Creative walkway アートと食と街  食と現代美術vol.8 第2弾

BankART KAIKOとBankART Station で 10/19まで開催中!

札本彩子
脳や心臓などの人間の器官を食べ物に見立てたシリーズ。
モシャス:不意に、日用品や道端に落ちている瓦礫の破片などが、食べ物に見える瞬間があります。そこから膨らませたのがこのモシャスシリーズです。対になった造形は、リアルとフェイクを錯綜させながら、見慣れた風景に仕掛けた罠のように佇んでいます。

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自転車部(部長:KOSUGE1-16 土谷)
かき氷自転車。タイトルの通り、自転車をこいで、かき氷をつくるという単純な作品である。今回の食と現代美術は10月開催なので、既にかき氷の季節ではないが、夏休みらしい夏休みがなかったのだから、ちょっと寒くっても子どもたちには、コロナには十分気をつけて、うんと楽しんでほしい。

山本アンディ彩果
砂糖漬けという手法で作品をつくり始めたきっかけは、認知症の祖父との二人暮らしだった。一瞬前の出来事ですらすぐに忘れてしまう祖父を前に、記憶が消えたり曖昧になることによって私たちの記憶がフィクションになっていくように思えた。この事からおとぎ話(=フィクション)の本を砂糖漬けにしていく作品『エターナル・ストーリー』の制作をはじめた。果物などを美しいままに保存する砂糖漬けという技法は、失ってゆく記憶をとどめようとする行為と似ている。

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松田直樹
お米でできたエプロンはビーズでつくったようなおしゃれで高貴な作品。テーブルの上の作品は、妊娠中の奥さんのおなかを型どったもの。

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松本秋則
朝、昼、晩にお菓子を食べ続けた、Super Size Meもどきである。そうだ!私はお菓子を食べるためにお菓子を買ったのでは無い、楽器を作るためだ。お菓子箱を押してみてくれ、RITZ、きのこの山、Ghana、パイの実、ALMOND、でどんな音楽が出来た?

【展覧会情報】

食と現代美術vol.8「アートと食と街」
2021年10月1日[金]~19日[火] 11:00~19:00
料金:¥900(中学生以下及び、障がい者手帳お持ちの方と付き添い1名は無料)
会場:BankART KAIKO(馬車道)、BankART Station(新高島)、新高島駅構内B1Fの歩道部分壁面

http://www.bankart1929.com/bank2020/news/21_029.html

Creative walkway アートと食と街 食と現代美術vol.8スタート!

2021年10月1日〜19日

@ BankART KAIKO+BankART Station(新高島)+新高島駅構内B1Fの歩道部分壁面

食と現代美術vol.8がはじまった。食と現代美術はBankART1929がスタートしてから、これまで7回開催してきている。ギャラリー内だけで開催したもの、街中のお店等と連携したもの、ギャラリー空間を本物のレストランのように仕上げて料理を振る舞ったもの等々、様々な方法で「食」と「美術」にアプローチしてきてきた。

チラシにも記したが、今回の食と現代美術は、北仲地区、新高島地区に新しく誕生する食文化(街)と連携する計画を立て、具体的に店舗と打ち合せも行っていたが、継続された非常事態宣言は、そういった試みは許してくれなかった。残念ながら、BankART KAIKOBankART Station二館だけの催しになった。

とはいえ、参加作家は皆、工夫を重ね、興味深い作品を提案してくれた。少し紹介しよう。

北風総貴氏(ヤング荘)は、これまで食と現代美術全展覧会のグラフィックを提供してくれている。通常はチラシやポスターのベースになるものだが、今回はポンジクロスで大きく引き延ばしてみた。ご覧あれ!

開発好明氏の作品は、卓球台をコーヒカップとみたてて、試合をすることでコーヒー&ミルクが混ざり合うのを楽しむプログラム。通常はコーヒーカップの中でくり拡げられるささやかな営みが、公の空間で観客に見られながら展開されていく。オンザテーブル混在のプロジェクトは、地球上でおこっている様々な溶融を隠喩させる。

武藤 勇+君塚史高+加藤良将+札本彩子は、横浜の片隅でポップコーンを中心に愛をささやくというタイトルの作品。トウモロコシのはいった釜に向かって愛の言葉をささやき続けると、釜の温度があがり、「ハイ、一丁上がりのポップコーン」。

牛島智子氏は、次のような作品。(作家言より)

「糖の作り方を書いた本からイメージを得て、『サトウキビを絞る牛』という展示を行った。父は農耕牛が2頭いたという。その牛が引いたであろう鋤が納屋根裏にホコリをかぶって何十年もぶら下がっていたので、今がその時と補助ロープをつけて縄を解き燭台に仕立てた。ズッシリと重い。後略」

祐源紘史氏のケンタッキーフライドチキンの骨で作成した骸骨は、ごく普通のフィギアにみえてしまうので、特別な印象はうけない。ただ、私たちが食したチキンが、私たちの骨格を構成し、「生かしてもらっている」という関係をあっけらかんと表現しているのに気づかされる。

「絵画に現れる食のイコン」を村田真氏に再トライしてもらった.ダビンチ、フェルメールなど含む、有名な古典絵画53点を60mに及ぶ大壁面に展示。最後の晩餐等の特大サイズを除き、ほぼ原寸大でプリント再現した。村田氏のコンパクトな紹介文が的確でみずみずしい。(後日、続編記載予定)

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「絵画に現れる食のイコン」村田 真編.jpg

続・朝鮮通信使 韓国AIR報告展スタート

2021年9月10日〜26日 @BankART KAIKO
2010年ごろから継続的におこなってきた「続・朝鮮通信使」。2017年からは、それまでのツアー中心の活動を展開して、交換AIRのプログラムを開始。5名の韓国人作家を横浜に受け入れ、5名の日本人作家を韓国各都市に送り出した。本来、終了した段階で、報告展を行う計画であったが、日韓関係の外交悪化(文政権)、BankART Studio NYKの解体、コロナ問題などで、活動が途絶えてしまった。
今回の発表は、遅ればせながらの再スタートだ。5名の作家の、当時滞在先で制作した写真、映像作品、また交流の記録を展示している。来年度からは再び、続・朝鮮通信使のプログラムを積極的に行っていきたいと願っている。
簡単な報告集(300円)あり。
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蔵 真澄
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太田信吾
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黒田大スケ
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下西 進
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中川達彦
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mofgmona no zakka traveling shop in Yokohama 開催

2021年8月24~29日 BankART KAIKO

沖縄本島にある沖縄の器のセレクトショップ、mofgmona no zakka(モフモナノザッカ)の展示会がBankART KAIKOで開催されている。琉球ガラスやぽってりと厚い形状の「やちむん」など、沖縄の伝統的な器もあれば、素材や形、絵柄がユニークな現代美術の作家の作成するような器が多く出展されている。常連の方、通りすがりの方が、多くお見えになられ、購入されているようだ。

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BankART AIR 2021 SUMMER終了

2021年8 月18日 @BankART Station

6月14日~ 8月17日までBankART Stationで開催した21組の制作スタジオが終了した。コロナ禍の中、いくつかの展覧会がキャンセルする流れのなかでの制作スタジオへの変換であったが、オープンスタジオも含めて、アトリエとしての活用もうまく機能したようだ。少しは、昨年度失ったR16スタジオのフォローができたと思う。

贅沢かもしれないが、発表する場所、制作する場所は近くにあった方がいい。

発表する場所は都心部で制作する場所は田舎でよいという論理も間違いではないが、市場がそうであるように、水揚げと、仕込みと、販売が一緒の方が、はるかに懐が深く、売る人も、買う人も、元気のいい豊かな時空を共有できるからだ。

制作場所を発表する「オープンスタジオ」という機能は、そういった意味で、造る作家同士の温度をあげ、見学にこられる人に、予想だにしなかった作家のエッセンスを伝える事になる。

BankART 1929としては、この仕組みを、もっと日常的に都心部で整備していく方向での構築にトライしていきたいと考えている。

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中屋敷 南パフォーマンス 撮影:田中哲男

BankART AIR 2021 SUMMER オープンスタジオ

2021年8月8〜9日、13〜15日
@ BankART Station

BankART Stationにて、6月中旬から2ヶ月間行ってきたクリエイターのスタジオ事業の成果発表も兼ねてのオープンスタジオを開催した。

コロナ禍の重ぐるしい日々が続く中、作家たちの活動はちょっと元気がない印象だった。だが、公開した会場では、久しぶりの知人との再会や興味をもって話しかけてくる観客に丁寧に対応、マスク越しでも作家たちの笑顔を垣間見ることができた。

後半3日間も細心の注意を払いながらオープンしていく。

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横浜の街並みを一望 46階展望スペース

現在、徐勇展を開催しているBankART KAIKOだが、その施設の反対側にある高層ビルの最上階に行かれたことはあるだろうか。

実は、横浜の絶景を無料で一望できる超穴場スポットがそこにある。

KAIKO入り口の反対側にあるエレベーターから一気に46階に上がると、ホテル「オークウッドスイーツ横浜」のロビー階に行くことができる。宿泊者でなくても開放的な雰囲気があるため気兼ねなく行けるのも良いところ。到着すると、一瞬で目を奪われる横浜の絶景が広がっている。しかも、フロア全体が360度のパノラマが楽しめるようになっており、上から見渡しながら、「あれは赤レンガ倉庫だ」とか「あそこは山下公園」等々見つけながら眺めていると横浜を観光した気分にもなれる。

また、同フロアにはレストランやバーなどもあり、素晴らしい景色を眺めながらの食事はまた格別だろう。そして、実は喫煙所もある。タバコを片手に横浜の絶景を眺めながら一呼吸置いてはどうだろうか。

どんな人も満足できるだろうこの場所にぜひ足を運んでみて欲しい。

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【展覧会開催中】
徐勇展「THIS FACE」
2021年7月16日[金]~8月16日[月] 11:00~19:00
会場:BankART KAIKO(横浜市中区北仲通57-2 北仲BRICK&WHITE 1F) 
入場料:700円(64頁小冊子付) 無料(障害者手帳お持ちの方) 
主催:BankART1929  協力:劉檸 海牛子。

www.bankart1929.com/bank2020/news/21_023.html

BankART AIR 2021 SUMMER アーティストトーク第5回

@BankARTStation

青い色彩の平面作品(どちらかというと工芸的な表情)を手掛けるビコ(近藤)氏。ここ最近は、このシリーズにこだわって、制作を続けている。鑑賞者が自身と対話できるような青い内部空間をもつ球体作品にもトライしている。

関 和明氏は、2019年度まで関東学院大学教授で、歴史建造物や古代エジプトを専門とする学者。近年は北海道の東川町でのプロジェクト、「きたのもりのまなびや」に取り組んでいる。土地の取得は完了しているが、建物の計画案も本人が携わっており、ソフトプログラムの構築も含めて、トライアンドエラーが続いているようである。

細淵太麻紀氏は、今秋、愛媛県の宇和島、元JR 扇形機関庫で個展を開くため、その準備や現地のリサーチを行っている。戦中に建てられた建物活用で、現場の条件は不安定だが、主宰者の将来の構想に期待しているようで、楽しみながら作品制作に取り組んでいる。

長い袖が繋がった衣服等、既製の衣服をリコンストラクションした作品や、ゴミ袋で作った衣服など、衣服の意味や機能を剥奪しながらも衣服の形式を保持する作品をここ数十年、継続的に取り組んでいる窪田久美子氏。会場から「誰に作品を見せたいのか、誰に喜んでもらいたいのかを感じない」と厳しいコメント。たしかに、そろそろ発表という方法で、世に問うてみてもいいかもしれない。

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コンドウビコ

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関 和明

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細淵太麻紀

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窪田久美子 

BankART AIR 2021 SUMMER アーティストトーク第4回

@BankART Station

■川口眞人
プロジェクションマネージャーとして舞台制作に関わっている。初めに国内外でのこれまでの活動を紹介後、現在取り組まれているKAATでのキッズプログラム「ククノチ テクテク マナツノ ボウケン」の制作秘話を語られた。

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ARやAIを用いて作品を制作。現在は、脳波センサーを読み取るテクノロジーを用いて制作をしている。また、横浜東急REIホテル(Stationの近く)に_hpy氏の作品が常設展として展示されているようなのでぜひ見に行きたい。

■中屋敷 南
ダンサー・振付家であり、コロナ禍で「ノン・コンタクトワーク」を編み出したという。物理的接触を避けるために演者それぞれが空間と時間をずらして映像を撮影し一つの作品にしていく。今回のレジデンスでは、このシリーズをインスタレーション作品にするため日々励んでいる。

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川口眞人

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中屋敷 南

徐勇展「THIS FACE」個展スタート

7月16日~ 8月16日 @BankART KAIKO

1954年中国上海生まれの写真家 徐勇氏。同氏の代表作に北京の「胡同」を撮影した『胡同101像』や天安門事件(六四天安門事件)を撮った写真集『Negatives』がある。さらに、写真家としての功績だけでなく、中国現代美術の礎となる798芸術区の創始者の一人でもある。

そんな中国の重鎮作家の展覧会がここKAIKOで開催されている。本展は写真集「THIS FACE」をベースにしており、これは2011年1月19日の1日に、実在の娼婦(性工作者)・紫Uの顔だけを連写した約500点の写真で構成されているものだが、本展はその内の450点を展示している。化粧が施されていない素の顔から濃いメイクをした姿まで、あどけない表情から挑発的な視線まで、あらゆる姿の彼女と出会うことになる。

来場者は刻一刻と変わっていく彼女を食い入るように見つめている。

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【展覧会情報】
徐勇展「THIS FACE」

2021年7月16日[金]~8月16日[月] 11:00~19:00
会場:BankART KAIKO(横浜市中区北仲通57-2 北仲BRICK&WHITE 1F)
入場料:700円(64頁小冊子付) 無料(障害者手帳お持ちの方) 
主催:BankART1929  協力:劉檸 海牛子。