2月下旬にオープンした本展はコロナ禍の影響で休止。6月1日に再スタートした。
「ひきこもり」をテーマに様々なプログラム行ってきたアーティスト渡辺氏。今回は、さまざまな「ひきこもり」の経験がある人と関わりながら、多様な造形物を制作展示した。誤解を恐れずにいうと、そのプロセスをドキュメンテーションとして展開した展覧会である。コンクリートの造形物を破壊し、金継ぎにより再構築された作品群。金継ぎの手法は、破壊と修復の痕跡を明確に辿り、強い視線で我々に迫ってくる。コロナ感染で、ひきこもることを余儀なくされた多くの人たちは、渡辺の試みをどのように受け止めるのだろうか?
今回の展覧会で刊行した作品集『I’M HERE』を手にとって欲しい。「他者」と「共感」について、思考を深めてくれる1冊となっている。
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