ExPLOT Studio 2026 Open Studio Vol.1- 7月のオープンスタジオ

7月10日(金)から12日(日)の3日間、ExPLOT Studio2026 オープンスタジオを開催しました。

株式会社横浜都市みらいが提唱する「多様な創造的人材等の創出・交流の場づくり」として、2024年度にスタートしたExPLOT Studioは、その理念を引き継ぎながら、今年4月にPLOT48敷地内の独立棟(旧アンパンマンミュージアム飲食棟)に移転し、6月から10組の入居者を迎えて再稼働しました。今回は移転先で初めてとなるオープンスタジオの開催となりました。

昨年よりもコンパクトになったものの、屋外テラス席も作り、天候に恵まれたこともあって、室内・テラスのどちらでも交流を楽しまれていました。

来館者の方々は、それぞれのスタジオアーティストの方々に制作の意図などを聞きながら、1時間以上滞在される方も多く、興味が尽きない様子でした。作家の独自企画によるワークショップも開催され、参加者との和気あいあいとしたやり取りが印象的でした。

次回のオープンスタジオは9月、国際アートフェアTokyo Gendaiなどに併せて開催予定です。期間中は、アーティストトークや作家による自主企画イベントなども実施いたします。ぜひお越しください。

写真:中川達彦

山本愛子

淺井裕介

タツルハタヤマ

臼井仁美

君塚史高

椎名素代

足立篤史

左:飯島桃代、右:木村薫

木村薫

飯島桃代

オープニングパーティーの様子

タツルハタヤマ自主企画「パッケージが気になる即席麺を食べる会」

[Yokohama Re:Portside Project Vol.2]6月のリサーチツアー「ヨコハマポートサイドが生まれるまで」

2026年6月21日

先日、「ヨコハマ・リ・ポートサイド・プロジェクト」のリサーチツアー「ヨコハマポートサイドが生まれるまで」を行いました。第1回目となる今回は、横浜市役所で38年間都市づくりに携わってこられたBankART副代表の秋元康幸さんのガイドで、江戸時代から現在にいたる横浜とポートサイドの歴史を学びながら、実際に街を歩くツアーです。私は予備知識があまりないままの参加でしたが、たくさん質問をさせていただきながら、とても新鮮な気持ちで自分の生まれ育った横浜の歴史に触れることができました。

ツアーを通じて改めて知ったのは、横浜の始まりは常に外からの力によって作られてきたということです。江戸幕府が江戸のために作った「港」、明治政府が東京のために作った「工場」、そして東京へ通勤する人々のための「住宅」。つまり初期の横浜は、東京のための横浜という側面が大きかったのです。そこへ天災や人災が重なり街が焼けたことも、外圧に晒され続けた歴史と言えます。そんな横浜が主体性を持ち、横浜のための横浜へと歩み始めたのは、太平洋戦争後の復興として1964年に始まった「横浜市六大事業」からでした。

ちなみに私の祖父母も、1970年代に東京の家が取り壊されたことを機に横浜へ移り住んできました。東京も横浜も都市全体がうごめいていた時代の活気と混沌を想像します。そうした大きな流れの中で、ポートサイドは今から30年前に「アート&デザインの街」を掲げて作られました。行政のまちづくりが建物などのハード面で終わりがちだった時代に、日本でもいち早く文化などのソフト面に意識を向けた先駆的な街であり、それが今日のアートプロジェクトに直結していることが秋元さんの解説でよく分かりました。

秋元さんのレクチャーの後は街歩き。私は草木染めをすることを想像しながら植物をみて歩いていましたが、特徴的な植物は中々見当たりません。でも、その特徴のなさこそが埋立地であることを象徴していて面白いとも感じました。開港から外来の力が土台になってきた横浜は、植物たちも外来からやってきたものたちが根を張っています。

もうすぐ川の拡張でなくなるという手付かずの荒地や、道路用地であるが故に建物が取り壊された跡地の緑も印象的でした。一本の大きなビワの木が実をたわわに実らせていて、あの木も切られてしまうんだ、と思うと、染料として残して作品を作ってみたいという思いが浮かびました。失われゆく風景に惹かれるのは本能なのでしょうか。ここポートサイド地区で1987年に作られたPHスタジオの「ネガアーキテクチャープロジェクト NO.2」も、失われる風景を最後に作品にしたものでした。その姿勢に時代を超えて共鳴します。「なくなっていくことの構築性」。

今日も荒地では植物たちが呼吸をし、光合成をしています。草木染めの原料は植物の色素です。さらに紐解けば、その色素の原料は光であり、水であり、風であり、環境であるといえます。荒地はどんな色を染めるのでしょうか。染色を通して都市の余白を見つめてみると、何が見えて来るのでしょうか。

少し作品のテーマがみえてきそうな気配がしました。けれど、まだまだ毎月のリサーチツアーは始まったばかりです。焦って着地点を決めすぎず、余白を残しておきたいところです。1年をかけて取り組むプロジェクトなので、視野を広げてこのプロセス自体をじっくり楽しもうと思います。

山本愛子

Photo by Tatsuhiko Nakagawa

Yokohama Re:Portside Project Vol.1 片岡純也+岩竹理恵ワークショップ1「リ・モーション — 日常のかけらで動きをつくる」2026年2月7日(土)8日(日)開催

現在、横浜クリエーションスクエア(YCS)アトリウムでは、「Yokohama Re:Portside Project Vol.1片岡純也+岩竹理恵」の作品が展示中です。この開催に併せて、アーティストお二人による日常や街に潜む動きや痕跡を再発見するワークショップが予定されていますが、第一弾として片岡純也による「リ・モーション – 日常のかけらで動きをつくる」が開催されました。

2月7日(土)と8日(日)は小雪舞い散る中、まずはYCSアトリウムで集合し、作品を見ながらアーティストからの説明を聴きました。

ゆっくりと風を受けて緩やかに動いたり、かすかな振動で微妙なさざ波を表現する様子など、街のリサーチの中から現れた現象を再現したという片岡純也のキネティック作品は、「やさしい動き」で参加者を魅了しました。

瓶に付けられた赤いボタンを押すと風を起きネジが巻かれ動き出す作品には、アーティストが、実はさり気なくボタンを押してもらえるように取付けに苦心したという話を聞きながら、参加者も面白そうに何度もトライしていました。

カフェの前に設置された岩竹理恵の作品「測度空間 – Z軸の行方」は、二次元とも三次元とも見極めつかない不思議な空間構成が見飽きません。貼り込まれた作品と元からの壁と見分けがつかない不思議が造形をどのように制作されたのか作者に語っていただきました。

アトリウムで作品を見た後ワークショップ会場に移動して、イメージを膨らませつつ、まずは素材を選びます。
広げられた材質も形も色も様々な素材は、新潟の浜辺で集められた物。日本海での漂着物らしい数々です。このワークショップの数日前に、アーティストが集めてきたと聞いて、手に取る参加者の興味も一層増したようでした。
素材を取付ける木の枝と台座も選び、枝を竹ひごで台座に取付けます。枝と竹ひごを固定しないでゆるゆる回転するようにそっと置くのがポイントです。選んだ素材を枝のあちこちにぶら下げたり巻き付けたりと熱心に取組み始めて20分経つ頃には、指でそっとはじいて回り具体を確かめたり、あと一つと素材を足した途端にバランスを崩して倒れた作品に思わず声が出たりと、思い思いの制作が続きました。
アーティストからのもう少し竹ひごを短くすると回りやすいかもなど、丁寧な指導受けながら、それぞれの作品が完成しました。

最後に、参加者おひとりおひとりから、何をイメージしたのかとか、どうしてその素材をつかったのか、など作品制作の意図を発表していただきました。出来るだけ多くの素材を使おうとされた方、色合いにこだわった方、最初に手に取った素材ボールを活かしてバランス良く降り下げて綺麗に回転する作品を制作された方などなど、皆さんそれぞれの工夫が凝らされた作品となりました。

参加者からは「手を動かすのは不安だったが、やれば出来たし楽しい」。「自分の作品はちょっとしか動かないが、でも面白かった。」参加者でポートサイドの街にお住まいの方からは、「制作してみて楽しかった。こんな風に動く遊具が公園にもあると良い。自分たちが制作した遊具があると公園がもっと親しみやすくなると思う。」とご意見もいただきました。

今週末2月14日(土)15日(日)は、第二弾として岩竹理恵さんのワークショップ2「リ・ポストサイド— 街と手の往復書簡」が開催されます。
歩く、触れる、切り貼りする、路地や建物の表面をフロッタージュで採集して、紙片をコラージュして切手を貼り、ポストへ。ポートサイドの街を再発見するワークショップです。
ぜひ、ご参加ください!
お申し込みはこちらへ → https://yokohamareportsideworkshop.peatix.com/

Yokohama Re:Portside Project Vol.1 片岡純也+岩竹理恵 展示開催中

「Yokohama Re:Portside Project」(ヨコハマ リ・ポートサイド プロジェクト)は、再開発から30年を迎えたヨコハマポートサイド地区を、現代の視点からあらためて捉え直し、新たな街の姿を見出していこうとするものです。
第一弾となる今回は、アーティストユニット「片岡純也+岩竹理恵」が、ポートサイドの街をフィールドワークし、リサーチをもとに作品を制作・展示します。
フィールドワークの過程では、彼ら独自のリサーチに加え、ゲスト講師を迎えての「ポートサイドを学ぶツアー」など、地域の人々との対話と交流を重ねながら、多角的な視点から創作を深めていきました。

※ フィールドワークの様子(過去ブログより)
2025年8月20日
「Yokohama Re:Portside Project」(ヨコハマ リ・ポートサイド プロジェクト)リサーチツアー


会場のYCS(横浜クリエーションスクエア)のアトリウム空間は、フリースペースのようになっていて、平日はカフェも営業しており、仕事や打ち合わせ、休憩や勉強をする人たちによく利用されています。作品を通して皆さんの目に映るヨコハマポートサイドの街は、果たしてどんな姿をしているでしょうか?

写真・映像:阪中隆文

【展示開催概要】
展示期間:2025年12月12日(金)~2026年3月15日(日)
開館時間:6:30~20:00(日祝は19:00まで)
会場:横浜クリエーションスクエア(YCS)アトリウム(横浜市神奈川区栄町5-1)
入場無料
主催:ヨコハマポートサイド街づくり協議会
運営協力・お問い合わせ: BankART1929
info@bankart1929.com tel.045-663-2812
※この事業は、公益信託ヨコハマポートサイドまちづくりトラスト(アート&デザイン部門)の助成を受けて実施します

また、2月には片岡岩竹のお二人による日常や街に潜む動きや痕跡を再発見するワークショップも開催します。こちらもあわせてご参加ください。

🟦ワークショップ1「リ・モーション — 日常のかけらで動きをつくる」
2026年2月7日(土)13:00受付開始/13:30〜15:30
2026年2月8日(日)13:00受付開始/13:30〜15:30

🟦ワークショップ2「リ・ポストサイド— 街と手の往復書簡」
2026年2月14日(土) 13:00受付開始/13:30〜15:30
2026年2月15日(日) 13:00受付開始/13:30〜15:30

場所:ホライゾン学園コミュニティセンター(横浜市神奈川区大野町1-24)
参加費(材料費込):1000円(ヨコハマポートサイド地区在住在学在勤の方は500円)
定員:各回10名  要予約

横浜台北交流事業による足立篤史さんの台北滞在が始まりました

今年度の横浜台北交流事業にて、アーティストの足立篤史さんが、台北のTreasure Hill Artist Village(THAV)に12月1日から2026年2月23日までの約3ヶ月間、滞在しています。
滞在の様子は、以下で日々公開されています。
海外レジデンスには初挑戦の足立さん、みなさんぜひレポートを読んで、応援してください。

note
https://note.com/atsushiadachi/m/mf916c57f57b0

Facebookページ
https://www.facebook.com/atsushiadachi.88

滞在先のTreasure Hill Artist Village(THAV)についてはこちら
https://www.artistvillage.org/

また、台北からは、湯雅雯 (TANG Ya-Wen)さんが、2026年1月2日から3月31日まで横浜に滞在します。
BankART1929と黄金町エリアマネジメントセンター(KAMC)が協同して滞在をサポートし、滞在と活動の場所は、黄金町の施設をメインとします。成果発表の機会も設けていきますので、ぜひご期待ください。

湯雅雯 (TANG Ya-Wen)
https://tangyawen.com/

Treasure Hill Artist Village(THAV)にて同時期に滞在する世界各地からのアーティストのみなさんと足立さん(左から4番目)

日韓国交正常化60周年と釜山文化財団との協働

本年は日韓国交正常化60周年ということで、韓国や日韓交流に関するさまざまなイベントが各地で行われました。今年、これまでBankARTが続朝鮮通信使などを通して長きにわたり協力関係を築いてきた釜山文化財団が、韓国文化体育観光部とともに日本ですすめる記念事業のいくつかについて、BankARTの方でも協力させていただいたり、ご一緒させていただいたりしてきました。

それに先立ち、5月には釜山で毎年開催されている朝鮮通信使祭に参加し、大阪を目指して長い航海に出発する朝鮮通信使の再現船の出航式にも立ち会いました。7月にはBankARTが運営に関わっているみなとみらいのExPLOT Studio(PLOT48)に、釜山文化財団オ・ジェファン理事長、ジョ・ジュンユン文化市民本部長、キム・ヒョンスンさん、キム・ヒョジョンさんが来訪され、シェアスタジオの様子にも興味を持っていただきました。

その後、KAAT 神奈川芸術劇場で開催された舞踊劇『舞、朝鮮通信使 柳馬図を描く』や、瀬戸内国際芸術祭2025の瀬戸内アジアギャラリーへの釜山のアーティスト「ロ・マン」さんの展示参加などにも協力させていただきました。

またそれらの事業の締めくくりとして、9月26日には代官山のヒルサイドプラザで国際シンポジウム「韓日文化未来カンファレンス−文化芸術で地域をつなぐ」(主催:釜山文化財団)が開催され、「芸術が都市を動かすとき」のテーマでBankART代表の細淵が登壇し、横浜市と協働してきた20年間の創造都市の実績を振り返り、現在の活動や今後の展望まで語らせていただきました。2010年から継続している「続・朝鮮通信使」をはじめ釜山文化財団とのさまざまな協力事業も紹介し、これらがまさに「信(よしみ)を通わ」し、「縁を繋いでいる」と云うに相応しいプロジェクトであることを、あらためて紹介させていただきました。

朝鮮通信使の再現船 釜山の港にて。この後、船は大阪万博にあわせて261年ぶりに大阪・南港へ。

ExPLOT Studioにて釜山文化財団のみなさんと。左からキム・ヒョンスンさん、BankART秋元副代表、オ・ジェファン理事長、ジョ・ジュンユン文化市民本部長、キム・ヒョジョンさん

ExPLOT Studioにて釜山文化財団のみなさんと。

舞踊劇『舞、朝鮮通信使 柳馬図を描く』(釜山国楽院での上演時の様子)

釜山のアーティスト「ロ・マン」さん。(写真左)9月にはExPLOT Studioでもアーティストトークをしていただいた。

瀬戸内アジアギャラリーでの、ロ・マンさんの作品。

代官山ヒルサイドプラザでのカンファレンスの様子。

「Yokohama Re:Portside Project」(ヨコハマ リ・ポートサイド プロジェクト)リサーチツアー

2025年7月5日、6日、13日と「Yokohama Re:Portside Project」(ヨコハマ リ・ポートサイド プロジェクト)のリサーチツアーが行われました。

再開発から30年を迎えたヨコハマポートサイド地区を、現代の視点からあらためて捉え直し、新たな街の姿を見出していこうとするこのプロジェクト、まずは、アーティストユニット「片岡純也+岩竹理恵」が、ポートサイドの街をフィールドワークし、リサーチをもとに作品を制作・展示するものですが、彼ら独自のリサーチに加えて、別にコンダクターを迎え、様々な視点から地区内をめぐりながら、作品の構想を深めるものです。

このフィールドワーク(ツアー)には一般の方々も参加し、作品が生み出される過程の一部を共有できるものとなっています。

基本的には、片岡+岩竹とコンダクターのやりとりとなりますが、参加者とのやりとりも生まれ、各回内容の濃い充実した時間となりました。

7月5日は、村田真さん(美術ジャーナリスト/画家)による「パブリックアートを通して見る時代背景」です。

ヨコハマポートサイド地区内のパブリックアートを巡るツアーはこれまでも何度か行われていますが、今回はパブリックアート作品そのものを紹介するということではなく、それが設置された背景や、街が出来てきた経緯、空間といったより広い視点からのお話になっていたと思います。

開発の初期に設置された、マイケル・グレイブスの壁画、エットーレ・ソットサスの作品などに込められた思い、ナディム・カラムの軽やかな作品、気がつけば、圧倒的な迫力で迫る、菱山裕子の作品、そしてギャラリーロードに設置された、岡本敦生による旧三菱重工ドッグの石材を使った車止め、マンションに囲まれた空間にある作品、金港公園などをめぐりながら、開発にあたって、どういった意図を持ってそれらのものが設置されたか、現在のありようはどうかなどについてやりとりがありました。村田さんの「いろいろ考えて行くと、パブリックアートはどんどん丸くなってしまう」というのは、壊れたり、事故などの対応による、作品の外形的な変化に対しての発言でしたが、考えさせられるところです。

7月6日は長谷川浩己さん(オンサイト計画設計事務所)による「ポートサイド公園の楽しみ方」です。

地区内の水際線は、ポートサイド公園として整備され、憩いの場となっています。

この公園は、ヨコハマポートサイド地区の「アート&デザイン」というテーマにふさわしいものとして、コンペティションにより計画が選定されたものですが、そのデザインをしたのが長谷川氏です。

コンペならではといってもよいユニークな計画で、水際の葦原の再生や、うねりのある地面のデザイン、象徴的なファニチュアなどにより構成され、隣接する建物空間と一体的になるよう、意図されています。

ツアーでは公園をめぐりながら、特徴的なデザインが生まれた経緯や、建物との関係やスケール感のこと、再生された葦原に生まれた生態系や、デッキの使われ方、整備時期やオーナーにより隣接建物との状態が異なっていることなど、様々な点でお話がありました。

この公園だけというわけではありませんが、よく見られるベンチの寝転び防止の構造などについても、なぜこういうことをするのかについてやりとりがありました。(後付けで付加されてしまったそうです)管理と空間の豊かさ等とのバランス、なかなか難しい問題です。

7月15日は、秋元康幸さん(横浜市立大学客員教授、 BankART1929 副代表)により、「ポートサイドの街はどう生まれたか」について行われました。

歴史的な経緯等も踏まえ、充分にレクチュアしたのち、これまであまり回らなかった市場との境界部、神奈川公園などを巡り、理解を深めるものとなりました。

神奈川公園は現在工事中ですが、仮囲いに描かれたキム・ガウンさんの壁画の補修が終わった直後、良い状態で鑑賞できました。

この公園は、横浜市の公園のなかでも古い時代に出来たもので、かつては公園内の道路側に「神奈川会館」というモダンな建物がありました、現在も公園内には集会所がありますが、それも、そういった建物がった名残かもしれないなど、当時の様子に思いをはせながら、ツアーを行いました。

横浜駅、市場、幹線道路の狭間にあるエリアであるポートサイドの街は、かつて海沿いを通る街道に近い、歴史的にも面白い場所です。現在のモダンな街だけではなく、周辺も含め、歴史的な視点で街を見ていくのも、大変興味深いと思います。

瀬戸内国際芸術祭2025秋会期「高見島アートトレイル」高見島・多度津町で使われなくなった椅子を集めています!

瀬戸内国際芸術祭2025秋会期に開催される高見島にて、BankART1929がディレクションを行なう「高見島アートトレイル」。 全体ディレクションと並行して7組の参加作家の1組として「BankART1929+PHスタジオ」としても活動しています。

今回は「PHスタジオ」が1984年から継続して制作し、BankARTでも椅子プロジェクトとして展開してきた《家具φ(カグ・ファイ)》シリーズを、高見島で展開します。
「使われた家具はすべてがオリジナルである」という考えのもと、その使われ方や壊れ方も活かしながら、高見島や多度津で集めた不要な椅子をベンチ型の作品に生まれ変わらせます。

坂の多い高見島で、作品鑑賞の合間にひと息つき、風景を楽しめる場をご用意します。

制作にはPHスタジオに加え、多度津高校建築学科の生徒さんも特別参加してくれることになりました。
うどん屋さんや喫茶店、町役場、資料館、シルバーセンターなどにチラシを置かせていただき、少しずつですが椅子も集まってきています。

どんなベンチができあがるのか!?ぜひ楽しみにしていてください!

椅子の募集情報詳細、情報提供などはこちらをご覧ください。https://www.instagram.com/ph_studio_2025

多度津町立資料館さんにチラシを置かせていただきました

多度津港に一番近い、こがね製麺所 多度津店さんから壊れた椅子をいただきました🪑

シルバーセンターに置かせてもらったチラシを通じて椅子をご提供いただきました🪑

俳句茶屋 四代目店主・土井章さんからも椅子をご提供いただきました🪑

俳句茶屋の椅子

いただいた椅子たちを多度津高校建築学科の工房で加工していきます

瀬戸内国際芸術祭2025「高見島アートトレイル」
会期:秋会期のみ|2025年10月3日(金)~ 11月9日(日)
会場:高見島(香川県多度津町)

参加作家:中谷ミチコ+大室佑介、橋本雅也、保良雄、淺井裕介、谷本真理、泉桐子、BankART1929+PH STUDIO
ディレクション:BankART1929
https://setouchi-artfest.jp/

越後妻有 2025 夏秋企画「こたえは風に吹かれている」開催中!

BankART1929は、2006年に越後妻有大地の芸術祭・松代エリア桐山集落に築100年の農家を購入し、建築家「みかんぐみ」や多くのアーティストと改修、「BankART妻有 桐山の家」としてオープンしました。以来、芸術祭には毎回参加し、地域と継続的に関わってきました。

そのご縁から今夏は、越後妻有里山現代美術館 MonET の回廊での企画展のディレクションを担当しています。

展覧会タイトルは「こたえは風に吹かれている」。原広司設計のMonETは、池を囲む回廊が特徴的な建築。本展では、その池を中心に「風」を感じる作品を配し、建築空間と響き合う一体的な場をつくります。
松本秋則のサウンドオブジェが涼やかな音を響かせ、牛島達治の彫刻は風に誘われ回転。山本愛子は気流になびく布に草木の色を重ね、井原宏蕗の彫刻は風を切って進みます。風は、時間や記憶、未来と私たちを結びつける存在。この回廊で多様な「風」に触れるひとときをお楽しみください。

回廊沿いに吊られた大きな白い布が風を受けて揺れ、清涼感をもたらす山本愛子さんの《Reflections》。8月には妻有で滞在制作し、現地植物で染色、秋には異なる色彩の作品へと変化します。8月までは夏の涼やかな姿を、9月以降は秋の表情をお楽しみください。

会期中には参加作家によるワークショップも開催。
この夏秋、芸術祭の年とはひと味違う越後妻有へ——自然と建築とアートが織りなす“風”の空間に、ぜひお出かけください。

松本秋則

牛島達治

井原宏蕗

山本愛子

山本愛子《Polyphony》は、美術館内で9/15(月祝)まで展示中


オープニングギャラリートークツアーの様子

21時まではライトアップされた作品をお楽しみいただけます
照明:ライティングルーツファクトリー

越後妻有 2025 夏秋企画「こたえは風に吹かれている」

参加作家:山本愛子、松本秋則、井原宏蕗、牛島達治
ディレクション:BankART1929

会場:越後妻有里山現代美術館 MonET 回廊
会期:2025/7/19(土)~  11/9(日)
 ※祝日を除く火水定休 ※8/12(火)、13(水)は公開
時間:10:00-17:00(最終入館16:30)※ライトアップは21:00まで
料金:無料(回廊のみ)
 ※山本愛子作品の一部は美術館内にも展示しています。展示期間:7/19(土)- 9/15(月祝)
 美術館入館には個別鑑賞券または「越後妻有 2025 夏秋」共通チケットが必要です。

主催:大地の芸術祭実行委員会、NPO法人越後妻有里山協働機構、独立行政法人日本芸術文化振興会、文化庁
委託:令和7年度日本博2.0事業(委託型)Japan Cultural Expo 2.0

詳しくはこちら:https://www.echigo-tsumari.jp/event/the-answer-is-blowin-in-the-wind/

神奈川公園内工事仮囲い壁画が地域に愛されています。 ~キム・ガウンさん、令和6年度地域再生まちづくり貢献者横浜市長表彰おめでとうございます!

神奈川公園では下水道整備に伴う工事が開始される中、一年前(2024年)の7月から12月に工事仮囲いにキム・ガウンさんが壁画を描いていた姿は、地域の皆さんにも良く知られています。夏の陽射しや秋の蚊の襲来をくぐり抜けて完成した全長68.5m高さ3.5mの壁画です。制作にはボランティアにも参加して仕上げていただきました。公園で行われた地域のおまつりでは、おまつりに参加した方々から、みんなに向けたメッセージを書き込んでいただくなど大いに盛り上がりました。

そして、先日(2025年5月23日)、ガウンさんが制作の拠点とする「初黄・日ノ出町環境浄化推進協議会」総会で、令和6年度地域再生まちづくり貢献者として横浜市長表彰が授与されました。受賞理由は、初音町、黄金町、日ノ出町におけるアート活動を通じて地域再生への貢献が多大であったことですが、地域を担当する横浜市役所都市整備局の方の祝辞では、ガウンさんのアート活動が他地域でも広がっていること、特に神奈川公園内の工事仮囲いでの壁画の素晴らしさやそこから感じられる物語性には、見た方の心を打つものがあり受賞理由にも繋がっていると言葉をいただきました。

撮影:劉書佳

撮影:劉書佳


昨年12月の壁画完成時には神奈川区長にご来訪いただき、夏まつりの時に書き込んで下さったメッセージや子どもたちがワークショップで制作したハート型パネルをご覧になりながら、ガウンさんの制作活動と現場のサポートを慰労して下さいました。

工事完了は概ね7年後ですが、この壁画は工事期間中残る予定です。これからも地域の皆さんに見守られ愛される存在であり続けます。

文責:大蔭直子