BankART AIR 2021 SPRING アーティストトーク第2回@Station

コロナ禍の最中だったが多くの来場があり、作家と参加者の間で活発な意見が交わされた。

「ひきこもり」という自身の体験に基づくキーワードを中心に、表現活動を展開してきている渡辺氏は、R16スタジオのコンクリートの部屋に一週間閉じこもり、壁を破ってでてきた作品や、それに続く「同じ月をみた日」など、プレス的にも話題になったプロジェクトをことの始まりから、丁寧に話された。三枝氏は、今まで“素材”との交信にこだわってきた立体作品の変遷や、最近始めた写真作品を紹介。建築の歴史の専門家の関氏は、昨年大学を退官されたが、現在独自に行なっている北海道でのプロジェクト「das kleine bauhaus」の取り組みについて話された。葉栗氏は、黄金町や中国、韓国で油絵を中心とした制作活動のことや、コロナの影響で平面を離れ、立体作品の制作を始めたことに触れた。橋村氏は、社会現象をテーマにイラストレーションのような絵画表現のシリーズが特徴だが、今回はコロナ禍に反応したパッチワークのマスク作品制作について語った。

渡辺 篤
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三枝 聡
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関 和明
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葉栗 翠
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橋村至星
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会場の様子
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BankART Under 35 2021井原宏蕗展、山本愛子展スタート

35歳以下の若手作家を個展形式で紹介するUnder35。今回はBankART KAIKOにて招待2名公募5名を選出し、3期にわたって開催する。1期目は、招待選出の井原宏蕗氏と山本愛子氏だ。
井原氏は、鉄、真鍮のピースを集積した集合体で現れた実寸大の象やサイの彫刻の初期作《fading》というシリーズがあり、BankARTでも過去何度か出品しているので、見覚えのある人は多いのではないだろうか。本展では、動物の食べ物や糞、巣を素材として扱った作品を中心に発表。《cycling》というシリーズでは、羊、豚、鹿それぞれの糞を集積させ、その動物のかたちを再現している。近づくと糞そのものの生々しい形にぎょっとさせられるが、漆によるコーティングを施しているため、工芸的な美しさも孕んでおり、じっと観察する人も多い。特に子供には大人気だ。他、ミミズの糞塚、蚕紗(カイコの糞)などを扱った壁画、レリーフ、ジュエリー、映像等が会場に並ぶ。素材そのものを集めるのではなく、焼成し、漆や金彩を施すなどそれぞれの素材の組み合わせと変化で生まれたかたちを、ぜひ楽しんでほしい。
山本氏は、染色技術を主に用いる作家で、アジアを中心に精力的に活動している。BankARTでも2017年にチューターとして、インドネシアの染色作家を招きワークショップを企画してくれた。中国杭州、台湾などでも滞在と発表を行い、2020年からは横須賀市がサポートする施設を拠点に活動。染料になる藍などの植物を育てることにも取組んでいる。今回は、横須賀で育てた植物、アジア各国で手に入れた天然素材を用いた草木染めの平面作品《あわいのはた》9点を発表。きめ細かな絹布に、藍、柿、茜、クルミなどの抽出色が染み込んでいる途中のような、一瞬の静謐さがある。中央には大きな旗が、空間・時間のあわいで揺らめいている。
4/23オープニングの様子
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井原宏蕗
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山本愛子
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井原宏蕗展の様子
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井原宏蕗《fading –increasing-》 2011 鉄 ・真鍮
山本愛子展の様子
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BankART AIR 2021 SPRING アーティストトーク スタート@Station

現在開催中の「BankART AIR 2021 SPRING」の関連プログラムとして、恒例の週末のアーティストトークが始まった。コロナ禍の中、人数もアルコールも制限しての会だが、作家も一般の方も皆さん熱心に参加してくださっている。本日は4名の作家の発表。土屋氏は以前ロンドンで行ったインスタレーション作品を中心に作品を解説。片岡+岩竹の両氏は、先年東京都現代美術館で行った作品を中心に作品の成り立ちを話された。窪田氏はずっと継続している衣類を使ってのプロジェクトの紹介。秋山氏は、これまでの都市で行っている様々なプログラムや現在取り組んでいる焙煎をテーマにした活動について話された。

次回以降の日程は下記より
http://www.bankart1929.com/bank2020/news/21_019.html

以下は登壇者土屋信子、片岡純也+岩竹理恵、窪田久美子、秋山直子
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会場の様子@Station
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