2024/7/26
写真:橋本貴雄
その1はこちら
2024年7月25日
7月25日より、BankART KAIKOにて多摩美術大学彫刻学科三年生らによる、「場違いな人工物」が開催されている。
本展覧会に参加している学生35名により作られた43点に及ぶ作品は、テーマ等の縛りはなく自由に制作されたものだという。彫刻学科なだけあり立体物も多いが、その他に絵画や映像作品など、幅広い作品が展示されている。「彫刻学科は、実現できなかったアイディアを形にする方法が学べる場所だ」と学生は語った。
本展覧会は7月28日(日)まで。目に見える形として生み出された若者の力漲る作品を、ぜひ見に来て欲しい。
文・写真:中村
2024/7/20
写真:橋本貴雄
一枚目:作家の堀川紀夫さん
今夏、プールの水漏れをみかんぐみ+神奈川大学で修復していただきました
その1はこちら
7/20にBankART KAIKOで開催中のUnder35で展示中のアーティスト、野口雅俊さん主催のイベントがありました。
イベントでは野口さんのご友人であるアーティストの冨樫達彦さんが来てくださいました!
今回の野口さんの作品にはキャベツや生姜、ジャガイモなど多くの野菜が使われています。ゲストで来られた冨樫さんは食堂とギャラリーの運営もしており、イベントでは出張食堂として野菜がたくさん使われた彼オリジナルのおつまみプレートや山形県産のお酒が振る舞われました。
プレートには12種類もの冨樫さん特製のおつまみが盛り付けられており、メロンを使用したものやアスパラのカルボナーラなど珍しい食材や味付けが多く、販売されたお酒にも合うものばかりでした。
イベントにはイタリアで活動する野口さんの久々の来日にたくさんの方が会いに来られ、同窓会のような雰囲気で終始賑わっていました。
野口さんの展示の一つにある、サンダルに生姜が詰められ足のように見える作品に使われた生姜と同じ生姜も販売されました。こちらの生姜は高知県産の洗生姜で、大きいものは手のひらより大きいものもあります!帰り際に買われる方が多く、盛り上がっていました。
今回イベントに来てくださった冨樫さんの食堂「灯明」は東京の荒川区にお店があります。ぜひ行ってみてください!
文・写真:福谷
お酒と冨樫さん
BankART妻有では、芸術祭会期中、お茶とかき氷を用意しております。 今回は出品作家であり、昨年春に桐山集落の空き家に引っ越してきた写真家の橋本貴雄さんが桐山の家で皆様をお迎えします。また、その日々のレポートを定期的にこちらでも公開していきます。
2024/7/15
写真:橋本貴雄
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■BankART妻有 2024「創造的修復と交信」 会期
2024年7月13日[土]~ 11月10日[日](火水定休 ※祝日除く)
時間 10:00~17:00(10、11月は10:00~16:00)
住所 新潟県十日町市桐山86(大地の芸術祭作品番号D325)
https://www.echigo-tsumari.jp/art/artwork/bankart_tsumari_2024/
参加作家:みかんぐみ+神奈川大学曽我部研究室、橋本貴雄、あいかわさとうかねこ、淺井裕介、池田拓馬、磯崎道佳、牛島達治、牛島智子、開発好明、片岡純也+岩竹理恵、川俣正、木村崇人、熊澤桂子、幸田千依、櫻井かえで、進藤環、自動車部/KOSUGE1-16、白井美穂、スタジオニブロール、田中信太郎、野老朝雄、中谷ミチコ、中原浩大、PHスタジオ、原口典之、東野哲史、藤本涼、松本秋則、松本倫子、丸山純子、村田真、水口鉄人、村田峰紀、山下拓也、ヤング荘、吉川陽一郎 ほか
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2024
https://www.echigo-tsumari.jp/
2024年6月28日[金]
今夏も、BankARTではUnder 35が開催されている。全三期中、第一期目となる今回の作家は野口雅俊と易雅静の二名だ。
野口はイタリア、易は中国・日本と、両者共に海外を拠点に活動している。本ブログで、自然の物を使いながらも人工的で不思議な世界観の作品を作る野口と、人工的な物を使いながら自然を表す易という、どこか似た要素を持ちながら対極な二人の作品をいくつか紹介させていただく。
家族が営む中華料理屋で育ったという野口の今回の作品には、非常に多くの食物が用いられている。
会場に入るとまず最初に、受付の隣にぽつんと置かれたキャベツが目に止まる。これは今回BankART KAIKOに展示されている野口雅俊の作品の中でも一際目を引く「’Til it rains《雨まで》」に使われているちりめんキャベツだ。壁一面に貼られた、一枚一枚が小さなキャベツの葉は、大きな世界地図を作り出している。
地球と同じようにまん丸な形をしているキャベツには、まるで山脈のように見える葉脈が浮き出ている。そんな類似性を見出したのは、ちょうどウクライナとロシアの戦争が始まった頃だという。特別な加工の施されていないこのキャベツは、時間経過とともに色あざやかな緑から茶色へ、挙句は黄色へと変化していく。まるで地球が枯れていくかのようなこの作品は、ぜひ期間をあけて、回数を重ねて見てほしい。二度目、三度目に見るときには、最初に見たときとは全く違った感覚を抱くだろう。
さて、会場を進むと、今度は易雅静による作品のゾーンとなる。一番最初に目に飛び込んでくるのは、壁から垂れ下がっている半透明のビニールだ。「it is vain to fantasize a wilderness《一片の荒野を無駄に幻想する》」というこの作品は、すぐ隣にあるストローと樹脂を用いた作品と相まって、見ている者に滝を連想させる。易の作品にはストローやテープなどの透明度の高いものが多く用いられており、流れる水のように瑞々しく爽やかな空間が広がっている。特に印象的なのは、「Filling up the Void《無を満たす》」という作品だ。会場奥に広がる、真っ白な空間には輪っか状のセロハンテープが無数に散りばめられており、その影がまるで海面のような模様を織り成す。
本展覧会の会期は7月21日(土)まで。この夏の暑さによる疲れを癒す、温度感のない世界をぜひ一度体感していただきたい。
執筆:中村芽
写真:中川達彦
野口雅俊作品
易 雅静作品
オープニングの様子
野口雅俊
易 雅静