横浜の街並みを一望 46階展望スペース

現在、徐勇展を開催しているBankART KAIKOだが、その施設の反対側にある高層ビルの最上階に行かれたことはあるだろうか。

実は、横浜の絶景を無料で一望できる超穴場スポットがそこにある。

KAIKO入り口の反対側にあるエレベーターから一気に46階に上がると、ホテル「オークウッドスイーツ横浜」のロビー階に行くことができる。宿泊者でなくても開放的な雰囲気があるため気兼ねなく行けるのも良いところ。到着すると、一瞬で目を奪われる横浜の絶景が広がっている。しかも、フロア全体が360度のパノラマが楽しめるようになっており、上から見渡しながら、「あれは赤レンガ倉庫だ」とか「あそこは山下公園」等々見つけながら眺めていると横浜を観光した気分にもなれる。

また、同フロアにはレストランやバーなどもあり、素晴らしい景色を眺めながらの食事はまた格別だろう。そして、実は喫煙所もある。タバコを片手に横浜の絶景を眺めながら一呼吸置いてはどうだろうか。

どんな人も満足できるだろうこの場所にぜひ足を運んでみて欲しい。

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【展覧会開催中】
徐勇展「THIS FACE」
2021年7月16日[金]~8月16日[月] 11:00~19:00
会場:BankART KAIKO(横浜市中区北仲通57-2 北仲BRICK&WHITE 1F) 
入場料:700円(64頁小冊子付) 無料(障害者手帳お持ちの方) 
主催:BankART1929  協力:劉檸 海牛子。

www.bankart1929.com/bank2020/news/21_023.html

BankART AIR 2021 SUMMER アーティストトーク第5回

@BankARTStation

青い色彩の平面作品(どちらかというと工芸的な表情)を手掛けるビコ(近藤)氏。ここ最近は、このシリーズにこだわって、制作を続けている。鑑賞者が自身と対話できるような青い内部空間をもつ球体作品にもトライしている。

関 和明氏は、2019年度まで関東学院大学教授で、歴史建造物や古代エジプトを専門とする学者。近年は北海道の東川町でのプロジェクト、「きたのもりのまなびや」に取り組んでいる。土地の取得は完了しているが、建物の計画案も本人が携わっており、ソフトプログラムの構築も含めて、トライアンドエラーが続いているようである。

細淵太麻紀氏は、今秋、愛媛県の宇和島、元JR 扇形機関庫で個展を開くため、その準備や現地のリサーチを行っている。戦中に建てられた建物活用で、現場の条件は不安定だが、主宰者の将来の構想に期待しているようで、楽しみながら作品制作に取り組んでいる。

長い袖が繋がった衣服等、既製の衣服をリコンストラクションした作品や、ゴミ袋で作った衣服など、衣服の意味や機能を剥奪しながらも衣服の形式を保持する作品をここ数十年、継続的に取り組んでいる窪田久美子氏。会場から「誰に作品を見せたいのか、誰に喜んでもらいたいのかを感じない」と厳しいコメント。たしかに、そろそろ発表という方法で、世に問うてみてもいいかもしれない。

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コンドウビコ

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関 和明

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細淵太麻紀

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窪田久美子 

BankART AIR 2021 SUMMER アーティストトーク第4回

@BankART Station

■川口眞人
プロジェクションマネージャーとして舞台制作に関わっている。初めに国内外でのこれまでの活動を紹介後、現在取り組まれているKAATでのキッズプログラム「ククノチ テクテク マナツノ ボウケン」の制作秘話を語られた。

_hpy
ARやAIを用いて作品を制作。現在は、脳波センサーを読み取るテクノロジーを用いて制作をしている。また、横浜東急REIホテル(Stationの近く)に_hpy氏の作品が常設展として展示されているようなのでぜひ見に行きたい。

■中屋敷 南
ダンサー・振付家であり、コロナ禍で「ノン・コンタクトワーク」を編み出したという。物理的接触を避けるために演者それぞれが空間と時間をずらして映像を撮影し一つの作品にしていく。今回のレジデンスでは、このシリーズをインスタレーション作品にするため日々励んでいる。

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川口眞人

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_hpy

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中屋敷 南

徐勇展「THIS FACE」個展スタート

7月16日~ 8月16日 @BankART KAIKO

1954年中国上海生まれの写真家 徐勇氏。同氏の代表作に北京の「胡同」を撮影した『胡同101像』や天安門事件(六四天安門事件)を撮った写真集『Negatives』がある。さらに、写真家としての功績だけでなく、中国現代美術の礎となる798芸術区の創始者の一人でもある。

そんな中国の重鎮作家の展覧会がここKAIKOで開催されている。本展は写真集「THIS FACE」をベースにしており、これは2011年1月19日の1日に、実在の娼婦(性工作者)・紫Uの顔だけを連写した約500点の写真で構成されているものだが、本展はその内の450点を展示している。化粧が施されていない素の顔から濃いメイクをした姿まで、あどけない表情から挑発的な視線まで、あらゆる姿の彼女と出会うことになる。

来場者は刻一刻と変わっていく彼女を食い入るように見つめている。

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【展覧会情報】
徐勇展「THIS FACE」

2021年7月16日[金]~8月16日[月] 11:00~19:00
会場:BankART KAIKO(横浜市中区北仲通57-2 北仲BRICK&WHITE 1F)
入場料:700円(64頁小冊子付) 無料(障害者手帳お持ちの方) 
主催:BankART1929  協力:劉檸 海牛子。

BankARTAIR 2021 SUMMER アーティストトーク第3回

@BankART Station
■松本恭吾
事前に録画した映像でプレゼン。「影をなくした女の子の話」と題して、横浜郊外の都市空間の中、見えないものを楽しい形で可視化していく絵本制作を試みている。■青木 崇
スケートボードに乗っている動きをイメージした絵を描いたり、スケートボードと都市の関係性を映像や写真で表現。日々のインスピレーションをスタジオで実験している。■山岡瑞子
今回絵画や写真、映像などを駆使し、自身の経験と体験を追走しながら作品を制作している。
前回のプレゼンはこちら
https://bankart1929.com/blog/archives/date/2021/05
■土本亜祐美
回転のぞき絵など、古典アニメーションの表現手法に着目し制作している。今までは、机の上に載るサイズだったが、今回は等身大サイズの作品を制作中とのこと。■アイヴァン・ティンブレル
2014年に来日し、2020年まで鳥取県でイベントの企画や、海のゴミをベースに、音、映像、立体作品など制作をしてきた。2020年に黄金町バザールで展示したピンホールカメラの作品をきっかけに写真表現を中心に活動。好奇心旺盛で、他の入居者たちとも積極的にコミュニケーションをとっている。プレゼでも流暢な日本語で、芸術との出会い、日本での制作状況などを紹介してくれた。
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松本恭吾
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青木 崇
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山岡瑞子
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土本亜祐美
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アイヴァン・ティンブレル
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BankARTAIR 2021 SUMMER アーティストトーク第2回

@BankART Station

■辻 梨絵子
東京藝大出身の彼女は、在学中にスイス、ドイツへ交換留学。またアメリカやフィンランドなどのレジデンスプログラムに参加。海外での制作と活動が多い。ドイツではキオスクに扮したスペースを作り、24時間オープンする店を営業[展示]するなど、異なる文化圏での生活環境や思考の相違などに着目した作品を発表している。今回は、歌謡曲の「ブルーライトヨコハマ」にインスピレーションを受けた作品を手掛けるそうだ。

■宮﨑優花
絵画表面のクラック(ひび割れやマチエール)を自身で派生させた画面作りの平面作品を手掛ける。絵画表現だけでなく、地元の群馬県にある臨江閣(国指定の重要指定文化財)の茶室にて、展示企画なども行なっているとのことだ。今回のAIRでは週末に茨城から横浜に泊まり込みで通い参加している。

■新江千代
布を素材にしたインスタレーションや映像作品を主に発表している作家。前回のAIRでは、幼い時、亡くなった彼女の父の記憶(父が植えた桜の木を抜粋するなど)、不在の存在への記憶に着目した作品を制作した。今回もその記憶との繋がりを再考するとのこと。手放すことや消費されていくなど、失っていく、”もの”や”こと”をどう表現していくのか。

■高久柊馬
2019年横浜美術館の記念展に出展した浅井裕介さんの壁画制作を手伝うことをきっかけに、作家として活動することになったとのこと。トークでは制作するうえでの原動力をお話いただいた。今回は壁一面に大きな平面作品を手掛ける。終日丸ノコでの支持体作業に取り組んでいるのが印象的だ。

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辻 梨絵子

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宮﨑優花

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新江千代

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高久柊馬

BankARTAIR 2021 SUMMER アーティストトーク第1回

@BankART Station

コロナで不透明な現状だが、予約制でのトークを毎週末開催していく。

■片岡純也
フランス、アイスランド、台湾など海外でのレジデンスについての活動をお話しいただいた。台湾では、市場で見つけた乾燥ナマコを使い、なまこのボコボコをオルゴールの歯車としてキネティック作品を手がけた。どの場所でも制作でもツーリストの視点を重要にしているとのこと。

■秋山直子
SPRINGに続き、コーヒー(味覚)と写真(視覚)の表現を追求していくとのこと。焙煎した味に近い写真[風景]の探索、写真[風景]をイメージした焙煎の開発。双方を並行して制作しているとのことだ。

■橋村至星
平面作品を中心に活動している作家。昨今のコロナ禍でみんながマスクしている日常の風景など、日常とそこに潜む違和感を表現している。今回はオフィス街の無人のなか働くパソコンたちなどリモートワークをテーマに制作するとのこと。

■おどるなつこ
過去のAIRに何度も参加している。タップダンスで、パフォーマンスだけでなく福祉とタップダンスをつなげるプロジェクトを立ち上げ、ジャンルを横断し活躍している作家だ。今回は新潟の材木店のご協力のもと無垢一枚板をタップダンスを鳴らす楽器として展開していく。日々アトリエからも素敵な音が響いている。

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片岡純也

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秋山直子

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橋村至星

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おどるなつこ

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BankART AIR 2021 SPRING オープンスタジオ 2021年5月28〜30日 6月4〜6日

4月より制作活動を行ってきた22組のクリエイターのオープンスタジオを開催。直前まで荒々しい現場だったが、当日までには、各人きちんとプレゼンテーションし、お客さんを招き入れる空間に変換した。短いオープン期間にも関わらず、多くの関心をもったお客さんとアーティスト達との和やかな対話が続いた6日間だった。今期AIR6/8で終了し、次回は、6/14からメンバーも半分は入れ替わり、BankART AIR SUMMERとして2ヶ月間の活動が始まる。

スタジオの様子

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BankART Under35 2021 諌山元貴、菅実花 個展スタート

第三期は、菅実花氏と諌山元貴氏の個展。

ラブドールを妊婦姿で撮影した作品《The Future Mother》で注目を集める菅氏。近年制作している自身の顔を型取り作成した人形とともに写るセルフポートレートシリーズ「あなたを離さない」では、人間らしい人形と、人形らしい人間が並び映し出されており、どちらが本物なのかを謎解きするような作品だ。今回は、ストッキングをレンズのフィルターとして撮影したことで、ソフトフォーカスなイメージがより虚実の境界へと誘ウ作品になっている。

諌山氏は、広島を拠点に活動する作家。15mの壁面には、白い棒状の塔がゆっくりと崩壊していく映像が映し出されている。それと、マネキンや自身を3Dスキャンした頭部・腕・脚のパーツが台上に並べられ、観葉植物とピンクの植物養成ライトが配されたインスタレーション。この2要素がリンクして、現実世界から切り離されたような空間が出現している。長時間、この光景を眺める人も多い。

諌山氏いわく、「近い将来iPS細胞医療の発達で人間のパーツも取替可能にあってしまい、身体もそれを取り巻く環境も、終わりのある物理的な時間がなくなり、生と死の概念が無くなってしまう」とのこと。

近未来的な価値観でオリジナルを問う2人の作家、モチーフなど相似点もあるからこそ、作家の表現や、姿勢を比較して楽しんでいただければと思う。

菅実花展会場の様子

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諌山元貴展会場の様子

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オープニングの様子

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BankARTAIR 2021 SPRING アーティストトーク第5回

5月29日(土)19:0020:30 照沼晃子+ちゃぶダイブChabu Dive/松本恭吾/渋田 薫/嶋﨑美音

関東学院大学教育学部教授の照沼晃子は、今回はクリエイターとして参加。都市のゴミをどう活用していくか、現状と活動内容を話された。松本恭吾氏は、岡山と東京を往来しながら活動する作家。今回は、横浜の郊外地区を自身で歩き、集めた風景を元に絵描き、最終的に絵本を制作するとのこと。完成は30ページ相当とのことで、長期プロジェクトになりそうだ。渋田 薫氏は、少年自衛官、メイクアップアーティスト、植物店、料理人などを経験後、ペインターとして活躍する作家。音楽や自然音を絵画に取り組む表現形式で活動。国内外でレジデンス、発表を精力的に活動している。今回は、横浜を歩き、インスピレーションを得て新作を描いたとのこと。嶋﨑美音氏は、横浜生まれの彼女は、ロザンゼルスに留学、2015年にニューヨークを拠点に活動。2020年横浜を拠点に活動。旅先などありふれた日常風景をフィルムカメラで取っている。とくに目には見えないものの声や言葉に寄り添うような、写真における「音」表現の可能性に着目しているとのこと。

照沼晃子+ちゃぶダイブChabu Dive

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松本恭吾

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渋田 薫

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嶋﨑美音

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会場の様子

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