Event
草月会神奈川県支部主催「情と/が by K.NAKADA」開催中
@BankART KAIKO
草月会神奈川県支部主催の展覧会「情と/が by K.NAKADA」を1/25(火)から1/27(木)までBankART KAIKOで開催している。日本華道の流派のひとつのいけばな・草月流。「花のピカソ」とも称された勅使河原蒼風によって創始された草月流は日本華道の中でも、とりわけ自由な作風を重んじており、植物を用いない作品があるほどである。これまでも展覧会新いけばな主義(BankART Studio NYK/2017)、Stationでのワークショップを2020年に開催するなどのお付き合いがある。
今回BankART KAIKOで展覧会を開催することになったのは、現代アートの世界に、華道がどれだけ通用するのかを、インスタレーションという表現形式で挑戦するのが理由とのこと。監修は、草月流本部講師、同草範会理事で、日本いけばな協会会員の中田和子氏が務める。展示前の4日間、現場で中田氏と門下生56名での制作をおこなった。今回は竹と糸を素材に展開していった。BankART KAIKOが、全国の生糸が集まった場所の復元施設を意識して、糸をセレクトしたとのこと。最初に細く、自由度の高い竹で、全体の骨組みを作り、次に太い竹をさらに張り巡らすことで、作品全体を強固にし、最終的に空間を切り込むかのような線の集合体が生まれた。「ただ竹を曲げて、立体を構成させたのではなく、竹の太さごとに曲線の角度を調整している。竹は、太ければ太いほど、強度はあがるが、曲線に制限がある。そして、細ければ細いほど、自由な曲線を描けるが、重力にしたがって歪んでしまう。」と、草月会神奈川県支部長、篠田岳青氏は語った。
ポストバブルの建築家展開催
BankART Stationにて開催の展覧会です。
以下、主催者より
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一般社団法人日本建築設計学会は、「かたちが語るとき―ポストバブルの日本建築家たち(1995-2020)」展を2021年11月23日から2022年2月19日の期間で国際交流基金パリ日本文化会館で開催しています。この「かたちが語るとき」展は、2017年にアジール・フロッタンの内部において開催しようとした企画から始まっています。
アジール・フロッタンとは1929年に、ル・コルビュジエが救世軍の依頼によりリノベーションした船「ルイーズ・カトリーヌ号」の通称です。元はパリ市内に石炭を運搬するために1919年につくられたコンクリートの箱船で、その船を救世軍が買いとり第一次世界大戦の影響によりパリ市内に多くいた難民を収容する目的で避難所へとリノベーションしたものです。当時、コルビュジエの元に弟子入りしていた日本人建築家前川國男がこのプロジェクトを担当し完成させています。
その後、浮かぶ避難所はセーヌ川に100年近く浮かび続けてきましたが、2018年2月、セーヌ川が増水したことによるアクシデントにより、水面下に呑み込まれてしまいました。この窮地を救うため、前川國男が設計した縁もあり国際文化会館からの助成を受け、2019年3月からアジール・フロッタン復活プロジェクトがスタートしました。このプロジェクトの一環として「かたちが語るとき」展の企画を進め、国際交流基金パリ日本文化会館にて同展を共催することになりました。五十嵐太郎氏のキュレーションにより選ばれた35組の建築家(主に1960年以降に生まれ、日本で活動する建築家たち)により同展を共催することになりました.。このパリ展開催と並行して日本でも同展を開催する企画が始まり、昨年兵庫県立美術館において「ポストバブルの建築家」展(かたちが語るとき展企画時の日本語タイトル)として実現し、今回は横浜バンクアートで開始するする運びとなりました。会場構成は建築家竹口健太郎のデザインにより、アジール・フロッタンの船内の空間を想起させるインスタレーションとなっています。
最後に、アジール・フロッタンは2020年10月19日に無事浮上しました。水没から2年8ヶ月水中にありましたが、セーヌ川左岸に再び姿を現したことをお知らせします。アジール・フロッタン誕生からおおよそ100年の時を経て、前川國男がとり結んだ奇縁により「ポストバブルの建築家」展が実現することになりました。ぜひ会場に足をお運びください。
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一般社団法人日本建築設計学会
「ポストバブルの建築家展-かたちが語るとき-アジール・フロッタン復活プロジェクト」
会期2022年1月12日[水]~2月19日[土]
会場BankARTStation
入場料700円
http://www.adan.or.jp/news/event/3283
多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻 2019年度卒業生有志展示 「日の目を見る」
2020年コロナによって学外展が中止となった2019年度卒業の多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻の有志14名によるリベンジ卒業展だ。2日間という短い会期だったが、大学関の先輩、後輩、先生、企業関係者など400名を超える来場があった。まさに彼らの掲げた「日の目を見る」というタイトル通りの展覧会となった。それぞれの発表作品はもちろんのこと、今回は卒業制作を手掛けるきっかけとなったモチーフも展示していたり、売り物にしても問題ないレベルの装丁デザインの卒業展カタログなど、至る所に工夫が見られた。
「Borderlands」Responding: International Performance Art Festival and Meeting
BankART KAIKOにて、12/21〜23までパフォーマンスイベントを開催。
今年で3年目となるレスポンディング国際パフォーマンスアート芸術祭というチームの企画だ。彼らは今年6月に長野県諏訪盆地という山の境界地帯(borderlands)を捉え直すリサーチとパフォーマンスを実施。諏訪は生糸生産が盛んだった地域。その関係で生糸専用倉庫復元施設の一室であるBankART KAIKOで、リサーチの成果発表を行い、発信するというのが今回の目的とのこと。モニターを背負い、ただ黙々と歩き続ける村田氏。歌を歌いながら会場を回る前田穣氏。ドローイングパフォーマンスをするたくみちゃん氏など。各々が空間内でパフォーマンスをしていくなか、ときおりそれぞれが向かい合い、パフォーマンスが連鎖していき、予想しない展開へと進んでいった。儀式のようなパフォーマンスを鑑賞者が唾を飲み、じっと見つめる様子、ときには笑いが溢れる様子などが見られた。
Theater Company ARICA『ミメーシス』
ARICAの公演をBankART Stationにて12月15日から19日まで開催した。
今回は、本年創立20周年と記念して、大野一雄の「ミメーシス=模倣」によって、世界を震撼させた川口隆夫氏をゲストに迎えた新作公演だ。ステージ上には、安藤氏と川口氏の二人だけが登場。安藤氏が真っ赤なロープを通じて、川口氏に指示を送る様は、「教えと学び」からやがて、「加害と被害」「命令と服従」といったものを連想させる。緊迫した1時間の公演だった。20周年記念であること、そして広報活動も奏して、客席は連日大入だった。
『ミメーシス』
演出:藤田康城
テクスト・コンセプト:倉石信乃
出演:川口隆夫 安藤朋子
音楽:福岡ユタカ
美術:高橋永二郎
舞台監督:菅原有紗(ステージワークURAK)
照明:岩品武顕 (with Friends)
音響:田中裕一(サウンドウエッジ)
衣装:安東陽子
衣装製作:渡部直也
宣伝美術:須山悠里
協力:茂木夏子 前田圭蔵 山田規古
制作:福岡聡(カタリスト)
いちはらアート×ミックス鑑賞ツアー
千葉の市原市で開催されている、「いちはらアートミックス」の鑑賞ツアーを開催。船頭は、アートフロントギャラリーの原蜜さんと奥野恵さん。乗船者はバンカートの新旧スタッフ10名プラス1名だ。事前にきちんとしたツアー計画とタイムスケジュールがセットされていたので、朝9時〜夕刻4時まで(食事時間込)の短時間で新旧のゾーンの主な場所を鑑賞することができた。
個々の作品にも触れるべきかもしれないが、今回は全体の印象だけにとどめたいと思う。
線路沿いのプログラムと聞いていたが、実際には1本/時間の電車でツアーするのは難しいらしい。我々は車2台に分乗して現地を駆け巡った。それにしても、今回も北川フラムさんらしく、広いエリアの不思議な場所を巡らせるプログラムだ。これまでの妻有や瀬戸内とどこが違うかというと、いいにくい言葉になるが、前者二カ所は、過疎は進んでいるが、建物や自然はやさしく、こちらを迎えてくれる雰囲気が残っており、尖っていたり、痛々しくは感じない。ところが、今回巡った場所は、「廃墟」そのものの場所が多く、昭和の時代にせっかちにつくられてきた日本の郊外都市の、せっかちな崩壊を露骨に感じてしまう空間なのだ。作家の大半が、その状況をとらえ、「バナキュラー」な印象から出発し、そこにあるものを引用し、作品化しているものが多いし、それはそれで、きれいなもの、豊かなものもあるが、ときによっては見る人に「いたたまれない哀しさ」を与えてしまう行為のようにも思えるのだ。「どう感じたらいいのか」わからない感覚に陥ってしまう。もっと自分勝手に、この滅び行く空間から自立して、間違っていてもいいから好きなように、新しいメッセ—ジを送ってくれたら、なんてことを思ってしまうのだ。
展覧会として意図した部分は十分伝わってくるし、いくつかの力強い作品にも出会えたし、全体としては楽しく巡る事はできたが、そこから先、我々はどこに向かい、共働してけばいいのか?北川フラムさんは、何をみせたかったのだろうか?この問いかけには短い時間では、答えはでないようなツアーであった。
高橋啓祐「いつもの時間」
2022年12月29日 @北仲ブリック&ホワイト歴史広場(BankART KAIKO外)
BankART KAIKOがある帝蚕倉庫の復元施設、北仲ブリック&ホワイトの歴史広場に、高橋啓祐氏の映像作品を挿入した。横浜市が推進するイルミネーションのイベント時期に併せての開催。昨年のドライエリアでの展示に続き、今年は壁面に映像を投影。3つのゼンマイ仕掛けの時計を羊や象などの動物たちが忙しなく動くことで、時を刻むアニメーションを投影。長針が12時に重なると、文字盤が開き、パフォーマーの映像などが展開する。年末で、寒く慌ただしい時期であったが、早足で歩く通行人も、この映像の前では足を止め、写真を撮ったり、子供たちもぴょんぴょん跳ねたりしながら映像を楽しんでいる様子が見られた。道ゆく人の気持ちを落ち着かせてくれるような作品だ。
高橋啓祐「いつもの時間」
2020年12月8日から2022年1月30日まで 17:00~24:00
北仲ブリック&ホワイト歴史広場(BankART KAIKO外)