今日は東海道から外れたお伊勢さん。サンドラムが、メンバーの一部が伊勢在住ということもあり、内宮の奥山の高麗広公民館(伊勢市)で練習&コンサートをするというので、こっちに脚を向けた。お昼は普通に伊勢神宮の下宮、内宮を参拝。続・朝鮮通信使で伊勢?と思うかもしれないが、語れば長いお話がうんとでてくる関係なのだ。
夜、恐る恐る山中で開催されるコンサートに参加してみた。道程は道幅は狭いし、ガードレールもないし、ヒヤヒヤもんだがなんとかたどり着く。でもコンサートは、いつもどおりのサンドラム。少人数のコンサートでも、なにひとつ、こびへつらうことなくパワー全開だった。
Event
続・朝鮮通信使2016東海道編 京都 9月13日
京都市が推進しているHAPSというプロジェクトを訪ねた。アーカスにいた遠藤さんとBankART出身の芦立さんたちが運営している。京都らしい古い町屋をセルフで改修して、事務所と小さな展示スペースを確保していた。その他にも、元小学校のリノベーションスペースに作家のアトリエを設けたり、街なかにも多くの関係物件をコーディネートしながら、街のキーステーションとして、機能し始めている様子だ。そのあと京都市立芸術大学が移転を進めている場所にいってみた。昔から部落があったゾーンの多くの物件が解体され、区画が整理されはじめかけていた。
文化庁分室が京都に設けられたり、最近、京都は何かとざわざわしている。このざわつきが、停滞した日本の文化状況を突破していく動きになるか?
職業体験 2016年9月14日
こどもたちの職業体験の季節がまたやってきた。日数の長短はあるが、現在は市立松本中学と老松中学の学生を受け入れている。このぐらいの年齢の学生は、何を教えても、とにかく、けらけらよく笑う。一方、緊張して、かちかちになってしまう男子も少なからずいる。コーヒーの入れ方、出し方等を教えた際にみせる、はじめのおどおど感と少し慣れてきて、客にほめられたときの笑顔の素晴らしさのギャップは、オリンピックで大活躍している若年選手に負けず劣らずだ。
BankARTではこの職業体験にアチーブメントは特に設けていない。BankARTの日常の断面を中学生として、たんたんと経験してもらうだけだ。さるは、子供にクルミの割り方を教えない。そばにいて覚えようとするもの、努力しようとするものだけが、生きていけるのだ。
アジア・ミーツ・アジア公演 2016年9月11日
アジア・ミーツ・アジア「Unbearable Dreams タ・エ・ラ・レ・ナ・イ・ユ・メ 9-10」が、kawamata Hallで三日間開催された。このチームはアジアの現代演劇を自国に紹介し、継続的な相互交流の場を実践してきている。今回は、6都市(東京、香港、上海、釜山、テへラン、バンガドーレ)の演者が参加している。
2部作の公演で、前半は石と身体をモチーフにする連作-“Anywhere”
後半は、説話集「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」の現代アジア版”On Thousand and One Nights”を上演。それぞれの言語、服装、表現で組み交わされる演劇は、鑑賞者も彼らとコミュニケーションを行っているような感覚になった。
サンドラム
彼らとの出会いは、数年前に行った巻上公一さんのゲストとして登場したときが最初だ。リズム、ボーカル、パフォーマンス、全てがメロディとしてではなく、打楽器として体にむかってきた衝撃を覚えている。以降、彼らとは幾度も協働作業を重ねてきている。例えば、2012年の越後妻有のファイナルパーティ。韓国の、やはりリズム楽器を中心にしたノリダンとの競演は、とてもスリリングだった。北川さんに「行け」といわれて大観衆の前でパフォーマンスを繰り広げた。
台北のTAVとの交換レジデンスプログラムでも、彼らは都心部にとどまらず、TAVを飛び出し、台湾の山岳少数民族と交わりながら、音楽行脚を続けた。記録でしか見ていないが、猿をたべたり、首刈り族と一緒に生活したりと、想像を超えるリサーチ、フィールドワークを繰り返していた。韓国でも現地に入り、フィーリングの合うミュージシャンとともに行動し、新しい音楽をつくりあげてきている。
そんなサンドラムの久しぶりのNYKでの公演。この夏の暑い期間、続・朝鮮通信使2016の瀬戸内+釜山ツアー+東海道ツアーを私たちとともにして、横浜に戻ってきた。「旅する街」と称した続・朝鮮通信使。様々な人と街の出会いの中で、彼らは新しい都市を見つける(つくる)ことができただろうか?
ライブ詳細はこちら
http://bankart1929.com/archives/1039
続・朝鮮通信使2016夏・秋《釜山》 2016年9月3日
再度、ビエンナーレ第2会場、F1963(キスワイヤーファクトリー)を訪れる。
橋梁などにつかうワイヤーなどをつくっているキスワイヤーという会社の古い建物を改修したアートスペースだ。
手つかずのところと、お金をかけてきちんと改修しているところの強弱があって、美しいリノベーションを実現している。使われなくなった巨大な鋼鉄の機材などが要所要所に残され、展示されたり、家具として再利用されている。
展示をみているとやはり、いろんな人とでくわす。
イ・イナムさん。光州でも横浜展示でも大変お世話になった。
古くからの友人、ナムジュンパイクアートセンターのソジンスクさん。
釜山市立美術館のリーウーファン美術館のあとは、甘川洞文化村。
朝鮮戦争の際に逃げてきた人たちが、コンディションの悪い急峻な山に居を構えた場所だ。
そこが、きれいな色に塗られたり、アートが導入されたりと、ちょっとした観光地になっている。
13日からは、続・朝鮮通信使2016の東海道編がはじまる。