「新朝鮮通信使」2人のレジデンスアーティスト鋭意活動中!

釜山文化財団より、「新朝鮮通信使」のレジデンスアーティストとして先日来日されたイ・ヨンスさんに引き続き、10月4日には、画家のべ・ミョンヒさんが来日。翌5日には、ウェルカムパーティを行ないました。
活動の拠点として、ハンマーヘッドスタジオ新・港区にスタジオを構え、お二人とも鋭意活動中です。
1ヶ月間の滞在中にたくさんの方々との出会いがありますように。
滞在終盤には活動を報告する報告会や、オープンスタジオを予定しています。

※報告会、フェアウェルパーティのお知らせ
◆ 李 泳秀 活動報告会+フェアウェルパーティ
2012年10月24日(水)18:30〜
BankART Studio NYK/BankART Pubにて

◆ 裵 明姬 オープンスタジオ
2012年10月27日(土)+28日(日)11:00〜18:00
ハンマーヘッドスタジオ新・港区 Cゾーンスタジオ内

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大野一雄フェスティバル2012 横浜ダンス界隈2012

恒例の横浜ダンス界隈、今年はフェスティバル最終日に開催です。ちょっと雨模様で心配でしたが、なんとか無事に催行できました。スタートは、ダンスダンスダンスオープニングでベイサイドバレエが行われた赤レンガパーク、プロジェクト大山版「白鳥の湖」でした。どこに瀕死の白鳥が登場したのかと考える間もなく、一隊は象の鼻パークへ。横浜港をバックに白づくめの藍木二朗の静謐なソロ、スズキ拓朗の象の鼻と戯れるコミカルなダンスを堪能したあとは、旧第一銀行のヨコハマ創造都市センターへ。パントマイムの大御所ヨネヤマママコの若々しい動きに見とれてしまいました。さてそこから、ジャズプロムナード街角ライブの行われている馬車道駅構内に降りていくと、ソケリッサのおじさん達が地面からわき出るような自然な踊りを踊ってました。そして最後は北仲第二工区へ。関東学院野球部OB達がキャッチボールする硬球を天体の動きに見立て、コンテンポラリーダンスの岡登志子が宇宙論的なソロを披露しました。毎日様々のイベントが繰り広げられる横浜の街に出て、人や物や出来事に出会い、ダンスの多様さと生命力をあらためて実感できました。天候不順な中でご参加頂いたお客様、ありがとうございます。また、ふだんはダンス公演などは行わない場所で開催するため、本当に多くの皆さまにご協力とご理解を頂きました。みなさん、ありがとうございます!

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大野一雄フェスティバル2012 タケヤアケミ SOSに関する小作品集

「SOS」という言葉を、意味と綴りから分解して、そこからイメージとダンスを作り出す作品です、といってもぴんときませんが、たとえば、落語にある三題噺のようなことと考えるとわかりやすいかも。「SOS」とかけて、「Speech On Secret (秘密に関するスピーチ) 」と解く、その心は・・・が、タケヤさんのダンスとイメージ。また、「SOS」とかけて、「Song Of Soul (魂の歌) 」と解く、その心は・・・、という具合に、全部で31個の言葉とダンスとイメージが繋がっていく。「SOS」をキーワードに現代の危機を、「文字通り」読み解く斬新な作品コンセプトです。タケヤさんはウイーンに在住して、時々は日本でも公演がありますが、日本の震災の状況を感じながら作品を作り変えているとのこと。この作品もまだワークインプログレス、次回日本公演が楽しみです。

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大野一雄フェスティバル2012 「病める舞姫」を読み解く作品連続上演Vol.2 田辺知美、川口隆夫 「病める舞姫」をテキストに — 2つのソロ 

土方巽の「病める舞姫」を読み解くプロジェクト第2弾です。畳1畳の空間で、田辺知美、川口隆夫それぞれ二つのソロが展開します。畳1畳という限定された空間に、最小限の照明が灯されるなかで、土方巽の凝縮された世界が見えてくるかのようです。観客は畳をぐるりと取り囲み、互いを見合わすように、ここに起きる出来事の証人として、作品に参加します。このようなあり方も土方ワールドを彷彿とさせます。田辺さん、川口さんはもちろん土方巽を直接知るわけではなく、その著作から作品を構想していますが、土方の強力なイメージが、時代を超えてアーティストを刺激するインスピレーションとなり、新しい作品を生み出している感じがします。ダンスのスピリットはこのような方法で受け継がれていくのかもしれません。

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BankART school 五十嵐太郎+磯 達雄「Twitter時代の建築批評講座」

金曜日は五十嵐太郎氏+磯 達雄氏による「Twitter時代の建築批評講座」。受講者が毎回、140字以内で建築についての文章を提出し、それを合評する講義です。今日のお題は「GOTENCHO APARTMENTとその周辺の建築」。課外授業でオープンハウスに行った武蔵小山の新築賃貸マンション「Gotencho
Apartment(納谷建築設計事務所+三菱地所ホーム)」と、その周辺:川崎市民ミュージアム、ラ・チッタ・デッラ、ミューザ川崎シンフォニーホール、ラゾーナ川崎プラザをテーマに提出した文章から講師と受講生がベスト3を選び、投票結果についてコメントし合います。書き手と読み手、ふたつの立場にまわる意見交換は盛り上がり、受講生の客観的な批評脳が鍛えられる模様。建築を前にしたときに伝えたいと溢れでる言葉、外観の特徴、感覚的な気づき、ユーモアの視点…。それを140字までギュッと削ぎ落とす至難の作業に頭をひねらせながら、一同鋭意つぶやき中。

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大野一雄フェスティバル2012 展示「集まれ!ダンスアーカイヴ」

1Fと2Fギャラリーでは、「集まれ!ダンスアーカイヴ」の展示を行っています。日本洋舞史の重要人物、石井漠、崔承喜、大野一雄、土方巽、石井みどり、高井富子、池宮信夫、矢野英征、ピナ・バウシュ等の貴重なアーカイヴ資料、舞台美術、衣装など展示しています。なかでも、1960年代の若き日のピナ・バウシュを撮影したヴァルター・フォーゲルによる写真6点、ビデオインフォメーションセンター撮影の大野一雄、土方巽、笠井叡の70年代作品映像、1959年大野一雄がヘミングウェイに宛てた手紙の直筆草稿など重要資料満載です。これから日本に総合的な「ダンスアーカイヴ」ができるよう、この展覧会が、資料を集めるだけでなく、人や資金を集めるアーカイヴ運動のきっかけになると言いと思います。

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大野一雄フェスティバル2012 「病める舞姫」を読み解く作品連続上演vol.1

土方巽の著作「病める舞姫」をテーマに、カナダのダンサー、ジョスリーヌ・モンプティ、文楽太夫豊竹英太夫、三味線の鶴澤清友に舞踏の由良部正美、そして土方の直弟子和栗由紀夫がそれぞれの作品を上演しました。「病める舞姫」は、土方巽の代表的な著作です。2Aギャラリーのダンスアーカイヴ展示では、「新劇誌」初出時の土方自身の校正原稿も展示されています。難解な書ですが、それでいて土方その人を感じさせる文章でもあります。ダンス、義太夫、舞踏とそれぞれ独自の解釈による「病める舞姫」に見入る満員の観客。土方巽への止むことの無い熱い視線が感じられました。

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和栗由紀夫

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豊竹英太夫 鶴澤清友

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由良部正美

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ジョスリーヌ・モンプティ

BankART school 村田真「役人のための現代美術2」公開講座<br> 「まこりんが見た dOCUMENTA(13) 」

村田校長による公開講座。最近終幕した2つの国際展、ドイツ・カッセルの「ドクメンタ13」と、ベルギー・ゲントの「トラック」の報告会。レギュラーのゼミ生に加えて、単発受講でたくさんの方にお越しいただき大変にぎわいました。
これまで数々の国際展を見てこられた村田校長。今回のドクメンタは13回目を迎えていますが、テーマがないといいつつ、これまでの形骸化した国際展とは異を放っており、これを「ドクメンタの逆襲」と形容されていました。
「トラック」は、ヤン・フートによる「シャンブル・ダミ」(1986年)の延長線上にある野外展。ディレクターのひとりは、そのヤン・フートの過去2回のゲントでの野外展に関わっていたフィリップ・ファン・カウテレン。市民にはストレートに展覧会の作品を受け入れていない人もおり、いくつかの作品は攻撃されたり、破壊されたりがあったようですが、無視されるより、議論が起こることはいいことだ、という村田校長の話に納得。もともとヤン・フートも、そういう「議論」を巻き起こすために展覧会を企画したのではないか、と。ヨーロッパの実力を実感したのでありました。

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川俣スクールagain(三回目): BankART School

川俣氏の大規模な個展がもうじき始まるので、同時期に「川俣スクールagain」を組んでいる。川俣スクールとは、氏が2005年の横浜トリエンナーレでディレクターをつとめたときにZAIMで行なっていたスクールの名称。今回も多彩なゲストを交えながら12回のゼミを組んでいる。前半は「川俣正を語る」ということで氏と関わりのある人を招きながら、氏の作品と人を語ってもらっている。今日の3回目のゲストは山野真悟氏、帯金章郎氏、正木 基氏、司会は村田真氏。ほぼ同時期に福岡と札幌で川俣氏をプロジェクトデヴューさせた人たちが揃ってくれた。各人とも、その後アートシーンで重要な仕事をされている面々だが、ご自身のことも含めて、川俣氏の行動力と周りに与えた影響について語って下さった。身内のような、けれど重要な専門家による暖かい深い話だった。

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