Under35の第二弾「廖 震平」の個展が始まった。会期は8.25~9.13
『具象/抽象という分け方がある。便利なのでぼくもしばしば使うけれど、必ずしも明確な分け方ではない。というより、ずいぶんいいかげんな分類だと思う。たとえば、もの派は具象か抽象か? と問われて明快に答えられる人はどれだけいるだろう。木材や石などのモノをそのまま使うからこれ以上の具象はない、いや、なにか具体的なものを表わしているわけではないから抽象だ、と意見が分かれるに違いない。同様に、ジャスパー・ジョーンズの《旗》は具象か抽象か? ジョセフ・コスースの《1つと3つの椅子》は?
具象も突きつめれば抽象に寝返るし、抽象も一皮むけば具象に化ける。具象か抽象かと問うこと自体が愚問なのだ。では、廖震平の絵画は具象か抽象か?(笑)』
村田 真「彼が描くのは風景ではなく、絵画だ。」個展小冊子より引用