ノ・ギフン「Moon and Light」〈横浜・韓国AIR 2017(続・朝鮮通信使2017)〉

BankART1929が2010年から継続しておこなっている日韓交流プロジェクト「続・朝鮮通信使」。今年度は、韓国の4つの施設や組織と連携し、夏秋にかけてAIRのプログラムを開催してきました。本展がその最後のプログラムで、仁川アートプラットフォームから3ヶ月間BankART Studio NYKで滞在制作を行ったノ・ギフン氏の成果展をMini Galleryにて開催しました。
ノ・ギフン氏は、「今、ここ」をテーマに、ドキュメンタリーの手法に基づき、写真、パフォーマンス、インスタレーションなどを制作しています。韓国で最近行った個展「1号線」では、日本の植民地時代に建設された最初の鉄道(1号線)を撮影し、過去と密接に関係している現在の空間を表現しました。
今回の日本での滞在中、彼は日本初の鉄道路線である新橋駅―桜木町駅をテーマに作品制作を行いました。日本の都市の夜の姿に興味を抱いた彼は、桜木町駅から出る上りの最終電車に乗って各駅で下車し、古本屋で購入した19 世紀の地図を頼りに、東京まで歩きながら、都市の風景を撮影することを試みました。本展では、月明かりと人工光に灯された日本の都市風景11点を展示しております。初日にはオープニングパーティーを開催、彼の友人、界隈の作家、美術関係者が駆けつけてくれました。展覧会は2月4日[日]まで。ぜひ、お越しください。

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横浜コミュニティカフェネットワーク「コミュニティカフェがその価値を発揮するために」 2018年1月19日

「コミュニティカフェ」とは、家でも仕事でもない第三の居場所として、どんな人でも気軽に入れる、地域の溜まり場や居場所のこと。横浜コミュニティカフェネットワーク(YCCN)は、コミュニティカフェの可能性追求と発信、運営者同士による学びあいの場を構築することを目的とし、2014年に設立され、2015年度から横浜市市民局の自主事業の一環として活動している。今回は、3年間取り組んできた活動報告会、交流会をkawamata Hallにて開催した。現在、横浜市内には「コミュニティカフェ」的な場が50~70箇所はあり、そのなかで23施設がYCCNに参加、連動している。多世代交流、高齢者の見守り、子育て支援、自然環境の保全、歴史資産の活用、防災など、活動は多岐に渡っている。
報告会では、各運営者の成果と課題の発表、啓発冊子を発行したこと、最後に今後の可能性についてディスカッションした。3年間の活動実績を整理し、今後も引き続き活動を続けていくようだ。

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MEDIA PRACTICE 17-18東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻 年次成果発表会修士課程修了制作展|修士一年次成果発表 2018年1月14日

横浜市中区、中華街近辺に拠点を置く東京藝大の映像研究科メディア映像専攻の展覧会を1月12日〜14日に開催。7月には中間発表的な展示を行ったが、今回は修士2年生11名による修了制作と修士1年生15名による年次成果発表になる。メディアアート、写真、映画、演劇、漫画と表現は多彩。様々なアイデア・技法で越境を試みる見応えの多い作品が会場に並んだ。コンスタントに来館者は多かった。13日[土]にはゲストを招いての講評会、シンポジウムを開催。

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SUNDRUM公演『パラダイスアジア』with 小谷野哲郎 2017年12月8日

打楽器と歌とダンスのパフォーマンスチームSUNDRUMのライブ。近年、台湾、韓国の原住民・音楽家との交流を経て、新たなリズムと言葉を吸収していった彼らの集大成を飾る場となった。フルメンバーに加え、バリ仮面舞踊家、小谷野哲郎氏もゲストで出演。メンバーと観客全員が楽しみを分かち合うような時間だった。

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韓国滞在報告会 2017年12月5日

BankARTが継続して行っている日韓の交流プロジェクト「続・朝鮮通信使2017」。今年は韓国の4つの施設や組織と連携し、交換AIRプログラムを行った。今日のイベントは韓国に滞在してきた5名の日本人作家たちの報告会。各地域での文化、食、人との出会い、滞在成果を報告してくれた。
■アーティスト
太田信吾(ソウル市立美術館・ナンジレジデンシー)
黒田大祐(仁川文化財団・仁川アートプラットフォーム)
中川達彦、下西 進(光州市立美術館・GMAレジデンシー)
蔵 真墨(釜山文化財団・ホンティアートセンター)

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劇団820製作所 リーディング公演「東京の街が夢見るを試みる」 2017年12月3日

横浜の劇団820製作所(はにわせいさくしょ)。新作「東京の街が夢見るを試みる」を来年春の公演に向け、リーディング公演をkawamata Hallで開催した。
単に脚本を朗読しながら練習する「朗読会」だと想像していたが、本番さながら脚本と演出が共同で作品を深化させていくのが目的なのだそうだ。今回で4回目の最後のリーディング。次は、本公演、福岡(1/26〜28)、横浜KAAT(3/9-11)が控えている。

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キム・ソラ + チェ・スンイム滞在成果展 2017年12月1日

日韓交流プロジェクト「続・朝鮮通信使2017年」の今年のテーマの交換AIRプログラムのひとつ。協定先の光州市立美術館GMAレジデンシーから、3ヶ月間、BankARTに滞在している二人の作家の展覧会を開催。都市に潜むカビやしみ、微生物等をシルクに面相筆で丹念に描くキム・ソラ氏。女の子「Mor」や猫が横浜を旅する姿を陶器や絵画で表したチェ・スンイム氏。親しみのある力作が並んだ。会期は12/10日迄。

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広松木工家具個展2017 “Fun with Materials!” 2017年11月17日

恒例の福岡大川の家具メーカー広松木工家具個展が開催された。今年で5回目開催となる今回も、荒々しいコンクリート壁と真っ白な絨毯の空間に、天然木の家具たちが来館者を出迎えた。今年のテーマは「Fun with Materials!」。木材のほか、漆喰やセメント風新素材、新しい張り地など、様々な素材を取り入れ、遊び心ある新作が登場した。また猫のために作ったソファー、通称ネコ家具が大人気。家具単体ではなく空間全体での心地よさを追求し、なによりも生活を楽しむ方法を提供してくれるチームだ。

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陰のない花 2017年11月4日

丸山純子の花には陰がない。もっと正確にいうと丸山純子の花の写真には陰が写らない。実際に現物を見るとその環境が、自然光であろうと人工照明であろうと陰は確かに見えている。それなのに写真に写すとその姿は画面から消え、もともと存在感のない花が、ますますこの世の存在ではないかのような様相を帯びてくる。それはレジの極薄のビニール袋の透過性がなせる現象なのか?どうもそれだけではなさそうだ。

花を成立させている様々な条件を分析すると、ひとつ重要なことに気づく。丸山の花弁は、微風でも常に揺れているという事だ。そのゆらぎの振動数はカゲロウの羽の動きのように速く、眼で追いかけることはできない。静かに、揺れていないように高速で揺れ続ける。
もうひとつは、暗い空間の中で厳かに光る花弁を撮影するには、露出を絞り込んで、シャッター速度を遅くする方法しかないということだ。長時間露光の写真は、物体の動きを光の軌跡として捉え、花そのものをより実体のない世界へと導いてしまう。そしてそれを追随する花の陰は、より存在感を失い、空気のなかに溶けていってしまうのだ。こうした、「花のゆらぎ」と「長時間露光」という条件が相重なり、丸山の花から陰を消しさしてしまったのではないか。

陰のない花と名付けたのはもうひとつ理由がある。
もともとビニール袋は石油からなる加工品で、ビニール=人工物という印象を誰しもが受ける。でもよくよく考えてみると、石油の元は動物性プランクトンの死骸が堆積したものであり、生き物によって生み出されたものだ。丸山の花が、人工物であり、チープな素材でできているのにもかかわらず、何か生きているような、というより、生きているのだか死んでいるのだかわからない「なまめかしさ」を有するのはこうした背景によるのだろうと思う。そして、植物でも動物でもない、この世のものでもあの世のものではない存在感が、花から陰を奪い取っているのだと云えよう。

さらに今回の高橋の映像とのコラボレーションは、これらの分析に新たなヒントを与えてくれる。SNSなどでの感想にあるように、高橋の海を形成する青色の光が、丸山の白い花にあたると黄色やピンクや紫色の単色光を放ち始め、万華鏡のようにとても美しい。このとき花弁は陰をつくらず、プリズムのようにプロジェクターの青い光を多色に分解し、散乱させる役目をはたす。私たちの観ている光は、陰をともなわない分解された単色光だ。まさにこれが「陰のない花」の真実の姿だ。

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Café Live 2017 東京塩麹「リフォーム」 2017年10月29日

カフェライブ最終弾は、8人組の楽団・東京塩麹による「リフォーム」。2部構成のライブは、前半40分のライブを後半で再演する構成だ。前半のあどけないあいさつや、質問コーナーもすべて譜面上にのっていることをあとで知らされる。ただの再現ではなく、演奏、照明などがシフトチェンジしていく、緻密だけどグルーヴ感ある演奏だった。

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