約2ヶ月にわたり、開催してきた大規模な展覧会「朝倉 摂展 アバンギャルド少女」が終了し、展示されていた作品群を搬出中です。大きな模型が展示されていた3Fの空間もこの通り。膨大なドローイングや資料もまとめて梱包され、朝倉アトリエに返されます。
来週末から始まる大野一雄フェスティバル2010の開催にむけて、また搬入の作業がはじまります。
映画『ハーブ&ドロシー』の公開に先立って、佐々木芽生監督とフクヘン。(元雑誌BRUTUS副編集長鈴木芳雄さん)のトークイベントが開催されました。この映画は、佐々木監督初のドキュメンタリー作品。マンハッタンに暮らす郵便局員と図書館司書のごく普通の老夫婦が40年の歳月をかけて集めた4000点ものアートコレクションを国立美術館に寄贈するドキュメンタリー。
ハーブとドロシーの人柄のお話はもちろん、ジャンクアートで有名なジョン・チェンバレンへのインタビュー、音楽のオーディションでの苦労話、映画への想いなどなど、監督ならではのリアルなお話をお聞きする事ができました。
一方、雑誌『BRUTUS』の現代アート特集を作ってきたフクヘン。は、一般的な素朴な「現代アートってなに?」という疑問にこれまでの取材写真を交えて、話していただきました。
終了後は、サイン会と乾杯。とても楽しい会になりました。
『ハーブ&ドロシー』は、11月13日(土)に渋谷イメージフォーラムで封切りとなります。全国で順次公開の予定です。横浜でもジャック&ベティで上映されます。必見です。
今月19日から始まる大野一雄フェスティバル関連講座や横浜市地球温暖化対策本部と取組む「グリーンメディア」の講座、60歳以上の方を対象とした現代美術講座やアートと法律関連、また作品制作のワークショップと、今期のスクールは、実践的なラインナップ。
【月】「大野一雄」から考える
【火】「グリーンメディア編集長リレートーク2010」
【水】アラカンから始める現代アート-現代美術なんかこわくない!-
【木】 Arts and Law「新しいアートと法の話をしよう」
【金】続・朝鮮通信使研究会
【土】 松本秋則「サウンドオブジェを創ろう」
水曜日の講座は、なんと横浜市民割(半額)が適用されます!
11月15日の週からのスタート。
詳しくはHP(http://www.bankart1929.com/)のwaht’s newをご覧ください。
皆様のお申込をお待ちしております。
能楽師の梅若猶彦氏とマリンバ打楽器ユニットのオムトンによる公演が行われました。
これまでに多くの現代劇をBankARTで披露してきた梅若氏は、今回は古典能「邯鄲の枕」の一部を上演。斬新な照明で浮き上がらせた、ASAKURA BankART Theaterの回廊上ですばらしい舞を披露しました。御囃子に、日本を代表する笛方の藤田次郎氏と太鼓方の徳田宗久氏のお二人の先生をお迎えして、「一調一管」という少数の囃子方による珍しい編成で行いました。
続いて、久々の登場となったオムトン。以前にBankART Life 2 のために作曲してくれた作品やニューアルバム「Odorudake」に入っている作品等を演奏。リーダー澤口さん、パンチのきいたドラマー佐藤さん、踊るマリンバの高橋さんの、元気のいい笑顔と独特のコンビネーションが演奏に花を添えました。アンコールでは、一つのマリンバを3人で演奏。耳に繊細で、身体に響くマリンバの音が、シアターに響きわたりました。
今回の公演で、ASAKURA BankART Theaterでのイベントプログラムは、終了ですが、今後も、BankARTの新たな移動式の劇場ユニットとして、様々に使用していく予定です。
参加アーティストの皆様、ご来場の皆様、どうもありがとうございました。
展覧会「朝倉 摂展 アバンギャルド少女」は、11月7日(日)までです。
まだ、ご覧になっていない方は、ぜったいにお見逃しのないように。ご来場をお待ちしております。
ASAKURA BankART Theater、off-Nibroll(矢内原美邦+高橋啓祐)+中村恩恵/廣田あつ子による公演が行われ、多くのお客様にご来場いただきました。
off-Nibrollは、ダンスと演劇それぞれの作品を上演。ダンスは、矢内原さんの祖父母の戦争体験談等から生まれたという作品「Give Me Chocolate」。演劇では、コミカルなキャラクターの役者さんが登場。ニュース番組やテレビ電話の相手の登場と、様々な状況を映し出す映像とのやり取りの中で、ストーリーが展開していく演劇でした。
休憩をはさんで、中村さん+廣田さんのダンス公演。
2人の繊細で力強い動きと、空間のコンクリートや黄色の衣装、回廊の色などとの関係がとても美しいコントラストのある舞台でした。さらに、シアター空間を縦長の方向に大きく使ったため、ASAKURA BankART Theaterの空間がとても広く感じられる公演でした。
ASAKURA BankART Theater のトークプログラム第2弾は、(株)資生堂名誉会長の福原義春氏と朝倉氏のトーク。今回のお二人の対談は、求龍堂から出版されている「朝倉摂 舞台美術は一瞬の輝き」という本(今回の展覧会のカタログにも転載しています)以降、12年ぶりとなるトークです。
近況のお話などから始まり、お二人に共通する動物の話題など、にこやかなお話もありました。一方で、未来を担う若者を育てていくこと、企業としてどう関わっていくかという事についても触れられ、舞台美術だけではなく、日本のこれからの未来についても語られました。
対談終了後は、ミニパーティを開催。BankART Schoolの朝倉ゼミ終了という事もあって、BankART School村田真校長のご挨拶で乾杯。貴重な時間を共有できたと、皆さんに喜んでいただきました。
フォークシンガーの友部正人さんの登場です。2006年にNYKで開催した、ポエトリーリーディング「Live! no media」シリーズのソロバージョン。最新詩集「退屈は素敵」と関連したパフォーマンスでした。
自作映像のインスタレーションとその映像にあわせての詩の朗読。ニューヨークでの映像が主でしたが、横浜との往来を続ける友部さんの目に移る、都市の出来事と友部さんの言葉が、まるで一つのメディアのように、空間に響きわたりました。ASAKURA BankART Theaterでしか味わえない、すばらしいものでした。
来週10月26日(火)は、トークプログラムにおいて資生堂会長の福原義春氏と朝倉氏の公開対談が行われます。こちらもお見逃しなく。