サンドラム 台北滞在日記vol.2
3/8にダンサーの亀田が合流後、離島の蘭嶼に行く予定が、悪天候によりフェリーも飛行機も欠航になったため、予定を変更し、南部山地のパイワン族の土坂(トゥパン)村へ。
パイワン族は音楽と彫刻が素晴らしい事で有名で、土坂にはパサリという彫刻家の家があります。パサリの息子は音楽家で、子供たちと一緒に伝統の歌を聴かせてもらったり、こちらのパフォーマンスを見せたり、川の自然の温泉に入ったりして過ごしました。彼はレコーディングできるスタジオを持っているので、今後続けてコラボレーションやレコーディングなども一緒にやっていきたいと思っています。
その後台南へ移動し、大島、ツダが合流。3/14に台湾全土の大きな反原発デモがあり、そのオープニングセレモニーで、現地のパフォーマンスアーティストチームとコラボレーションをし、パレードに参加。メインステージでは、パイワン族の音楽家Dakanowとコラボレーションをしました。
その後台北に戻り、ハブ、ArisA、荒井が合流。ここからはSUNDRUM8人の大珍道中へ。
数日台北で過ごした後、台東県のアミ族の都蘭村へ。
ここではアミ族の力強い歌や踊りを習ったり、見せてもらったり、海や山に行ったり星を見たりして数日過ごした後、公演を行いました。原住民の方たちは優しく、朝まで一緒に飲んで歌って踊って遊びました。
その後は屏東県の牡林村へ移動。三日間村へ通い、村の子供たちとパフォーマンスの見せ合いや、コラボレーションをしました。原住民の伝統料理や原住民のどぶろく、子米酒をごちそうになりました。
その後善哉、ハブが帰国し、台北でライブをして、明日は6名+助っ人1名でTHAVでパフォーマンスです。台湾での経験や習った歌をいかしたパフォーマンスを考えています。
帰国は31日になります。
iPhoneから送信 坪内
月: 2015年3月
サンドラム 帰国(3.31)しました。台北滞在日記vol.1
横浜台北交流事業で台北のTAV(台北アーティストビレッジ)に1.31から滞在された
多国籍音楽チームのサンドラムさん、3.31に無事帰国されました。
二回にわけて台北滞在日記の一部を公開。
池田様、溝端様、細淵様
ありがとうございます。順調に進んでおります!
今は善哉と二人で台湾南部を旅しています。日本の夏のように暖かいです。日中は最高30度くらいまで暑くなり、夜でも暖かく、テント泊でも寒くありません。
この一週間は台湾南部の原住民パイワン族の部落を三ヶ所訪ねて、歌を教わったり、一緒に歌ったりして旅をしていました。彼らは本当に素晴らしい音楽文化を持っています。部族の伝統は失われていっているので、本当の古い歌に出会うのはなかなか難しいですが、いくつかの本当に素晴らしい唄を教わり、音楽に出会う事ができました。いまの50代から下の世代は、カラオケで演歌や歌謡曲を歌うのが圧倒的に人気で、部族の歌は忘れられていっていますが、歌う事が大好きな事は変わらないようです。一緒に日本の演歌を歌うととても喜んでくれます。
先日、屏東県獅子郷内文村という山奥の部落を訪れました。そこで夜、数人で集まって、獲れたての猿肉を食べながら、酒を飲んでいたときに、60代の男性が自然に歌い出した部族の唄は、本当に素晴らしかったです。技術が素晴らしいのではなく、楽しいから自然に唄が出るという、本当の唄の原点がそこにあったからです。それはパフォーマンス、音楽、アーティストとは何かを改めて考えせられる体験でした。
この後は台湾南東部のアミ族、ブヌン族の村、中央山地のツォウ族の祭を訪れた後、3/8にダンサーの亀田が合流し、離島の蘭嶼島に行く予定です。その後は3/14に大島、ツダ、3/16にハブ、3/17に荒井、ArisAが来台します。台北ではTAVに泊まらないメンバーは他の場所に泊まります。
それでは引き続きよろしくお願いします。2015.3.1(坪内/サンドラムリーダー)
ジョン・バレット氏レクチャー 「Breaking Ranks」 3.27
文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業助成により、3月1日から31日までバンカートで滞在制作を行っているジョン・バレット氏が、氏の構想する映像と音楽のインスタレーション作品についてレクチャーを行いました。バレット氏は、アイルランド出身で近年はベルリンを拠点に活動しています。現在、戦争と現代詩をテーマにした作品、「We’re Here」の制作を行っており、今回の滞在では、1920年代の日本の詩人について調査を行いました。「We’re Here」が、時代を共有する芸術の問題を踏まえて、どのような作品に発展するのか、そして、作品が世に出る頃は世界はどのようになっているのか、いろいろと想像をかき立てるレクチャーでした。
鈴木了二展 “My Favorite Things”2014.3.10
〈物質試行〉シリーズを一貫した表現テーマに掲げ、70年代より現在まで約40数年に及び国内外で精力的に活動を続けてきた建築家・鈴木了二氏の早稲田大学教授退任を記念した大規模な作品展示会と講演会を3Cギャラリーにて開催。1970年代の初期作品から最新作まで大小の模型や彫刻作品、壁面には建築作品のドローイングや絵画作品が整然と並んだ。
また会場では、展示期間中5日間に及ぶ鈴木了二氏の連続レクチャーも開催。
建築を中心としながら、映画・音楽・絵画・文学とさまざまなメディアを横断する建築的思考に触れることができる充実したレクチャーであった。スライドや映像や音楽を駆使したライブのようなレクチャーは、毎回満席で、立ち見がでるほどの盛況だった。