アートと都市を巡る横浜と台北(その3)

アートと都市を巡る横浜と台北(その3)
 ライペイユさんは、様々な大きさのドットを用いて都市のイメージを平面で表現する作家なのですが、今回はムービーに展開した作品を発表。本当は白いドットしかない平面作品の連鎖による構成なのですが、飛行機から見下ろしたような「夜景」が見事に迄に表現されています。
3G5A9834.jpg

 チンワンリンさんは、同じ場所を時間を変えて撮影し、それをひとつの画面に連続マッピングしていき、あたかも瞬時に見えている空間のような表現をする作家ですが、今回は2007年の横浜での滞在の際に制作した作品を大きくプリントアウトして展示しました。

3G5A9316.jpg

 村田峰紀さんは、台湾で行なった「背中で描く」シリーズのシャツのインスタレーションをベースに展示を展開。今回は、それと併行して、分厚い辞書にボールペンで穴をあけるという、すさましいパファーマンスと展示を展開しました。
3G5A9742.jpg

 磯崎道佳さんは、台北の大規模な学生デモにTAVごと巻き込まれたために、ほとんど制作発表することができなかったのですが、今回はそうした状況をテーマに新作を発表しています。彼らしいウィットの効いた表現になっています。
3G5A9624.jpg

 オフニブロールの高橋啓祐さんは、10年前の滞在中に制作した「お部屋」と
新作のすいこまれるような「日の丸」の二作品を展示。「生活」と「国家」対比させて提示しています。

3G5A9270.jpg

東野哲史さんは、滞在当時記していた日記をBankARTの大きな壁面に手書きで写す作業をしています。
疲れて、台湾ビールを飲んで、布団で寝て、また描いて、冷蔵庫から台湾ビールを取り出して
というような仕事です。

3G5A9843.jpg

TAVの現在のディレクター、ウ・ダクンは、この展覧会の台北での展開を検討してくれており、これからさらに、「往来」は続くと思います。
関係者の皆様に謝謝。