朝から仁川に向かい、ブピョンアーツセンターを訪問する。ギャラリーや巨大な舞台のあるシアター、稽古場、レストランなどからなる複合施設である。館長のチョー・キュハン氏はBankARTなど横浜のアート関連の施設の視察も含め何度も日本を訪れた親日派。東北の震災後についても、非常に心を寄せてくれている模様だ。ここで開催中の写真の展覧会「I was there」は変わりゆくソウルの街など都市にまつわる記憶をテーマにしたもので、とてもクオリティーが高く印象深かった。
その後、仁川アートプラットフォームに移動。こちらはレンガ作りの美しい巨大な倉庫群を、数十室のレジデンス施設やギャラリーに改造したものだ。横浜市からもレジデンスアーティストとして藤井雷氏が滞在していたことがある。ディレクターのセゥンミ・リー氏、チーフキュレーターのリー・ユンリー氏とミーティングしていると、次々と滞在中のアーティスト達が部屋にやって来た。続・朝鮮通信史プロジェクトに対する質問が投げかけられ、熱いやり取りが交わされる。展覧会中の彼らの作品からも、個性豊かに趣向が凝らされたスタジオからも、新しい世代のアーティストらしいエネルギーを感じ、仁川のホットなアートコミュニティーに直に触れることができた。その後、巨大な中央博物館を観覧。その後は自由行動で一部は梨大学のドミニク・ペロー建築デザインのキャンパスセンターを見に行った。