしょうか。たしかにAAPAの作品は、いつも独自の切り口で、「作品論的作品」という側面があります。今回も舞台美術、衣装、ライブ演奏に、パフォーマーの動きが絡み合い、いろいろな要素が同時進行しながら、AAPA独自の宇宙論が展開しているかのようです。ふだんは劇場的空間で上演することは少ないAAPAですが、川俣作品が常設されたNYKホールでの新作上演という新たな試みでした。
3月30i日から5作品の連続上演を続けてきたCafelive2012はこれで終了です。
多くのお客様のご来場まことにありがとうございました!
カフェライブ2012 tarinainanika 「Coffee & I」+ Miya Music「Chakra Suite」
フライデーナイトのカフェライブは、パントマイムのtainainanikaとジャズフルートのMiya Music のダブルビル公演でした。ロンドンで長らく活動してきた巣山賢太郎さんとタニア・コークさんのコンビによる、「Coffee & I」。「コーヒーを飲む」という日常的な行為が、ふたりの息の合ったマイムで、ファンタジーの世界に昇華した作品です。そして、休憩を挟んで、Miyaさんのフルート、平山織絵さんのチェロ、マルコス・フェルナンデスさんのパーカッション、Chalagさんの映像によるコラボレーション「Chakra Suite」。PAを使わない完全アコースティックのサウンド作りは、響きのよいNYKホールならではの心地よさでした。最後は、音楽とマイムの短いスペシャルセッションもあり、超満員の客席も大満足の一夜でした。
カフェライブ2012 松岡大+LAND「快転」
カフェライブ第2週は、松岡大「快転」です。 ふだんは舞踏の山海塾のダンサーである松岡大さん。この作品ではダンスソロと映像(齋藤正和)、音楽(鈴木悦久)のコラボレーションを展開しました。肉体と光と音それぞれが、空間と独自の関係を築きながら、世界を作っていきます。NYKホールのインスタレーションを叩いて演奏したり、壁面に黒々と影を投影したりと、空間との関わりが緊密に計られている一方で、ときにはホール空間をはみ出して、肉体はNYKの河岸に転がり出、バンカートカフェの中二階でドラムソロが鳴り響いたりも。この公演をプロデュースする団体、LANDは吉祥寺の街中でパフォーマンスを繰り広げたりするだけあって、とてもダイナミックなライブでした。