大野一雄は、横浜で長い歴史をもつミッションスクール、捜真女学校で体育教員として務めていました。大野一雄がダンスを始めたきっかけの一つは、女学校の体育授業でダンスを教えなくてはならなかったからだそうです。体育だけでなく、学校のクリスマス礼拝では、聖劇の指導を行い、自らも出演し、マリアを演じていました。今すでに大野一雄の直接の指導はありませんが、この聖劇は現在の捜真女学校に受け継がれています。ダンスを意識的に継承することは、ダンスアーカイヴの重要なテーマです。どんな方法と思いで、生徒達は聖劇を受け継ごうとしているのか、現場からの生き生きとした報告を聞くことができました。また大野一雄の聖劇の映像を見ながら、学校におけるダンスも大野一雄の生活と舞踏に、密接に繋がっていることがわかる興味深いトークセッションになりました。