現在展覧会を開催中の柳幸典さんのバンカートスクールの懇親会を行った。
今回の柳ゼミは、毎回ゲストがあり、聴視者(参加者)を広くビジターとして受け入れたので、正規のゼミ生と柳さんが話す機会がほとんどもてなかった。そこで追加というわけでもないが、簡単な懇親会の場を設けた。
とくに新しいことは何もなかったが、
柳さんも、ゼミ生も、緊張感の続く対話の連鎖8回から解放されて、身内だけの
おだやかな、朗らかな、楽しい宴を楽しんでくれたように思う。
Event
現在開催中の「柳幸典」展について
現在開催中の「柳幸典」展の観覧者数がのびない。展覧会の評判は、見ていただいた人の感想、twitterなどから察するに頗るいい。またプレスも、神奈川新聞はもちろんのこと、ほとんどの全国新聞に展評が掲載され(される)、また雑誌にも数多く取り上げられている。
なのに、一日の観客数が目標の半分にもまだみたない。入場料が少し高いという意見があるのは知っている。また、子どもたちには、ちょっと敷居が高いかもしれないとも思っている。気づいていないこちらの不備もあるかと思う。
でも、とも思う。
もし、この展覧会で人が興味をもってくれなかったら、これから、一体何を提示すればいいんだろうと。手前味噌になるが、柳さんもBankARTも、様々な意味で、渾身の力を振り絞って開催した展覧会だ。
会期も一ヶ月をきった。これからも、お客が入ってくれるためにできることはなんでもしようと思う。是非、見てほしい。そして応援をお願いしたい。
レビュー[途中経過] http://bankart1929.com/archives/1214
「2016 AR TOWNS International Conference」@ 済州島(2日目)2016年11月19日
カンフェレンス翌日はオープンフォーラムとして、チェジュ市中のアートスペースの見学。
最初に行ったのは、海のゴミや漂流物を回収して、アクセサリーなどのアートワークに変換している工房、JAEJUDOJOA。
中盤に行ったのは、チェジュ市が現在レジデンススペースとして改修している工事中の建物。
その足元にあるストリートに面した建物群は、空き家ばかりだったのをチェジュ市が買い取り、アーティストが1階部分をショップやアートスペースとして運営しているという。
チェジュの典型的な住居の形式を残したカルチャースペースYang。
Yangはチェジュでは「やあ!」という挨拶の言葉。
写真右手前が母屋でレジデンススペース、左が離れでギャラリースペース、奥が納屋で事務所スペースになっている。
ギャラリーでは先日まで滞在制作していたベトナムのアーティストの展示をしていた。
チェジュでは石積みの塀が、畑や、住居やお墓などの敷地の境界につくられている。
アイルランドのアラン島にも同様の石塀が連綿と続いていたのを思い出した。
どちらも大洋に面する小さな島で、ふきすさぶ強風で畑の土がとばされないようにとつくられる手積みの塀。
あいにくの天気であったが、チェジュの風土を少し知ることができた。
「2016 AR TOWNS International Conference」@ 済州島(1日目)2016年11月18日
韓国チェジュ島のJeju Museum of Artで開催された「2016 AR TOWN」の国際カンファレンスでBankARTの活動について話しをしてきました。
カンファレンスの後は、同美術館内ではじまる「2016 AR TOWN」の展覧会のオープニングパフォーマンスと、レセプション、内覧会。
レセプションで挨拶をする、ディレクターのソ・サンホさん
AR TOWN というのは韓国内のノンプロフィットアートスペースのネットワークで、これまで韓国内の様々な都市で、展覧会やミーティングを重ねてきており、今年はここチェジュでの開催。
展覧会は、チェジュ島内にある15のオルタナティブスペースを紹介するアーカイブ部門と、韓国中のオルタナティブスペースが作家を一人選んだというグループ展部門で構成されていた。
Dialog- 柳 幸典との対話Vol.5「新しい世代は柳幸典から何を学ぶか」 岩崎貴宏、水口鉄人、諫山元貴、今井みはる、大橋実咲 2016年10月23日
今日は柳氏の広島市立大学の教え子が集合。ヴェニスビエンナーレ2017日本館代表に選ばれたの岩崎貴宏は、2006年から柳ゼミの助手を通して、プロジェクトの大きな組み立てから詳細までを深く学んだ。百島のプロジェクト等を担当する大橋実咲は柳の個人プロジェクトや島のプロジェクトのアートマネジメントを通して、地域との関わりの重要さを実践している。また今回のミーティングの司会を務めた今井みはるはアートギャラリーミヤウチのコーディネーターで、学生時代、柳に企画を褒められ、作家ではなくコーディネーターの道を選んだという。柳から学んだ「無いなら自分で見つけに行く」ということを今でも実践しているという。諫山元貴は映像作家としてウルトラファクトリーを受賞。アントファームに見える経済システムや犬島のエネルギー循環を体感させる柳の作品に影響を受けた。水口鉄人は柳氏の俯瞰した視点やその場にあるものを利用するところに影響を受けたという。皆さん各人社会に一人だちする時期にちょうど入っており、今後の生き方を巡り、子弟の関係が垣間みれるような微笑ましい話が続く楽しい会であった。