アーティストたちが開く、BankART Station 最後の展覧会 「アライブ!展」

アライブ!展 @ BankART Station
2025年3月22日・23日
photo:中川達彦

以下、アライブ!展実行委員会の山本愛子さんより

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アライブ!展に関わってくださったすべての皆さま
本当にありがとうございました。
たくさんの方に足を運んでいただき、
おおきな事故もなく、
無事に2日間の会期を終えることができました。
 
実行委員会へ、
「感動した」「歴史的な日」「ありがとう」
といったお言葉が多数届いております。
すべては関わってくださった皆さま
1人ひとりのお陰です。
はじめて参加してくださった方々もありがとうございます。
 
BankARTが愛されていることが目に見えました。
池田修さんも見守ってくれていたと思います。
 
わたしの至らない点も多く、
ご迷惑もたくさんおかけしてしまいましたが、
初めてのことだらけのなか、
BankARTの細淵さんと津澤さんに全面協力いただき
勉強の連続でした。
BankARTじゃなければ実現できませんでした。

今回の経験は、これから作家としての自分も
変えていくものになったと感じています。

 
現在2日間の総売上を集計中です。
収益の50%以上を、
次年度のBankARTの運営資金として活用いただきます。
また、記録映像・写真などのアーカイブも
編集いただいております。
4月以降また皆様にご報告できるように進めます。

最後に、アライブ!展の企画運営に携わり、一緒に作り上げてくださった皆さまの名前を記させていただきます。
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アライブ!展実行委員会
 
新城順子 磯野玲奈 今井さつき 今井菜緒 岩瀬圭司 牛島達治 北風総貴 セキナオコ 高橋紀子 津澤峻 葉栗翠  細淵太麻紀 野老朝雄 中川達彦 野地真隆 藤川琢史 松岡未来 丸山純子 宮森敬子 村田真 山本愛子 

岩竹理恵 折原智江 片岡純也 川口ひろ子 木村有貴子 栗原元 さとう りさ 杉崎栄介 鈴木雄介 滝沢葉子 田草川紘一 似て非WORKS ハマベユミ 深沢アート研究所(カブ)

BankART1929 細淵太麻紀 津澤峻 桑原健太郎 アルバイトスタッフ
 
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【多様な地図で巡るツアー】パブリックアート いま、ここで生きてる(関内エリア)

「パブリックアート、いま、ここで生きている」と題された3回シリーズツアーの第1弾、関内地区の作品をめぐるツアー。コンダクターは、この度BankARTから出版された「横浜パブリックアート大全」の編著者である村田真さんと飯島悦郎さんです。

ただ、今回は飯島さんは腰の不調のため最初の説明のみの対応となりました。そのほかのツアーもそうですが、それぞれかなり歩くので後に控えるツアーのことも考えてのこと、残念ですが仕方ありません。

横浜市内にはざっと300件ほどのパブリックアートがありますが、「横浜パブリックアート大全」はそれをまとめたもので、街歩きの友としても活用できるようコンパクトな大きさの本となっています。今回のツアーは本を持っている人は無料、まだ持っていない人は本購入の際に参加費1,000円分の割引券がもらえる(本を購入するなら実質無料)というなかなかお得なツアーとなっています。
本の詳細はこちら→ https://bankart1929.thebase.in/items/86668241

あちこちに点在するパブリックアートを自分で探してみて回るのは、なかなか骨の折れる作業です。今回のツアーでは作品だけでなく、それにまつわる街のことなども併せて多くの事柄をまとめて知ることができるので、作品だけでなくいろいろなことを知りたいと思って参加された方も多かったようです。

今回の集合場所は関内駅南口、まだ朝なので比較的すいています。ここで集合したのち、最初の作品、大通公園前のオーギュスト・ロダンの「瞑想」前で全体的な説明を行いました。とっても晴れているので、説明は涼しい木陰で。

あまりここでは詳しくは触れませんが、大通公園の場所はもともと河川で、その後の緑の軸線構想などにより、地下鉄ルートの上を公園として整備しています、その際に寄付などを活用して作品を設置するという流れで、主要な3作品が設置されていること、設置のため編成された作品選定委員会には、後で作品も出てくる彫刻家の佐藤忠良などが含まれていることなど、様々なことが飯島さんの方から説明されました。

ロダンの作品の設置されているところには、当初はシンボルとなる石造りのステージがあり、その一部として、違和感なく彫刻が設置されていました。現代の彫刻には基本的に「台座」がないけれど、古典などの彫刻には基本的に「台座」があるとのこと。その台座を誰がデザインしたかなどのお話も聞くことができました。

とりあえず今回はここで、飯島さんはお帰りになり、村田さんの説明でツアーを続けます。関内地区はこれから大通公園をとおり、伊勢佐木モール、馬車道をめぐって、BankART KAIKOまで歩きます。

次の作品は伊勢佐木長者町駅のサンクンガーデン(沈床花壇)部分に設置されたヘンリー・ムーアの「三つの部分からなるオブジェ」です。どの方向からも鑑賞できるユーモラスな形ですね。

そこから伊勢佐木長者町駅の真上にあたる広場部分にひっそりと設置された岩野勇三の「笹と少年」。あ、少年が持っているバナナの皮のようなものは、笹なんですね。こちらの作品は「横浜パブリックアート大全」の表紙にもアレンジされています。

横断歩道を渡ってオシップ・ザッキンの「働く女」を鑑賞、このあたりは、当初の公園デザインがそのまま残っている部分で、レンガの階段に囲まれた空間に設置された彫刻を、ゆっくり鑑賞できます。主要三作品は、とても彫刻らしい芸術的な作品ですが、いわゆるモニュメント系の作品ではないことにも、空間づくりに関連した意図が込められているとも考えられています。公園のでき方や昔の形、作品設置や選定の経緯などを考えながら鑑賞すると面白いのではないでしょうか。

さて、そこからは日ノ出町方面に向かい伊勢佐木モールへ。モールに入るところで、同時期行っている志田塗装さんの会場もご紹介。ビル自体に大きく名前を出していないので、意外に場所がわからない人が多いようでした。

伊勢佐木モールにも多くのパブリックアートが設置されていますが、まずからくり時計をみて、佐藤忠良の「若い女」へ。

こちらでは台座も注目。横に長く伸びた台座は、当初の「ここは道路なのでベンチなどはおけない」という状況に対応したもの。人が座れる形にしてベンチとしての機能を持たせ、「台座です」ということにしたそう。ただ、現在はプランターがいっぱい置いてあって座れません。最近よく意地悪ベンチなるものが話題になりますが、これもそういうことか。普通に休める場所がなくなるのは困ったものですが、今後解決すべき課題かもしれません。

復元された鉄(かね)の橋を渡って、本来の関内エリアに入ります。渡ったところに橋の説明版があるので、通る方はそちらもぜひお読みください。馬車道に入る前に、小田襄の「新風」を鑑賞。こちらは先の「鉄の橋」と復元と合わせて設置されたものだそう。ステンレスのものですが、少し表面が劣化してきています。雨風にさらされる場所に設置されたものは、その後のメンテナンスもきちんと考えていかないといけませんね。

その横に立つビルの角にはヴェナンツオ・クロチェッティの「海辺の少女」がこれまた遠慮がちに設置されています。

いろいろ考えながら、気を付けて横断歩道を渡り馬車道へ。こちらも具象、抽象など様々なパブリックアートが設置されています。

最初に出迎えてくれるのは、本郷新の「太陽の母子」、立派な具象作品です。こちらは「アイスクリーム発祥の地」を記念して設置されたものだそう。アイスクリームはどこにもありませんので、作品から設置意図を読み解くのはなかなか難しい。あとで見る「下岡蓮杖顕彰碑」は、取りあえずなんかカメラとかに関わるものかな、と形でわかります。

そこから関内ホールの正面入口のマルタ・パンの「平和Ⅰ」、側面の朝倉響子「ニケと二コラ」、背面入口のマルタ・パン「平和Ⅱ」を鑑賞します。マルタ・パンのは大きく存在感抜群です。この方の作品、箱根彫刻の森美術館の「浮かぶ彫刻 3」や札幌芸術の森の「浮かぶ彫刻・札幌」などでご存じの方も多いかもしれません。

「ニケと二コラ」は歩道と同じ面に段差なく設置されているのがとても魅力的です。

関内ホールの側面の細い路にあるバックストリートギャラリーを見つつ再度馬車道へ戻り、路の角にある児玉慎憲の「浜の時守」を鑑賞し、田辺光彰の「下岡蓮杖顕彰碑」へ進みます。先ほども触れましたが、なんのものかが想像しやすい形です。

その次は、馬車道と栄本町線の交差点のビルの角にある、ヴェナンツオ・クロチェッティの「馬」。意外に難しいという、後ろ足で立ち上がった造形についての説明を聞きます。小品ですが、なかなかの存在感。クロチェッティのものは先ほど見た「海辺の少女」とあわせ馬車道の両端にあるのを今回始めて意識しました。

横断歩道を渡り、ローソンの前にある加椎敬将の「阿母」。「阿母」って何かなと思ったら、母や乳母を敬い親しんで呼ぶ語のようです。そうなのか。形からストレートには結び付かないけど、丸くてなんとなく柔らかさは感じます。

さて、ツアーも最後。横浜アイランドタワーのエットーレ・スパレッティの「運動と瞑想の必要性」です。3つの異なる素材、形により構成されたもので、知らないと最初は柱もその一部だというのがすこしわかりにくい。それぞれ、船、水、塔を表し、ブロンズ、ガラス、大理石と異なる素材で作られているとのこと。なるほど。そう言われると横浜にふさわしい作品という気もします。

今回のツアーはここまでです。終始いいお天気で、見て回るにはとても良かったけど、なかなか歩きました。

ツアーでは、こんなところにこんなものがあるんだ、という発見もありましたし、他の作品とあわせて鑑賞することで、街全体を違う視点で見るきっかけにもなりました。

そして、それを探しながらあるくのに、ほんとにちょうど良いサイズの「横浜パブリックアート大全」。今回見たものは全体の一部ですので、参加できなかった方も、本を片手に是非あちこち見て回っていただきたいです。

ツアーは3部構成ですので、「みなとみらい地区」「ヨコハマポートサイド地区」のレポートもあわせてご覧いただけると、また面白いですよ。

今回のツアーは担当の桑原がお伝えいたしました。

【多様な地図で巡るツアー】パブリックアート いま、ここで生きてる(ヨコハマポートサイド地区エリア)

こんにちは!
BankART実験広報部の劉です。

本日はBankART Life7の展示と並行して行われている「多様な地図で巡るツアー」の最終回、「パブリックアート、いまここで生きてる」のヨコハマポートサイド地区編に参加しました。🚶‍♀️🚩

このツアーでは、村田真さんと飯島悦郎さんによる作品解説を交えながら、分かりやすく楽しく多くの作品を見ることができました。
天候にも恵まれ、風も涼しく、絶好のツアー日和でした。☀️
初めてのツアー参加だったので、とてもワクワクしながら巡りました。☺️

横浜駅で集合し、まずは彫刻家の菱山裕子さんの「Flowering」を見ました。この作品は繊細で非常に大きく、生命力を感じさせるものでした。
次に、建築家の矢萩喜從郎さんの作品を見ました。矢萩さんの作品は鏡のような素材で作られ、大きな鏡のオブジェクトには穴があいています。歩きながら近づくと目の錯覚が起き、どちらが穴の部分かわからなくなるという、とても面白い作品でした。

街を歩くと、至る所に彫刻家の岡本敦生さんの作品がありました。一見、車止めの石に見えますが、その石のモニュメントは長く続き、やがて石の集落へと導いてくれます。この作品は学生とのワークショップで制作されたもので、みんなが集まって作品を残していくことによって、作家だけでなく、制作に参加した学生や関わった地域の方々がより愛着が湧き、街をより好きになるのだと感じました。

ヨコハマポートサイドロア前広場で、エットーレ・ソットサスさんの「THE FAMILY」を見学。この作品は人と人との触れ合いをキーワードとし、家族をイメージしています。見ていくうちに、ある位置から見ると各オブジェが一つに合体したように見えました。それぞれのオブジェが異なる表現をしているにもかかわらず、全体として多様で一体感のある一つのオブジェに見えます。この異なる個性が融合して多彩な家族を形成している様子が伝わり、「FAMILY」というタイトルが非常にふさわしいと感じました。

その後もいくつかのパブリックアートを見て、今回のツアーコンダクターの1人である村田真さんのBankART Life7出品作品「上の空」を鑑賞しました。この作品は、世界の様々な名画の空だけを抽出して描いたもので、ガトーよこはまのカフェ部分の上の壁面で展示されていました。カフェを楽しみながら、厶ンクの叫びなどの有名な絵画の空の部分が絵画として飾られており、カフェを楽しみながら、有名な絵画の空から色んな時代や場面の空を絵から感じ、空の繋がりを楽しむことができました。

最後にはラム・カツィールさんの「Grow」です。この作品は火・水・土・風・金属など自然界の様々な要素を吸収してできた作品であり、未来を見つめ希望に向かい成長しているのを表現しています。作品では磨いているところと磨いていないところをわけ、光が当たっている部分に磨きがかかっており、金の光を浴び、未来を見つめているように見えました。作品全体から生命力と前向きなエネルギーが伝わってきて、見る者に力強いメッセージを送っているように思いました。

今回のツアーでは、昔のものから新しいものまで多くの作品を見ました。横浜在住の参加者も何人かいて、「普段通らないところなので、こんな素敵な作品があるとは知らなかった」とおっしゃっていました。そして普段あまり行かない場所に行き、普段は意識しないで生活している中で見落としていた作品を改めて見ることで、その街の歴史と私たちの関わりを知るきっかけになると思いました。

今回紹介した作品以外にもたくさんの面白い作品がありました。また、ツアーを回っていく中で、ヨコハマポートサイド地区の作品以外にもたくさんの作品について知ることが出来ました。ツアーは本日で終了しますが、ぜひこの記事をきっかけに、散歩がてら街に潜むアートを探してみてください。思いがけないアートとの出会いを楽しんでいただけることを願っています✨

特にパブリックアートを巡る横浜の街歩きには、コンダクターのおふたりが出版された「横浜パブリックアート大全」を手にお出かけされることをお勧めします。

【多様な地図で巡るツアー】パブリックアート いま、ここで生きてる(みなとみらいエリア)

こんにちは!

BankART実験広報部の福谷です。

本日は最近BankARTから刊行した書籍「横浜パブリックアート大全」の著者、飯島悦郎さんと村田真さんが率いる横浜のパブリックアートを見て回るツアーに参加してきました👣

 

パブリックアートを巡るツアーは今回で2回目です。

このツアーはLife7最終日のツアーと合わせて計3回行われる予定ですが、参加者の中には全通する予定の方も!✨

私は今日が初参加なので、パブリックアートとは何なのか、基礎から聞いていきたいと思います。

今回はみなとみらい21地区編。JR桜木町駅に集合し、ツアースタートです!

最初に飯島さんから横浜のパブリックアートについて説明がありました。

みなとみらいではまちづくり基本協定で建物を建てる際にパブリックアートをつくることが決まっていて、建物の中や付近には何らかの作品があるそうです。初期は海とか風のような地域にちなんだ作品が多かったけど、最近はあまり関係ないものが増えているんだとか🤨

その辺りも含めて見ていこうと思います!

まず最初に向かったのは県民共済プラザビルです。

ここには日本で初めて品川〜横浜間に鉄道が開通し、まだ桜木町駅が横浜駅だった頃を描いた浮世絵が飾られています。

次は日石横浜ビルへ。

屋外にはイタリアの大理石でつくられた大きなオブジェ、ビルの中にも3つパブリックアートがあります。

隣の横浜銀行本店ビルの前にはとても大きな赤いオブジェが👀こちらなんと風によってゆっくり回転しているんだそうです。

ここで気がついたのですが、飯島さん達の解説を聞かないとこれらのパブリックアートの作品名や作家、コンセプトがわかりません。つまりキャプションがどれもないんです。

何故ないのか村田さんに聞いてみたところ、パブリックアートは芸術作品としてありがたがるより日常の中にあるものとして親しんで欲しいからあまりキャプションがつけられていないそうです。

確かに大きなオブジェなどはアートだとわかりやすいですが、公共の椅子として使える作品だったり建物の一部にあるものは一見わからないこともありますね。

そのあとはぴあアリーナの壁画、高速道路ランプのオブジェを見て横浜コネクトスクエアへ。

コネクトスクエアにはLife7の出展作家さんである野老朝雄さんの作品があります!

野老さんのデザインが壁や床に施されており、パッと見はおしゃれなデザインの建物という印象です。

よく見ると端に野老さんのロゴや作品ページに飛べるQRが設置されています。

アートを日常にするのもいいですが、私はぜひその作者や作品について知りたいと思ってしまうので、このように知りたい人だけ知ることのできるような工夫は良いなと思いました✨

そのまま道に沿って進みます。それだけでも5つ6つパブリックアートを見ることができます。

グランモール公園にあるジェットコースターのような巨大なパブリックアートは皆さんも一度は見たことあるかもしれません。この作品は風の通りや流れを意識し、たなびく雲をイメージして制作されたそうです。高さは17mもあります!

そのあとはクイーンズスクエア内のパブリックアートを見学しました。ここの作品は壁、床に大きく描かれているのに今まで気付きませんでした😵驚きです。

そのままみなとみらい駅周辺を散策し、途中の公園や建物にある作品を見ていき、グランモールを抜けて、最後はBankART Stationで解散しました。

ツアーの時間は2時間ほどでしたが、それだけでも30作品以上見ることができました!しかし横浜市内には約300点ものパブリックアートがあるそうなので、これでもほんの一部です。

参加者の方々は熱心な方が多く、解説付きで聞けるのはやっぱり良い機会のようで、メモをとって真剣に聞いてる人が多くいました。

今回のツアーコンダクターの飯島さんと村田さんが共同で出版された「横浜パブリックアート大全」には、そのほとんどのパブリックアートがマッピングされ、作品、作家名共に紹介されています。

今まで街中でパブリックアートを見かけても深く知ることがなかった方は多いのではないでしょうか!

ぜひこの機会に、「横浜パブリックアート大全」を片手に街歩きをしてみてください😼

【多様な地図で巡るツアー】ヨコハマポートサイドで街とアートを巡るツアー #2

6月1日に、アート&デザインの街「ヨコハマポーサイド地区」のツアー#2を実施しました。19名の参加者の内、ポートサイド地区に初めて来たという方が、半分以上です。「アート&デザインの街」というイメージが参加者に響いたらしく、どんなところなのか興味津々な様子が伺われます。

コースは#1の5月11日と同じですが、前回見られなかった展示場所に入れたり、少々変更ありの行程となりました。ポートサイド地区の成り立ちや展示作品については、#1レポートも併せてご覧ください。

ツアーの様子は、写真でご紹介します。

ヤング荘「スナックフェンス」@宝町踏切付近
蔵 真墨「Photogram Works in Tsutakin Store」@蔦金商店
島袋道浩「宇宙人とは接触しない方がいい」@ガトーよこはま
村田 真「上の空」@ガトーよこはま
左手に島袋道浩@ガトーよこはま、右手に光岡光一@つま正本社ビル
谷本真理@Ainomi Bakery
神奈川公園(キム・ガウンが壁画公開制作の予定でしたが、都合により会期終了後からの作業開始となってしまった)
ヤング荘「パブリックアートガチャ」@ヨコハマポートサイドビル
高橋士郎「自由の気膜」ほか @ヨコハマクリエーションスクエア

なお、前回は見られずに今回のツアーで見ることが出来た作品はこちら。

白井美穂「フラワーチャイルド-コスミコミックス」@横浜ディスプレイミュージアム

牛島達治「旋回石」@ 1960 coffee

横浜クリエーションスクエア・アトリウムで、その他展示されている作品をご案内して、解散となりました。

横浜駅からすぐそばでこの地区の名前はなんとなくは知っていたが、高層住宅だけでなくお店もけっこうあるからと、作品を展示するお店で買い物を楽しんで下さる方もいらっしゃったり、水辺に思いのほか近い、など、参加者の皆さんは様々な感想を伝えてくださいました。ヨコハマポートサイド地区及び周辺の街を存分に楽しんでいただけたようでした。  

文章・写真 BankART1929スタッフ 大蔭直子 

【多様な地図で巡るツアー】BankARTスタッフによる屋外展示作品を巡るツアー #1 中谷ミチコアーティストトークツアー

5月6日(月・祝)は、みなとみらい21地区の屋外作品を巡りながら、中谷ミチコアーテイストトークが開かれました。当日は、みなとみらい駅で集合でしたが、さすがに休日ともあって、たくさんの人でにぎわっていました。

最初は、駅改札外コンコースの小林椋作品「岸に置いてある水に瞬く眺めをしばしばと」です。ゆっくりゆっくり腕を振りまわす動作を続ける作品は、信号伝達させる「腕木信号」の動きになぞらえて、新橋―横浜間に最初に鉄道が開通した歴史を思い起こさせます。規則的というよりか不可思議な動きを見せる作品に、参加者は思い思いの場所から熱心に動画を撮っていました。

作品が置かれたみらいチューブコンコースから、クイーンズスクエア横浜に移動しました。今回のトリエンナーレでは、横浜美術館、旧第一銀行横浜支店、BankART KAIKO、元町・中華街駅連絡通路と、ここクイーンズスクエア横浜の2Fクイーンモールにも作品が置かれました。北島敬三+森村泰昌の作品です。ここは、トリエンナーレ開幕直前まで大規模改修工事が行われていて、通路全体が仕切られ見通しも効かなかった場所ですが、その囲いも外され開放的になったモールの両側に壁一面に掲げられた4枚の肖像が、私たちを見下ろしていました。

クイーンモールを後にして、パシフィコ横浜を通り過ぎ、ぷかりさん橋に向かいました。このぷかりさん橋は、以前シーバスの発着地でもあったのですが、現在は使われておらず臨時さん橋として利用されています。近日にカフェがオープンする予定ですが、トリエンナーレ期間中は作品展示場所として暫定的に利用が可能となった場所です。

ぷかりさん橋の名のとおり、水の上にぷかりぷかりと浮いています。ここでの作品展示は、中谷ミチコ「すくう、すくう、すくう」。奥能登芸術祭2020で発表された「掬う、救う、巣食う」の一部を再構成して展示しました。

作品を前に、作家が自らの作品にかける思いを言葉にしてくれました。

元旦に起きた能登半島地震。復興もままならない中で迷いを感じながらも、作品の原型の「手で水を掬う動作」をしてくれた珠洲市飯田町の人たちを想いながら展示を決めたという語りかけるような言葉が胸に響きました。

作品は購入も可能。売り上げは被災地へ寄付予定とのことです。

この日(5月6日)は、通常は作品保護のため仕切っているチェーンを外して展示空間まで入場し、作品を真近で見ることが出来ました。参加者は交互に入場しながら、じっくりと観覧していました。実は、チェーンはビーズがつながれた作家の特別仕様なのですが、このことに気が付いた参加者から「雰囲気に合っていて感動した」と、作家に話しかける場面もありました。

空間と作品に堪能したツアー参加者には、サプライズで作家のサイン入り特別はがきが配られて、解散となりました。

 文章:BankART1929スタッフ 大蔭直子

【多様な地図で巡るツアー】 blanClass+神村恵「身ひとつで生きる」Live Art ツアー  大東忍「例えば灯台になること」♯2

2024/6/1 sat.

前回と灯台の場所が変わり、ルートも変わりました。
前回が最近の開発の目まぐるしい港周辺を巡るルートだとすると、今回はグッと遡って港の歴史も盛り込んだルートになっており、その丁度中間に大東さんは光っていました。
周辺の光と共に水面が揺れて、ずっとみていられる風景でした。

文・写真:blanClass

【多様な地図で巡るツアー】電子音響ピープルプロジェクト・ラウンジライブ@BankART Live 7

BankART実験広報部の福谷です。

5/26に電子音響ピープルのラウンジライブがありました。

4月にBankART Stationで実施したワークショップで録音した音で作られた曲の初演が、これまでに作られてきた曲の再演とともに約2時間に渡って行われました。

電子音響ピープルのLife7の作品と同様に、どの音楽もワークショップ参加者の持参したものの音や街の環境音などをリミックスした唯一無二の作品となっています!

【多様な地図で巡るツアー】BankARTスタッフによる屋外展示作品を巡るツアー #1 横浜シンフォステージ見学とキング軸のアート鑑賞ツアー

こんにちは!
BankART実験広報部の福谷です。
本日はBankART Life7の屋外展示作品を巡るツアーに参加してきました。

今回なんと特別に完成したばかりの高層ビル「横浜シンフォステージ」にも上れるということで!天気も快晴でとてもワクワクです!☀️☀️☀️

参加費も無料のため、今日は参加人数も多いです。
そろそろLife7の会期も終わり近いので、改めて作品もじっくり見ていきたいと思います👀

今日見ていくのは主に屋外にある鷹野隆大さんの作品とウー・チェンイーさんの作品です。
BankART Stationに集合し、まずは通路の鷹野さんの作品を見ていきます。新高島駅の通路約50mほどの長さを埋める影の写真は、通る人の目に必ず入るインパクトがあります。

そのままエスカレーターを上がるとチェンさんの作品があります。チェンさんの作品はグランモールが繋がったぞ!という意味もあり別々のビルの境に展示されています。
下から見ても上から見ても大丈夫なように三層構造になっていて、どちらから見ても綺麗なのでぜひ両方から見てみてください✨触ることもできます!

チェンさんの作品の先の道、キング軸を歩いていくと工事用仮囲いに鷹野さんの作品があります。なんと地下の写真のサイズの二倍です!
ツアー時はお昼でしたが、夕方に見ると自分の影とレイヤーが重なってとても綺麗とのことなのでぜひ夕方に見てみてください🌆

作品を見終わった後は建設会社大林組の方が合流し、シンフォステージや周辺の設計について説明してくれました。

シンフォステージの真下にある白いベンチは、元々はこの場所が海だったということでクジラを元にしたデザインで、塗料も捨てる貝殻で作られているんだそうです🐳
周辺の広場のデザインも、この場所を利用する人のことを考えた様々な工夫がされていて感心しました。

広場を見た後はいざシンフォステージへ!
今回はウエストタワーを見学します。
3階入ってすぐの壁には早速パブリックアートが🎨

田島美加さんの作品で、この建物の建設中の掘削音を録音して織物にしてるんだそうです。

その後は一気に24階へ。

まだ企業さんの移転が済んでいないため、オフィスには何もないですがとても広く、全方面ガラス張りになっているので横浜を一望できます!

設計にも工夫があり、太陽光がどのくらい入るかシミュレーションして西日が強いところは二重窓になっていたり、ブラインドも自動で下ろすことができるそうです。すごい…。

私は横浜に関わり始めてまもないので新鮮な体験でしたが、ツアー参加者からは「感慨深いな」「変わったな」という声も聞こえました。

シンフォステージには街とこの建物の親和性や、ここで働いてる人に新たな価値観や場所を提供するという意味も込められているみたいです。

変わっていく街がより良いものになるといいなと思います。

BankART Life7、会期も残りわずかとなりました!
パスポートをお持ちの方は会期中何度でも見ることができますので、ぜひ何度でもお立ち寄りくださいませ🕺
初めての方もまだまだお待ちしております!