BankART AIR 2017がはじまった。総勢43チーム。オーストラリアのアジアンリンクがサポートしている映像作家の双子の姉妹もインした。中村恩恵さんなどのベテランも入っている。まだ皆さん、搬入したばかりで、館内はがらんとしているが、制作の場所はやっぱり楽しい。今日は、そのウエルカムパーティ。久々のみかんぐみの煉瓦キッチンでバーベキューだ。
来週からの毎土曜日はアーティストトークが始まる。二ヶ月後にはオープンスタジオを10日間行う。
Event
LEO 玲央 1st CD発売記念ライブ 2017年3月31日
kawamata Hallで開催した2015年の横浜インターナショナルスクール生による箏の演奏会に出演していた、LEO(今野玲央)さんが、今年同校を卒業し、箏奏者としてのメジャーデビューとCD発売をすることを記念して、ライブを開催した。
日本の名曲や現代筝曲を瑞々しい感性で奏でられる音がkawamata Hallの空間と見事に共鳴していた。箏と現代音楽、JAZZ、即興音楽などとの接点を探求し続けている箏曲家・沢井一恵氏の弟子。
BankARTスクール義塾in鶴岡
BankARTスクールの出張講座、「BankART義塾in鶴岡」を3月6〜8日、17〜18日に開催した。
東北で最も古いといわれるシャッター商店街に位置する山形県鶴岡市のコミュ二ティセンター(閉鎖中)を再生し、地域お越しの起点になるプロジェクトを行っていきたい。そしてその担い手は行政ではなく、自覚的なモチベーションをもった民間人に運営してもらいたいというのが役所の意図。
たまたまBankARTスクールのコーディネーター養成講座「BankART 義塾part2」を見学された職員がいて、BankARTに白羽の矢が立った。
メインの講師は、代表の池田修が務め、ゲストに都市系が秋元康幸氏(横浜市)、美術系は村田真氏(BankARTスクール校長)にお願いした。
鶴岡市は、酒田とともに庄内の大穀倉地帯を形成し、城下町の風格が残る人口約13万の都市だ。鶴岡アートフォーラム(小沢明)や慶応大学先端生命科学研究所(坂茂)、鶴岡まちなかキネマ(高谷時彦)など、建築や都市づくりに力をいれたものが多い。現在も妹島和世設計の文化会館はコスト、意匠のことで全国で話題沸騰中だ。今回の企画も同じ部署の人たちの仕掛けだった。
ゼミの内容は、アートについての基本的(理論的)な考え方の講義はもとより、具体的に元コミュニティセンターを使って、空間の解釈や整理、疑似イベント等をおこなった。皆さん、しっかりした考えをもってられるし、静かなファイトは感じたけど、テーマの場所の斜陽が極めて深いので、相当苦労を強いられるプロジェクトになるだろうと思った。でも粘り強く頑張ってほしい。
インドネシアに現在も生きる伝統的な染織の技法を使った子供向けのワークショップ
第50回アジア開発銀行年次総会横浜開催連携事業
インドネシアに現在も生きる伝統的な染織の技法を使った子供向けのワークショップ
時期 2017年3月18日+25日、3月19日+26日
場所 BankART studio NYK
横浜の街の中からピックアップした親しみのある「かたち」をテーマにデザイン化し、実際に子供たちの手で染める作業を行いながら、表情豊かなバティック(ジャワ更紗)として仕上げていく。最終日には完成品を使った食事会等を開催。若いクリエイター山本愛子がチューターを務めた。
【以下山本のリポート】
4日間にわたり、「藍染めバティックをつくろう」ワークショップを開催。インドネシアのジャワ島ジョグジャカルタから、バティックの先生アリフ氏を迎えてのワークショップ。
現地で使われている染色の道具や素材たちを持ってきてくれた。
【一日目】
「バティック」について、アリフ氏から参加者に向けて丁寧に指導。参加者は、実際に布にデザインするところから、藍に染めるところまでを体験。子供達からは、楽しかった、思ったより難しかった、など様々な感想が飛び交った。母親たちも、各々の創作に集中していた。
バティック体験中
【2日目】
参加者が各自、家からもってきた古着やいらなくなった布、無地の洋服などを持ち寄り、自由に染めてリメイクしなおした。皆、慣れてきたのか先週以上に手の動きが活き活きしていた。教えずとも次々と染めていき、空間は徐々に色や模様に染まっていった。
捨てようと思っていた布や古着たちが蘇る光景に、皆、嬉しそう。
参加者との共同制作
インドネシアの藍染めと日本の桜染めのコラボレーションが実現!
アリフ氏は、「今回、はじめて本物の桜を日本の街中でみることができた。写真で見て憧れていた桜を使って、皆と一緒に布を染めることができたことが嬉しかった。インドネシアの藍と日本の桜が、1枚の布の上で共存した共同制作は、素晴らしいコラボレーションになったと思います。」と皆の前で感想を述べてくれた。
参加者にとっては、はじめてのインドネシアの植物や技法との出会い。
それぞれの出会いをとおして、皆で新しい経験の場を共有できたのではないか。