BankART AIR 2017が終了した。いろいろ思うところもあるが、「やっぱり制作の現場はいいな」ということにつきる。ニューヨークのギャラリーが取り扱い作家を決めるには、取り急ぎアトリエにいってどんな風にやっているか、どのくらい作品量をもっているかをみるというのを聞いたことがある。数十前のこんな話と現在のAIRプログラムとを比較するのはどうかとは思うが、実際にリアルな情報が、作品制作の方法はもとより、何を食べているか、夜型か朝型か等、自然にこちらに伝わってくる。一方、真反対のことも感じる。作家のことを知りすぎるということだ。知らなくてもいいこと、神秘的なことが全て真裸にされて、作家にいだいていた壮大さ、不思議さが、飛んでしまう。BankART AIRもまたそんな「現場」が垣間みれるプログラムである。つくること、みてもらうこと、つくったもの、つくる人同士の共同幻想等々。これまでおこったこと、これからおこることの「るつぼ」が可能性としてここには繰り広げられている。
月: 2017年6月
BankART AIR OPEN STUDIO 2017 2017年6月18日
4月から約二ヶ月間、BankART Studio NYKで制作してきた43組のアーティストによるオープンスタジオが、6月9日(金)からスタート。梅雨入りし、天気が危ぶまれたが、快晴のなかオープニングを賑やかに迎えることができた。
パーティのメニューは、いつもどおりの、みかんぐみのレンガキッチンでの焼き肉や焼きそば、お寿司。みんな食べるのがはやい。
今回は、地方都市から参加しているチームに加え、台湾、アメリカ、オーストラリアなどの海外組が7チーム。毎週末のアーティストトークは毎回満席、作家同士の交流も活発でプログラムとして大分定着した感じだ。オープンスタジオ初日300人を越え、とても活気があった。期間中には、スタジオアーティストの企画するイベントが多数開催された。公開の会期は6月18日(日)19時まで。
関連イベント: http://bankart1929.com/archives/1793