ヨコハマトリエンナーレ2020連動の「都市への挿入 川俣 正 BankART Life Ⅵ」がスタートした。日本最大規模の展覧会と協働するにあたり、BankART 1929がセレクトしたアーティストは川俣正という一人のアーティストだ。複雑な様相を呈しているヨコトリ本体に対して、単純明快でいこうと考えたからだ。川俣氏の作品が単純というのではない。むしろ氏の作品は、緻密に組み立てられた構成は驚くほど複雑だし、遠い場所(空間/時代)をみているし、そう簡単に理解できるものではない。とはいえ、氏の作品は、理屈ぬきに都市の中(あるいは社会の中で)にはっきりとした立ち位置とメッセージをもっており、誰もが強いインパクトを受ける作品なのだ。
特設ブログから垣間みることができるように、生みの苦しみが連続のプロジェクトではあったが、設計、施工チーム、グラフィック、web担当、映像、写真、コーディネートスタッフ、アルバイト、横浜市文化観光局、整備局、環境創造局、横浜高速鉄道(株)、その他関係者各人がそれぞれの立場で全力をつくしてくれたおかげで、なんとか実現にこぎつけることができた。
ただ、展覧会は9.11でスタートしているのにチラシの表紙を飾る作品はまだ着手されていない。9.14朝から、元気よくつくり始めるので見守っていただきたい。これから台風もあるし、まだまだハードルがあると思うが、ひとつずつ丁寧に乗り越えていきたい。出来上がった作品は少し派手かもしれないが、それを支える日常は極めて淡々とした営みなのだ。