いちはらアート×ミックス鑑賞ツアー

千葉の市原市で開催されている、「いちはらアートミックス」の鑑賞ツアーを開催。船頭は、アートフロントギャラリーの原蜜さんと奥野恵さん。乗船者はバンカートの新旧スタッフ10名プラス1名だ。事前にきちんとしたツアー計画とタイムスケジュールがセットされていたので、朝9時〜夕刻4時まで(食事時間込)の短時間で新旧のゾーンの主な場所を鑑賞することができた。

個々の作品にも触れるべきかもしれないが、今回は全体の印象だけにとどめたいと思う。

線路沿いのプログラムと聞いていたが、実際には1/時間の電車でツアーするのは難しいらしい。我々は車2台に分乗して現地を駆け巡った。それにしても、今回も北川フラムさんらしく、広いエリアの不思議な場所を巡らせるプログラムだ。これまでの妻有や瀬戸内とどこが違うかというと、いいにくい言葉になるが、前者二カ所は、過疎は進んでいるが、建物や自然はやさしく、こちらを迎えてくれる雰囲気が残っており、尖っていたり、痛々しくは感じない。ところが、今回巡った場所は、「廃墟」そのものの場所が多く、昭和の時代にせっかちにつくられてきた日本の郊外都市の、せっかちな崩壊を露骨に感じてしまう空間なのだ。作家の大半が、その状況をとらえ、「バナキュラー」な印象から出発し、そこにあるものを引用し、作品化しているものが多いし、それはそれで、きれいなもの、豊かなものもあるが、ときによっては見る人に「いたたまれない哀しさ」を与えてしまう行為のようにも思えるのだ。「どう感じたらいいのか」わからない感覚に陥ってしまう。もっと自分勝手に、この滅び行く空間から自立して、間違っていてもいいから好きなように、新しいメッセ—ジを送ってくれたら、なんてことを思ってしまうのだ。

展覧会として意図した部分は十分伝わってくるし、いくつかの力強い作品にも出会えたし、全体としては楽しく巡る事はできたが、そこから先、我々はどこに向かい、共働してけばいいのか?北川フラムさんは、何をみせたかったのだろうか?この問いかけには短い時間では、答えはでないようなツアーであった。

奥野、原紹介00158.JPG
右の男性:原蜜氏、中央緑の服の女性:奥野恵氏

DSC00169.JPG

DSC00172.JPG

DSC00189.JPG

DSC00202.JPG

DSC00203.JPG

DSC00208.JPG

DSC00217.JPG

IMG_1794.jpeg

DSC00230.JPG

DSC00236.JPG

DSC00244.JPG

DSC00258.JPG