東京造形大学写真研究所 学外展「ミクロな視点とマクロな視点」開催中!

昨年に引き続き、東京造形大学 写真専攻領域の学生展をBankART KAIKOにて開催しております。会期中には、シンポジウムや、作品鑑賞会、公開講評会などのイベントも盛りだくさんです!

みなさまのご来場をお待ちしております。

以下、主催者より

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東京造形大学写真研究所 学外展「ミクロな視点とマクロな視点」

会期:2024年11月22日(金)〜11月28日(木)

11:00-19:00(最終日は16:30まで)

会場:BankART KAIKO

無料

東京造形大学写真研究所の学外展「ミクロな視点とマクロな視点」が開幕いたしました。

東京造形大学写真専攻領域では、自己の表現を「研究」という視点から捉え直すことで、客観性と社会性を獲得することを目指しています。学生は1年時から各自のテーマを持ち、それぞれの手法で日々研究をしています。3年生を対象にした研究指標科目「写真表現研究」では、その成果を学外展を通じて広く発表しています。今年は「ミクロな視点とマクロな視点」をキーワードに、横浜・BankART KAIKOで、日頃の研究成果を展示します。

本展の特徴は、学生たちによる多様な作品が一堂に会する点にあります。学生たちはそれぞれの異なる世界への視点を持っています。アイデンティティー、ジェンダー、自分の暮らす地域、記憶、他者、写真の物質性、音と視覚芸術の関係、事件写真、etc.。テーマも手法も目指す成果もさまざまです。この展示では、それらが共存する場となります。

展示空間には、身近な風景や個人的なことを〈小さな言葉〉で掘り下げた「ミクロな視点」と、広い世界や社会的な出来事を〈大きな言葉〉で見渡した「マクロな視点」が、繋がったり反発しながら共存しています。訪れる方々に新たな発見や何かを考えるきっかけをお届けできたら幸いです。

会期中には、「教育と美術」をテーマにしたシンポジウムや、作品鑑賞会、公開講評会などのイベントを行います。

・シンポジウム「諸外国の美術教育事情」(連続シンポジウム「美術と写真を考える」の第二回)

11月24日(日)15:30~17:00

美術・写真・教育を考えるシンボジウムの2回目となる今回は「諸外国の美術教育事情」をテーマに、韓国やイギリスで学んだ経歴を持つ方々をお招きし、「美術」の社会的位置付けについて日本と比較しながら、その可能性について探ります。

バネラー:金仁淑(アーティスト)、山本浩貴(文化研究者)、北野謙(東京形大学 特任教授)

可会進行:鷹野隆大(東京造形大学 教授)


・鑑賞会「写真を見る・聞く・話す」

11月24日(日)の12時と14時の2回

定員:各回5名/所要時間:45分/対象:中高生、一般参加者の皆さんと学生が一緒に、作品についておしゃべりをしながら展示作品を鑑賞します。各回5分前に受付にお集まりください。

・公開講評会

11月28日(木)13:30~16:30

東京ステーションギャラリー学芸員の若山満大氏をゲストに、一般に公開の形で学生の作品の講評を行います。大学の授業をどなたでも見学していただけます。

キム•ハク「MY BELOVED」開催

BankART Stationで11月2日から17日までキム•ハク「MY BELOVED」を開催しております。以下、主催者の方より本展の魅力をご紹介いただいております。

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MY BELOVED: Kim Hak
会期:2024年11月17日(日)まで開催。 11:00-19:00 
会場:BankART Station [神奈川県横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅 B1F ]かねてよりご案内しております、カンボジアの写真家、アーティストのKim Hak(キム・ハク)の写真展「MY BELOVED」が、11月2日(土)より開幕しました。
初日には、カンボジアよりKim Hakが来日し、ギャラリートークと彼の友人でもある、クメールロバム・ボラン舞踊家のSok Nalys(ソック・ナリス)と クメール古典・現代音楽家のRos Sokunthea (ロス・ソクンテア)をカンボジアよりゲストに迎え、スペシャルパフォーマンスを開催。日本に在住する、カンボジアにルーツを持つのコミュニティからも、母国のクリエイターたちの活躍を見に、たくさんの方々がご来場くださりました。

本展は、Kim Hakが生まれ、現在も活動拠点とするカンボジアを、彼自身が10年間に渡り旅をしながら、アナログフィルムで撮影した風景の記録、56点を一同に展示しております。クメール・ルージュの崩壊から2年後の1981年に生まれたKim Hakは、幼少時代から、紛争当時の話を両親から聞き育ちました。紛争後に生まれた世代として、母国の新しいイメージを伝えること、母国に関係する物語について、自身の声で語り表現することを、アーティストとしてのテーマとしています。
実際に彼は、2020年に、神奈川県内のカンボジアにルーツを持つ方々のコミュニティに滞在し、制作活動を行い「ALIVE Ⅳ」という作品を制作しています。

©️Kim Hak

©️Kim Hak

彼にとって日本で発表する2作品目の展覧会となる本展は、1980年代以降、大きく発展、変化する都市部や、自然、人の営み、時の流れによってつくられた普遍的で穏やかな景色を、精密にフレーミングし、一切加工しない色で、カンボジアの風景の豊かさと多様性を繊細に照らし出しています。

「MY BELOVED」はKim Hakの母国、カンボジアに当てたラブレターです。また、本展初日に発刊された、同タイトルの写真集は、展示された作品を含め、159点が収録されています。表紙は、カンボジアの伝統的な布「クロマー」を用い、シルクジャガード10色、コットンチェック10色、計20種類で展開しています。
装丁は、多くのアーティストや建築家などの作品集のデザインも手がける、アートディレクターの林琢真が担当しました。

会期まであとわずかとなりますが、会期中、ぜひ、ご覧くださいますようお願いいたします。

また、本展のスペシャルサイトでは、オープニングの様子から、Kim Hakへのインタビュー映像などを順次掲載しております。合わせてご覧いただけましたら幸いです。

特設website: https://kimhak-mybeloved.com/

Kim Hak  |  キム・ハク
Photographer, Artist
1981年生まれ、カンボジアの北西部に位置するバッタンバン市出身。クメール・ルージュ政権崩壊の2年後に生まれ、両親から当時の記憶を聞いて育つ。クメール・ルージュ政権前後のカンボジアの社会史を記憶・再生・再解釈するプロジェクト「Alive」 をはじめ、土地や建物の記憶や変化する祖国の風景を撮影して記録し、カンボジアの政治的文化的構造に関連するテーマを探求している
https://www.kimhak.com/biography/

■  エキシビション概要
会期:2024年11月2日(土)〜11月17日(日)11:00-19:00
   会期中無休
会場:BankART Station [横浜市西区みなとみらい5-1 新高島駅 B1F ]   
    https://www.bankart1929.com/venue/station/index.html
主催:Rei Foundation Limited
協力:株式会社テレビマンユニオン、有限会社ルフトツーク 、BankART Station
キュレーション:林 琢真
会場音楽:畑中 正人
テクニカルディレクション、会場構成:遠藤 豊

■  Rei Foundation Limitedについて
Rei Foundation Limited(公益法人レイファンデーション)は、すべての人のウェルビーイングを育む世界というビジョンを持って、2012年に公益法人としてニュージーランドに設立されました。ニュージーランド、日本、トンガ、マラウイ、カンボジアで活動するさまざまなパートナーと連携し、それぞれが自分らしく生き、お互いの価値を認め合うことのできる社会創りに貢献するためのプロジェクトに従事しています。
Rei Foundation Limitedは、この作品が皆さんにとって新たな視点や気づきをもたらすきっかけとなることを願っています。さらに、日本に暮らすカンボジアにルーツを持つ子どもたちが、カンボジアの美しさとそこに宿る誇りを知ることで、新たな「自分らしさ」に目を向け、より自由で力強い生き方を模索するためのきっかけになればと願っています。
https://reifoundation.com/

特設webサイト:https://kimhak-mybeloved.com

トップ画像クレジット©️Kim Hak

『不確かな記憶の栞』Photographer 松本茜 33名によるExhibition

本日よりBankART KAIKOにて、写真展『不確かな記憶の 栞』が始まりました。主催者の松本茜さんは、「カメラのきほん練習帳」の著者で山岳写真家でもあり、全国津々浦々で写真教室の講師もされている方です。今回は、教室に通う生徒さん33名が、それぞれの内面との対話を結実させた写真が展示されています。半年間にわたって練り上げられた、個性豊かな作品群をぜひご覧ください。

会期:2024年11月5日(火)〜10日(日)
会場:BankART KAIKO
入場料:無料
主催者:松本茜

文・写真:秋山直子

「タイカレーの店 ピー」のマスターを偲んで

BankART Studio NYKやBankART Homeの時代、カフェパブの定番メニューといえば、「タイカレーの店 ピー」から届くグリーンカレーでした。2016年までは吉田町、以降は横浜橋商店街で営業する「ピー」から毎日カレーを配達してもらい、多くの方に楽しんでいただきました。しかし、残念なことに、今年6月にピーのマスターが病気で亡くなられたことを最近知りました。

「ピー」との縁は2006年にさかのぼります。食とアートをテーマにしたプロジェクト「食と現代美術 part2—美食同源」では、BankART周辺の関内・関外地区にある個性的な飲食店に、アーティストの作品を設置させていただく「横濱芸術のれん街」を展開しました。当時、スタッフ総動員で飲食店をリサーチし、結果として23店舗での展示が実現しました。その中で、吉田町エリアで営業していたピーには、眞島竜男さんの作品を展示させていただけることになりました。元々、BankARTパブの店長でデザイナーの北風さんの事務所がピーの向かいにあったこともあり、眞島さんの展示も実現し、そこからの関係も深まりました。

その時から、ピーのグリーンカレーをBankARTのカフェパブで毎日提供させてもらえるようになり、BankART Homeの営業が終了する2020年11月まで、水曜日を除く週6日、配達していただきました。

カレーを作っているのはタイ人のママさんですが、毎日の配達はマスターや娘さんが担当してくださいました。また、2014年の横浜トリエンナーレと連携した展覧会「BankART Life4 東アジアの夢」では、マスターがBankARTのテラスに出張し、カレーやパッタイを提供してくれ、多くの来場者で連日にぎわいました。

見た目は少し怖そうにも見えるマスターでしたが、誰にでも気さくに話しかけ、好きなことにはとにかくのめり込む素敵な方でした。

現在、「タイカレーの店 ピー」は横浜市営地下鉄・阪東橋駅近くの横浜橋商店街でママさんと娘さんで営業を続けています。11月5日には酉の市も開催される予定ですので、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りいただき、ピーの味を楽しんでいただければと思います。

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タイカレーの店 ピー
営業時間:11:30〜20:00
定休日:月曜(※水曜日はランチ営業のみ11:30-15:00)
急な休みがある場合もありますので、ご来店の際はお電話での確認をおすすめします。
電話番号:045-251-2644

写真:中川達彦

ピーのマスター

BankART Studio NYKやBankART HomeのCafeにて販売していたグリーンカレー

014年BankART Life4「東アジアの夢」にて

現在ピーは横浜橋商店街で営業中

吉田町からアットホームな雰囲気は健在

グリーンカレー

カレーを作っているママさんと娘さん

お店には看板猫のしろちゃんもいます

坪内あつし パーカッション6時間即興×4日間『進化』3日目10/13

現在BankART Station ではパーカッショニスト坪内あつしさんと彫刻家の橋本雅也さんのライブパフォーマンスが行われている。10月11日から14日までの4日間の毎日、二人の即興が5時間みっちりと織りなされる。

坪内は演奏時、自身の独創的な世界の中で、情熱の限り楽器を鳴らす。彼が作る音楽は部族が奏でるもののように独特な音色を持っている。用いられている楽器は見慣れた太鼓やシンボルの他に、あまり見かけない鉄製の楽器があった。

会場に響くリズムに合わせ巨大な木を削る橋本雅也さんの手の動きは、その音楽に呼応するように激しさを増すかと思えば、今度は静かに楽器の音と調和する。

全身を使い木を揺らすその姿は一見荒々しくも、耳障りな音は一切ない。打楽器と彫刻という見慣れない組み合わせではあるが、この二人にしか作り出せない繊細な空気が時間を持て余すことなく会場内を満たしていた。

また、各日20時からは、坪内・橋本にゲストが加わり、さらにもう一時間パフォーマンスが行われる。そちらもぜひ、合わせてご覧いただきたい。

文:中村、桂
写真:中村

キム・ガウンさんワークショップ 「ガウンさんとハートをつくろう!」

今日は画家・絵本作家のキム・ガウンさんが講師をするこども向けのワークショップ、「ガウンさんとハートをつくろう!」が12日と13日の2日間に渡って開催されました!

ガウンさんは現在神奈川公園にある仮囲いに60mを超える大きな壁画「夢を描く人たち」を製作中で、今回のワークショップでは最初にその壁画を見に行きました。参加された方はガウンさんと作品についてお話したり、壁画の前で写真を撮ったりと楽しそうでした。

壁画は12月の完成を目指し、それまで制作の様子を見ることができますのでぜひ訪れてみてください!

壁画を見たあとはみんなで大きなハートのアクリル板と、プラ板キーホルダーを制作しました。今回願い事が大切な要素になっており、作品にはみんなに願い事を書いてもらいます。願い事と言っても七夕に書くような自分の願いではなく、周りの人や世界に向けた「みんなのための」願い事です。壁画にも街の人たちのみんなのための願い事がたくさん記されていますこれはガウンさんの「外に向けた願いは結局自分の力になり、自分をより幸せにしてくれる」という信念なんだそうです。

ハートのアクリル板はふたつに分かれており、2日間かけて完成させていきます。ガウンさんが事前に描いていたハートの中を、こどもたちが願い事とイラストで埋めていきます。みんなとても上手で、ハートを埋めたあと「周りにも絵を描いて良いよ」と言うと、元気に「やるー!」と言って終始楽しそうに描いていました。

このハートのアクリル板は、最後は繋げて公園の壁画の一部に設置予定です。壁画は8年ほど残るものなので、こどもたちが大人になってからどんなふうに思うのか気になります。

プラ板キーホルダーはガウンさんのイラストが描かれていて、そこにアクリル板と同じ願い事を書き込んで持ち帰ります。制作の際使用したオーブンの電力は、なんと神奈川トヨタ自動車会社の協力でお借りした車から給電されていました。災害や停電等で電力が使えなくなった時にも活用できるものなので、すごいです!

来週19日、20日には大友邦子さんが講師をする大人向けのワークショップ、「ドローイングから自分だけの図案をつくる」が開催予定です。そちらもまだ参加受付中ですので、ご興味ありましたらぜひ参加してみてください!

文・写真:福谷

■1日目

■2日目