横浜市では、文化庁が推進する「東アジア文化都市」の2014年開催都市として、中国の泉州市、韓国の光州広域市と多彩な文化交流が行われきた。BankART1929もヨコハマトリエンナーレ2014と連動する「東アジアの夢」を通して、東アジアの作家、チームを数多く招聘。
この動きに続き現在バンカートでは、来年大規模な「国立アジア文化センター」が誕生する、光州広域市の市立美術館の企画主催事業を開催している。会期は11月16日(日)〜12月4日(木) 11時〜19時
以下は光州市立美術館学芸員の卞吉鉉(ビョン・ギリョン)によるコメント
光州は文化が都市を再生させ、市民の生活を豊かにできるという信念をもって様々な文化事業に取り組んでいる街です。その代表的な事業が光州ビエンナーレやアジア文化のハブシティ構想です。もちろん文化が僅か数年間で都市を変化させることはできないでしょうが、長期にわたる継続的な努力が、次世代の生活や都市をより文化的でクリエイティブにすると信じています。また光州は精神の自由さを重んじ、芸術的な伝統や創造性が目立つ都市です。光州民主化運動に代表されるような反骨精神、農耕社会だった19世紀から受け継がれてきた伝統絵画や20世紀前半の日本留学派が移入した西洋画の影響、そして21世紀の現在はメディアアートが新しい芸術の流れを形成しています。
他方横浜は、先進的な取り組みの都市計画や成熟した市民意識で知られているアジアを代表するクリエイティブシティです。BankART1929はこのような横浜で活動しているNPOで、アジアに横浜を広く知らせたアートスペースです。韓国のアーティストたちは、BankART1929を通して横浜を知り、横浜や日本に行ってみたいと考えています。「光の都市光州」という展覧会を東京やソウルではなく、横浜で開催する理由は、私たち自らがBankARTの持つ自生力や横浜の文化の力をみて、きいて、感じたいのと同時に、横浜の人々に光州の芸術世界をみていただき、アートを通じての共感や文化的交流に寄与したいからです。
まるで運命のように名付けられた「光州」という地名のように、光州は「光の都市」だといえます。光州の人々は自ら意識していないかもしれませんが、確かに光州にはある種の「光」が存在するのだと。その「光」がどのようなかたちのメシアであるかは誰もわかりませんが、光州の人々がもつ各々の想いを代表し、今回の展覧会が光州の光を象徴するものであり、また隠喩するものであることを信じています。
オープニングは、11.17の東アジアのクロージングイベントがあったため、
作家はもちろんのこと、光州市長や議員、美術館の館長、学芸員など、総勢45名のもの韓国からの参加があった。