大野一雄フェスティバル2012 : Untitled

ヴッパタール・タンツテアター・ピナ・バウシュの中心ダンサー、エレナ・ピコンさんと瀬山亜津咲さんのデュオ公演です。ふたりが立って歩くだけで、打ちっ放しのコンクリートの倉庫空間が、いろいろな思いに満たされたように見えてきます。何気ない動きのなかに何かがある。良いダンサーとはそういうものなのかもしれません。タイトルは「Untitled」、無題です。この踊りは、ピナの振付や自分自身のピナや大野一雄への思いをコラージュしたので、題は無い方がいいと思いました、と語る瀬山さん。床のくぼみに赤ワイン注ぐ。この建物をグラスに見立てて、ピナが好きだったワインで乾杯したかった、とエレナさん。そうだったのですね。ふたりの思いが素直に伝わってくるダンスでした。

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新朝鮮通信使:イ・ヨンスさん来浜

BankARTは数年前から「続・朝鮮通信使」をおこなっているが、釜山文化財団は、今年から「新朝鮮通信使」というプログラムを始めた。このプログラムは、日本国内の朝鮮通信使ゆかりの地に、釜山からアーティストを派遣し、日韓の新しい交流をはかるものだ。

この枠組みで現在9.21より、イ・ヨンスさんがレジデンスアーティストとして、来浜されている。ヨンスさんは、文学や国際交流が専門で、日本語もかなり上手だ。約1ヶ月の滞在で、横浜を中心とした創造都市やアートスペースの調査研究をしながら、詩を自作し、最終的には詩集を作成される予定。BankARTまわりで行なわれている活動には興味津々で、開催中の大野フェスの公演やスクール等のプログラムにも積極的に参加している。また自転車で、かなり遠方まで、近辺をリサーチしている。
そんなヨンスさん、みなさんにもいつか、お話を伺いにいくかもしれません。よろしくお願いします。

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大野一雄フェスティバル2012  Asia Tri  

2007年に引き続き、再びAsia Triを大野一雄フェスティバルで開催しました。前回同様、インドネシアのジョクジャからビモ・ダンスシアター、そして南アジアでは珍しく女性舞踊家のみの、タンビ・ダンスカンパニーが来日。日本からは、福岡を拠点にする劇衆・上海素麺工場、さらに二人組音楽ユニットPixunitとダンスカンパニーKAZCOと多種多彩なアジア的な豊かさと猥雑さの横溢するプログラムでした。

ビモ・ダンスシアター
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タンビ・ダンスカンパニー
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KAZCO
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Pixunit
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劇衆・上海素麺工場
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大野一雄フェスティバル2012 「集まれ! ダンスアーカイヴ」トークセッション  石井漠を巡って

「集まれ! ダンスアーカイヴ」展示では、舞踊家石井漠の資料を展示しています。石井漠(1986-1962)は、帝国劇場の歌劇部員として舞踊を学び、1920年代に渡欧、帰国後石井漠舞踊研究所を開きました。日本の洋舞史の原点に立つ舞踊家であり、沢山のお弟子さん達が現在も活発に活動をしています。1930年代、大野一雄もまた石井漠の弟子でした。その石井漠の歴史資料は、ときおり公開されることはありますが、まとまって見られる場所が残念ながらありません。「日本の現代舞踊のパイオニア、石井漠の足跡を辿り、保存することの意味」をめぐって、愛弟子石井かほるさんと舞踊批評家山野博大さん、立木あき子さんにお話し頂きました。貴重な資料が散逸の危機に瀕している状況や、保存運動がなかなか実を結ばない事情が、現場をよく知る人たちの言葉で熱く語られました。

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大野一雄フェスティバル2012 藤本隆行「Node / 砂漠の老人 ver.β」

昨年のフェスティパルで創作をスタートし、ワークインプログレスを発表した「Node / 砂漠の老人」。ことしは、さらに精度を高めたワークインプログレス「version β」を発表しました。昨年のメンバーに、新たなダンサー、スタッフが加わり、1週間という短い期間ですが、集中的な創作活動を繰り広げました。2年、3年越しの長期プロジェクトをフェスティバルの中で段階的に作って、そのプロセスを公開します。「舞踏とテクノロジーが出会う」作品の全体像が顕れるのはまだ少し先ですが、得体の知れない近未来的作品を予測させる、とても充実したワークインプログレスの発表でした。

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大野一雄フェスティバル2012 大橋可也&ダンサーズ+空間現代「ウイスパーズ」「断崖」

ハードコアコンテンポラリーダンスカンパニー、大橋可也&ダンサーズとオルタナティブロックバンド空間現代のコラボレーションです。パフォーマーは全員女性。コンクリート打ちっ放しの空間で、肉体をぶつけ合い、すれ違う。石つぶてのようなロック音楽が、空間と肉体に投げつけられ、また容赦なく遠ざかる。取り残された人間達が、ダンスと言うより、もがくように動いている。いつのまにかパフォーマーがいなくなり、舞台が空になると、大橋可也さんの静かな言葉で終演が告げられる。現代社会に問いを突きつけるハードなダンス体験でした。

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