うちにもって帰ろう!映像アンデパンダン展

映像祭に連動した、BankART1929主催「うちにもって帰ろう!映像アンデパンダン展」が始まりました。
コンセプトは、タイトル通りうちにもって帰れること。絵画や版画(美術作品)と同様、アート系映像(DVD)を気軽に購入し、コレクションできる機会をつくろうという試みです。
今回100近くの参加者、価格もリーズナブルものが多々あります。ショート映画やアニメ、ドキュメンタリーはもちろん、様々なジャンルの映像作品を観ることができます。
ぜひこの機会にコレクションしてみてはいかがでしょうか。

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ヨコハマ国際映像祭2009「CREAM」

いよいよヨコハマ国際映像祭2009「CREAM」が始まりました。世界中から集められた映像作品を観ることができます。BankART Studio NYKはその会場の1つで、特に海外の作家の作品が中心に設置されています。
前日までほぼ徹夜で作業をしていました。作家の皆さん、スタッフのみなさんお疲れさまです。
全館を通して約1ヶ月間NYKは映像づくし。作品もかっこよいものばかりです。期間中はイベントも多く開催予定とのこと。芸術の秋、ぜひ足をお運び下さい。
詳細はCREAM公式HPへ。http://ifamy.jp/

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大野一雄フェスティバル2009 「禁色 work in progress 1960」

禁色work in progress プロジェクトの最終日、立ち見もでる盛況でした。60年代に土方巽のダンスエクスペリエンスに深く関わった、高井富子氏、石井満隆氏、笠井叡氏、大野慶人氏がそれぞれ短い作品を踊りました。何が起きるかわからない緊張感の中で、少ない動きでも密度の高い踊りが展開する。一挙手一投足に観客熱い視線。こういう熱気を劇場で体験するのも久しぶりのことでした。

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大野慶人 土方巽の振付作品

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高井富子 刻々に変わる細かい表情が印象的

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石井満隆 事前の決め事は一切なしの即興

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笠井 叡 若いオイリュトミストと共演

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大野慶人 大野一雄の指人形で踊る

大野一雄フェスティバル2009 「禁色 work in progress 2 1959」

禁色プロジェクトの2日目。「禁色」は1959年5月に初演され、9月に「禁色2」という作品が上演されます。ここではじめて大野一雄が土方巽の作品に登場します。いままであまり注目されることのなかった「禁色2」に焦点を当て、「禁色2」の出演者であり、初演の「禁色」の上演にも立ちあった若松美黄さんをむかえて、あらためて両作品を再現しました。

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初演と同様、ニワトリを使うシーン。

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「禁色2」のセットを再現。障子紙を破る男の腕。

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細江英公監督「へそと原爆」を上映。

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大野一雄フェスティバル2009 「禁色 work in progress 1 1957~1959」

舞踏の原点と言われる作品「禁色(きんじき)」の初演50周年を記念する企画です。
「禁色」は、1959年に土方巽と大野慶人のデュオとして上演されました。日本のButohの最初の作品と言われていますが、あまり資料もなく、実際にどのような作品であったのかは知られていません。そこで、当時直接に関わった人を招き、再現を試みました。第1日目は、「禁色」に出演した大野慶人さん、1957年に土方巽とデュオ作品を作った小原明子さん、土方巽の愛弟子の和栗由紀夫さんが、それぞれの立場から「禁色」にアプローチしました。

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「禁色」はホモセクシュアルをテーマにした作品

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小原明子と大野慶人のデュオ

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50年代の写真を見ながらレクチャー

大野フェス2009:鈴木孝子「MENUT」

ダンサー/振付家の鈴木孝子さんと音楽家のアクセル・ドーナーさん、映像作家の祢津悠紀さんの3人による、都市変層学プロジェクト「MENUT」。限られた期間の中で横浜に滞在し、それぞれ3人の視点でマテリアルを採集、もう一つの街を創るという表現に結びつけていくプロジェクトです。
世界中をまわるという彼らは、旅の中で訪れる街のあらゆるテクステャーによってインスピレーションを受けるのだそう。今回の「MENUT 横浜編」も、横浜の街の音や風景、人々の話、動きなど様々な要素が現れています。
この「MENUT」は2010年ベルイート編を企画中。シリーズ化の予定です。

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横浜ダンス界隈2009

大野一雄フェスティバル2009。荒天の間隙をぬって晴れ間ののぞいた日曜日、街に出ました。毎年恒例のプロジェクトとなりましたが、今年はBankART Studio NYKを起点に、ヨコハマクリエイティブシティセンター(旧第一銀行)、郵船プール前の遊歩道、象の鼻芝生広場、象の鼻防波堤、山下公園へと、約3時間の行程を歩きました。

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中嶋夏 : BankART Studio NYK 3階
タンゴで踊る車椅子とのデュエット

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ケンジル・ビエン : ヨコハマクリエイティブシティセンター
サンマを焼きながらクレージーなダンスを展開

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羊屋白玉(指輪ホテル)& スカンク : 郵船プールの船の上
ちょっとコワイ大人の童話の世界

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田畑真希 : 象の鼻芝生広場
ライブ音楽と空間を切り裂くダンス

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穴井豪 : 象の鼻防波堤
これぞ横浜ダンス界隈!

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大森政秀 : 山下公園
ベートーベンの月光が流れる静かな幕切れ。空には満月が出ていました。

大野一雄フェスティバル2009 AAPA 「COVERS」公演

AAPAはAway At Performing Artsの頭文字をとって、アアパと読みます。パフォーマンス、環境音楽、照明、美術、建築などジャンルを超えたアーティストたちの共同作業で独自の表現を創り出す活動をしています。これまで劇場などでの公演はほとんどせず、野外やビルの屋上、海水浴場など様々の空間で活動を展開してきました。今回はNYK3階の2ブロックを使い、観客は前半と後半で場所を移動してみるというユニークな演出でした。
観客が移動して舞台が出来ていったり、視界を遮っていた半透明のものが次第にセットバックしていき、空間が現れて来たりする中で、それとは無関係にダンスも展開していく。大げさな表現はどこにもないのですが、いろいろなところから感覚を刺激される時間でした。

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大野フェス:ズニ・イコサヘドロン公演

大野一雄フェスティバル2009の初日は、香港からお招きしているズニ・イコサヘドロン。
香港現代演劇の鬼才ダニー・ユン氏による最新作のコンテンポラリー北京オペラです。実は都市計画家のユン氏。昨年のクリエイティブシティ・シンポジウム2008にも出演しています。
作品の内容はもちろんのこと、空間の創り方は見事で、NYKの倉庫の空間を美しく劇場化していました。ステージの中に入り込んだような、あいまいな空間の中で迫力ある素晴らしい演劇を見る事ができました。

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次週は、AAPA「COVERS」・横浜ダンス界隈2009 が続きます。

BankART school 8-9月期修了

BankART schoolの8-9月期が一部講座をのこして修了しました。

【水】福住廉ゼミ「アートの綴り方4」
展覧会についての評論の書き方や表現の仕方など学びました。受講生と先生とのやり取りが何度も繰り返され、自分の書き方を追究する授業となりました。この講座は修了しましたが、有志の受講生で集まって「HAMArt! vol.4」が編集される予定です。
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【木】住友文彦ゼミ「映像を使った現在の表現」
10月末からスタートするヨコハマ国際映像祭2009に連動して企画されたゼミ。映像祭に出品する作家の作品や様々なジャンルの映像を見て、知識を深めました。最終会では、課題とされた携帯電話を使った1分間の作品をみんなで見て講評会。見方の面白さを発見しました。
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【金】大野慶人ゼミ「肉体の迷宮」
「歩く」「見る」「触れる」など、体の動きひとつひとつを見つめて「踊り」に結びつけていきました。最終会では、大野一雄フェスティバル2009のオープニングパーティーでこれまで行ってきた授業の成果を発表。みなさん緊張していましたが、堂々と発表していました。
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【土】木下直之ゼミ「ミュージアムのある暮らし-さてどんなふうにつき合おうか-」
美術館だけではなく博物館、見世物、動物園などあらゆる「ミュージアム」に着目し、実際に訪れながら、「ミュージアムって何だろう」という問いを、成り立ち、装置の仕組み、可能性などを手掛かりに考えていくゼミとなりました。
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どの講座も受講生が積極的に関わり、内容の濃いものばかりでした。
最終会ではみんなで乾杯。講座お疲れさまでした。