遠藤章子氏の、学生時代から、子供が生まれ少し落ち着かれて再活動にはいってからの作品まで、50数点の珠玉の作品が集まった。
自然光と昼光色の蛍光灯の光が織り重なる真っ白い空間に入ると、ミニマルな作品群と手のかたちや植物を連想させる有機的な作品群が、大きめの展示台に島ごとにざくっと構成されていて、いさぎよく気持ちがいい。作品の緻密さと相まって余分なものを全て払拭してくれる。
作品価格が抑えられているのもあって、数多くの作品が購入されていく。それは、手にとってみる、あるいはいつもそばにおいておきたい等、何か大切なものだけがもっている宝物のような不思議な力が備わっているからかもしれない。