続・朝鮮通信使2011春 ソウル

どしゃ降りの雨の中、ソウルの新堂(シンダン)にあるアートスぺースへ。しかし迷ったあげく着いたのはなぜか大きなアーケードのある巨大食品市場。それも店の前の道路に、また別の露店が二重構造となってひしめく、いかにも昔ながらのソウルという感じのところ。肝心のアートセンターはどこ?市場の真ん中まで歩くと突然、地下へ降りる不思議な階段が・・。恐る恐る下るとそこには、地上の喧騒とは無縁の秘密基地ならぬ、アーティストスタジオが点在する異次元空間が広がっていました。ここは繊維関連の市場でしたが、空きが多いため、ソウル芸術文化財団が主に若手アーティストのスタジオとして整備したもの。その数はざっと50箇所以上、全体の約4割をしめる。歴史は夜、アートは地下で?創られる!どちらもやや薄暗いところが、共通しているようです。
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そのあとBankARTと交流事業を提携しているグムチョンアートスペースへ。矢内原さんも同行。つい最近まで藤井雷さんが滞在していた場所だ。スタジオ、展覧会会場を案内してもらう。オープンの際に訪れたことがあるが、アットホームな感じで推移しているように思えた。
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次の訪れたのはムンレイにあるソウル芸術文化財団が新築したアートスペース。ここで知り合いのアーティスト、キムガンと合流。すぐ近くで彼女自らがイニシアティブをとって運営している町工場の2階を中心に活動しているアートビレッジを案内してもらう。
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そのあと弘大(ホンデ)にあるキムスヒョンさんが経営するスッカラカフェへ。日本からの合流組、韓国の友人やBankARTでTETSUSONに参加している歴代の韓国の若い作家たちが集まってきてしばしの宴会。楽しいソウルの夜でした。
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千葉大学卒業設計展2011

2010年度の最後の卒業展は、千葉大学の有志による卒業設計展2011。この連休3日間で開催されます。
今日は、公開講評会とトークセッションが行われ、大勢のお客様がいらっしゃいました。ゲスト審査員に、西沢立衛氏、トーマスダニエル氏、饗庭伸氏、吉村靖考氏を迎え、アドバイザーとして、千葉大学の岡田哲史氏が参加。ゲストの西澤氏からは、未来に対する興味、情熱に感動しました、と心強いお言葉がありました。最後に岡田先生の乾杯で懇親会を開催。
最後の卒業展ということで大変力のある展覧会になっています。明日までの開催ですので、ぜひご来場ください。
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続・朝鮮通信使2011春 京幾道

国立美術館が運営しているキョンギドウにある goyang art studioに、ニブロールの矢内原美邦さんがレジデンスしているので訪ねる。

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そのあと、彼女や他のレジデントアーティストも同行して、車で15分ぐらいのところの以前BankARTを訪ねてくれたアーティストランのチームFREEZOOMへ。事務所やカフェ、ワークショップルームを拝見。軽快な空間が続く。昼食に美味しいプリコギを御馳走になる。

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そのあと、ここのメンバーも同行して北朝鮮との国境線の近くにあるヘイリ芸術村へ。広大な敷地の中に90にも及ぶ現代建築群がひしめく巨大なプロジェクト。驚くべきことにそのほとんどがギャラリーやアートショップ。なぜこんな郊外地区にこんなプロジェクトが可能なのか?その謎はあとで解けるのだが、とにかくちょっと信じられない光景。研究会メンバー知人のアーティスト寺島みどりさんが滞在制作しているというので、アトリエを訪ねる。短い時間の中、充実した時間を過ごしているようだった。英語のできる施設の兄ちゃんが電気自動車でツアーガイドしてくれた。どこもかなり遠く、車疲れしたけれど、中身の濃い一日だった。

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夜はFREEZOOMのメンバーとともに、BankARTに滞在制作したアーティスト パクチャンと高速道路ガード下の飲み屋で。これも濃いセレクションでした。

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みかんぐみ石井さんの送別会

BankARTがスタートした当初からお世話になっている、みかんぐみのスタッフ石井真人さんの送別会が、NYKの共同炊事場食卓で行われました。この共同炊事場食卓は、BankART Life(2005年)の際に制作して頂いた連結作品『銀行美術的石焼蒸気温泉』の1つで、石井さんが担当だった作品。私達も事あるごとにBBQなどで使用し大活躍の作品です。
みかんぐみの皆さんが集合、乾杯! 今春からの新入社員による、餅つきが行われるなどイベントが盛りだくさんでした。

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石井さん、大変お世話になりました。ありがとうございました。これからも応援しています!

続・朝鮮通信使2011春

昨年夏に主に瀬戸内を中心に巡った「続・朝鮮通信使」の第二弾がスタートします。今年の春ツアー(4.28〜5.8)は、釜山に朝鮮通信使の博物館が開館したお祝いも含めて、「続・朝鮮通信使研究会」のメンバー10〜15名でソウル(インチョン、キョンギドウ)〜安東〜テグ〜慶州〜ウルサン〜釜山をめぐります。韓国国内は朝鮮通信使の遺蹟、史跡は少ないですが、このプロジェクトは「続」、すなわち新しい日韓の交流プログラムですので、BankARTにいらして下さった街づくりチームや新しく動き出した施設等を訪ねての返礼の旅でもあります。秋にはもう少しロングで、ソウル〜釜山を西側周りでいく予定です。
ときおり旅の報告を行いたいと思います。

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中原佑介を読む 田中信太郎×峯村敏明

第3回を迎える研究会が代官山ヒルサイドライブラリーで行われました。今日のゲストは美術作家田中信太郎氏と美術評論家峯村敏明氏。「人間と物質」展(第10回国際美術展東京ビエンナーレ)では、峯村さんは組織委員として、田中さんは出品作家として参加されています。
お二人のお話から、一緒に仕事をされてこられたからこそ見えてくる、中原さんの美術に対する姿勢や考え方を当時のエピソードを交えながら伺う事ができました。田中さんは、読売アンデパンダン展、不在の部屋、人間と物質に同時代的に参加。
兄弟と間違われることもあったという峯村さんの中原さんへの追悼の言葉が、毎日新聞(3月17日夕刊)に掲載されています。

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建築+空間+家具制作ワークショップ

このワークショップは、今夏、トリエンナーレと連動して行われる「BankART Life 3」の関連プログラムとして開催されています。アーティストや建築家などによる原寸大の建築モデルや家具などの作品制作プロセスを実践的に学んでいこうというものです。前半はPHスタジオを講師に迎えて、ものづくりに対する考えをこれまでの仕事とともに紹介。その後は、早速実践です。トンカチやカッターの基本的な道具から、丸のこ、ジグソーなどの専門的な工具まで、使い方をみながら勉強。また、家具等を解体して、ものがどのように出来ているかを学びました。実践のプログラムなので、授業のわずかな時間でどんどん作られていきます。

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村田真ゼミ「ゼロ年代のアートはなんだったのか」

スクール校長の村田真さんによるゼミがスタートしました。初回は年表やSO + ZO 展 「未来をひらく造形の過去と現在 1960s→」のテキストをもとに、1989年以降の出来事やアートシーンを振り返りました。
日本が1番最初に出場したサッカーW杯での対戦相手はどこでしょう?
最近のサッカーW杯で、日本はどこのチーム負けたでしょう?
というような身近な話題に触れながら、ここ数十年で起こったことを振り返り、私たちが観たり、聴いたり、生きてきた時代=00年代のアートがどのように動いてきたのか、アートをとりまく状況の変化を追っていきます。

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中原佑介を読む 安斎重男

「中原佑介を読む」2回目の研究会がNYKで開かれました。本日のゲストは写真家の安斎重男氏。1970年の「人間と物質」展は中原さんがコミッショナーとして音頭をとられた日本初の国際美術展ですが、安斎さんはその展覧会の作家アシスタント(主に外国人作家の)として実際に関わった方です。現代美術がまだ日本の美術館に浸透していなかった当時、作家と美術館との間に入って作品の設置に四苦八苦しながらも、調整されていたそうです。当時の写真をみながら、貴重なお話をうかがいました。
終了後には、安斎さんを囲んで研究会スタートもかねて乾杯。

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パフォーマンスの未来 急な坂スタジオ

今日からスタートしたスクールは、主に横浜にある施設を巡りながら、パフォーマンスの未来の方向性を探るゼミ。初回は、急な坂スタジオ。元結婚式場だった老松会館を改修し、主にダンスの制作スタジオとして使用しているスペースで、チェルフィッチュの岡田利規さんやニブロールカンパニーの矢内原美邦さんらが所属しています。空間はほとんど結婚式場当時のままですが、大ホールや会議室、和室など、もとの機能を上手く活用しています。ディレクターの加藤弓奈さんから、これからは制作スタジオとしてだけではなく「つくる」「はぐくむ」「あつまる」施設として、機能させていきたいというお話を伺いました。来週は、STスポットでの講義になります。

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