カラカラと心地の良い音が響く松本秋則さんのスタジオ内で実際にサウンドオブジェ(音の出る作品)を創るこの講座。主に竹を材料として作品制作のいろはを松本さんから教わります。松本さんのこれまでの作品をヒントに、どうやったら音がでるのか、きれいな音になるのかとアイディアをひねり出しながら制作。どんな作品ができていくのでしょうか。楽しみです。
Event
多摩美術大学映像演劇学科卒業制作展2010 「うれしがっしの心」
BankARTで開催する卒業展の第1弾は、多摩美術大学映像演劇学科の卒業制作展。「うれしがっしの心」というテーマのもと、元気よくスタートしました。会期中は演劇公演、映像作品上映、写真などの平面作品から立体作品まで、様々な表現を見る事ができます。初日はオープニングパーティを開催。みんなでハッピを着て「うれしがっし音頭」を踊り、乾杯しました。
全国でも一早い卒業展です。ぜひ学生達の集大成をご覧下さい。
多摩美術大学映像演劇学科卒業制作展2010 「うれしがっしの心」
12月19日(日)–26日(日)11:30〜19:00
演劇公演や映画上映のタイムテーブルは、HPでご覧いただけます。
http://www.eien2010.com/
木下直人さん、片桐三佳さん Wedding+ART Party
今年6-7月期のBankART AIR programで スタジオインしていたアーティストの木下直人さんと片桐三佳さんの結婚パーティが開催されました。お2人は、NYK河岸にボートで登場。衣装は、Nibroll About Streetの矢内原充志さんのデザインです。ご夫妻の絵画や彫刻作品も展示されました。
また同時期にスタジオインしていたアーティストも、お祝いにかけつけました。おおば英ゆきさんの詩の朗読、寺田忍さんの包帯パフォーマンス、YUKALICIOUSさんのアカペラ歌等が披露されました。
また丸山純子さんの花が、アプローチとテーブルトップを飾りました。
ご結婚おめでとうございます。末永くお幸せに!
リサーチプロジェクト「コミュニティダンスとしてのPARAPARA」
10年程前に大ブームとなったディスコのダンス、パラパラを現代舞踊の新しい文脈で捉え直そうという試みです。
始めに、気鋭のコンテンポラリーダンスカンパニー、初期型とプロジェクト大山の2チームが、パラパラをテーマにした作品を上演。その後、DJの松本みつぐ氏、元Twinstar支配人の宮地弘和氏、舞踊教育の高橋和子氏、大衆ポピュラー音楽研究の輪島裕介氏をゲストに、パラパラの現在過去未来について話し合うラウンドテーブルを持ちました。
松本さんから日本のディスコとユーロビートのこれまでの流れとパラパラの語源などの歴史的な話を、当時のディスコの最前線にいた宮地さんには、現場にいた人ならではの貴重な話をしていただきました。高橋さんからはダンスの視点からの見方、輪島さんからは大衆文化のひとつとして世界に広がるパラパラの側面に言及して頂きました。
文化がいかにして生まれてくるかということを考えさせられる、とても貴重な話を伺うことができました。
リコンストラクション ラ・アルヘンチーナ頌
「ラ・アルヘンチーナ頌」は、大野一雄が若き日に見たスペイン舞踊家「ラ・アルヘンチーナ」を讃えるソロ作品です。1977年に土方巽の演出で初演されました。今回の「リコンストラクション ラ・アルヘンチーナ頌」は、原作の構成と音楽に基づきながら、参加者がそれぞれの解釈で大野一雄の作品を再構築する試みです。演出家及川廣信氏、美術家森村泰昌氏、ストリートダンサーKentaro!!、俳優小沼淳氏。分野の異なるアーティストが、大野一雄をそれぞれの距離感と表現で捉え、「アルヘンチーナ頌」の世界に入っていく。それぞれの参加者の間では打ち合わせはほとんどなく、独立した場面が、大野慶人氏の監修で繋がっていきます。
さて「ラ・アルヘンチーナ頌」はリコンストラクションされたでしょうか。少なくとも、アルヘンチーナ頌と世界を共有する作品であったと思います。大野一雄さんの仕事は、さまざまの分野のひとに影響を与えながら、時にはこうした創作の糧になっていくのかも知れません。たった1回の貴重な公演に立ち会おうと、客席は超満員でした。
ズニ・イコサヘドロン
ダニー・ユン実験劇場が今年も来日。20代前半の昆劇俳優たちが、明代の古典的戯曲に基づく「Flee by Night」(夜逃げ)を上演しました。物語は、水滸伝の英雄林冲が、迫害され梁山泊にかくまわれて盗賊になる話です。政府高官が逆賊になる。ダニー・ユン氏はこれを社会の「役割交換」の物語であると捉えます。そこでこの舞台で起きるひとつのテーマは「役割交換」とそれがもたらす創造性の検証です。しかしダニー・ユン氏の演出はいつも手がこんでいます。俳優達は、自分の役柄を交換するだけでなく、時には裏方の衣装を付けて役柄からも抜けだし、最後はアフタートークにも参加して素顔を見せます。現在の中国は、社会的役割が固定されている。その役割を交換することで、もっと自由になれるのではないか。ダニー・ユン氏のそういった呼びかけは、日本の社会にも響くものがあると思います。