BankART school ではこれまでもダンス、音楽、演劇といろいろなワークショップをやってきましたが、今回は古典の能を取り上げます。講師は、昨年の大野一雄フェスティバルにも参加した清水寛二さんです。「能に出会う」というタイトルのとおり、初心者歓迎のクラスですが、ほんものの面も使います。初回からひとりずつ面を付けて、動いてみました。あら不思議、なんともいえない表情が空間に立ち現れます。これはいったいなんなのでしょうか。何百年も続いてきたお能の秘密を、身を以て垣間見たような気がしました。回が進むにつれて、扇を使ったり、装束も着ける予定です。受講生の顔が生き生きと輝いていました。
Event
BankART school 講座「アート・コーディネーターの仕事vol.4」開講
展覧会やアートイベントを舞台裏で支えるキュレーターやコーディネーターという仕事。その第一線で活躍される内田真由美さんと児島やよいさんによるリレー講座「アート・コーディネーターの仕事」がはじまりました。近年おふたりが関わった「ネオテニー・ジャパンー高橋コレクション」展や「クサマトリックス」展をはじめとした展覧会の企画からコーディネーション、広報、カタログ制作など実践的な仕事の進め方を、資料や映像を交えて幅広く学びます。BankART schoolで4回目の開催。優れた展覧会とはこのようにして生まれるものなのか。受講生にはコーディネーターを目指す方も多く、現場感や情熱あふれる話に士気が高まる2時間です。
鳥公園#2 「すがれる」
2007年に結成された若い劇団鳥公園の主催する新作公演、「すがれる」がNYKホールで開催されました。この作品は、2月に大阪、3月に北九州と、それぞれ異なる環境と空間で上演を重ね、今回はバンカートの倉庫空間での公演でした。いろいろな空間と人に出会い、作品を成長させながら、自分たちも成長していく、そんな前向きなエネルギーが伝わってきます。「すがれる」は文学作品を舞台化する試みで、平松洋子のエッセイ「野蛮な読書」に着想を得ています。何気ない会話に心をえぐるリアリティがあり、それが役者の生の身体からだけでなく、映像や増幅された音やいろいろなチャンネルで立体的に造形された舞台でした。演技空間を大きくとる贅沢なレイアウトで、客席数が少なめでしたが、連日多くの皆さまにご来場頂きました。
ハンマーヘッドスタジオ「新・港区」オープンスタジオ
昨日に引き続き、今日19日は昼間のオープンスタジオ。お天気もよく、外に出ていると日焼けするほどだったが、春の光と海が美しく、多くの人が訪れてくれた。カフェテラスでビールを楽しむ人も多かった。この建物は、トップライトがBブロック以外にあり、晴れた日は夕刻まで自然光のみで過ごせる。確かに建物外観は倉庫のようにぶっきらぼうではあるが、フラットなしっかりとしたスラブと自然光が確保され、建築の基本、「大地と空の確保」が実現している豊かな空間だ。建築家やアーティストたちが残してくれた個性あふれる構築物も適当に複雑で豊かな表情を与えてくれており、親近感のもてる空間になっているといえよう。さてこれから入居者はどのようにここで棲んでいくのか。
Future Shorts Festival 2012 Spring 2012
Future Shorts Festival は、ショートフィルムのフェスティバルです。Future Shorts Japanが主催しています。「フューチャー・ショーツ」というネーミングには、短くて今まであまり注目を集めなかったけどこれからは違うよ、というメッセージもあるように思います。短い作品なので、一日に何本も上映できて、それぞれが精度の高い作品。作家さんのトークもあり。世界55ヶ国150都市でフェスティバル開催という、GOGOGO! の軽快感もうなづけます。横浜では初めての開催でまだなじみがないせいか、あまり大きな動員はできなかったようですが、夏秋とバージョンアップして続く予定。ご期待下さい!
ハンマーヘッドスタジオ「新・港区」オープニングパーティ
ハンマーヘッドスタジオ「新・港区」がオープンした。今日はそのお披露目のオープニングセレモニー。横浜市鈴木隆副市長が挨拶をしてくださり、文化観光局の中山局長が乾杯の音頭をとってくださった。
「新・港区」は昨年開催した「新・港村」を引くプロジェクトだが、大きく異なる点は、今回は2年間継続するクリエイターのシェアスタジオで、発表の場所ではなく、制作・試行の場ということ。もうひとつは、運営母体が「BankART 1929」と有識人で構成される「活用協議会」の共同経営であることだ。まだまだはじまったばかりだが、既に熱気を帯びているブースもあり、訪れた人たちは、スタジオ内で立ち止まり、熱心にアーティストの話に耳を傾けていた。約400名の人たちが参加した。